99 / 764
二章
96話 お茶会に参加です。
しおりを挟む
朝食に席に着いたら、ルルゥがコックさんに戻ってた。
新しいレシピを教えてたらしい。
王都のコック長さんは少し年配でこれまた立派な体格のダリルさん。
辺境の量がいる調理は流石にキツくなってきたところにルルゥが頭角を露わにしてきたから任せてこっちに来たんだって。
「いっぱい食べて大きくなれよ」
ニコニコして頭を撫でてくれたよ。
グレーデン家の使用人はみんな気さくで畏まってないのが良いんだけど、奥様じゃなくお子様認定には笑うよ。ちくせう!お子様体型は自分ではどうしようもないね。
メニューは辺境で食べてるのと同じ感じ。美味しいものが出来るとちゃんとレシピをこっちにも流してたらしい。
ただ素材は王都で手に入るものだからちょっと違うかな。
王都では魔物肉は使われてないし、野菜は嫁入り道中で食べたのよりはマシだけどちょっとエグい。
灰汁出しでどうにかならんのかしら?
一応向こうから持ってきた食材もあるけど、基本は王都のお抱え商店で買わないとってやつかな。
オレイユの家で食べてたものに比べたら天と地の開きがあるんだけど、グレーデン領が極楽すぎだよねぇ。
今日はお義母さまのお付き合いのご婦人方がお茶をしに来るとかで私を紹介してくれる。
お義父さまは王国騎士団にお呼ばれ?訓練に付き合うとのこと。
ジュリアスさまは友人に会うとかでお出かけ。
ちょっとアンニュイになってきた。
急に心細い?
知らない人にいっぱい合わなくちゃ何だなぁ。めんどい。
でも辺境伯夫人なんだからちゃんとお付き合いもしなくちゃ。
「さぁ、今日の戦闘服を選びましょうねぇ♫」
いきなりお義母さまに抱き上げられてお着替えタイムに突入。
ニーナやメイドさんたちに囲まれてクローゼットに用意された衣装を次々当てられ。
「今日は初々しい感じで行きましょう」
薄ピンクに赤と金で刺繍されたドレスにルビーを使ったお飾りで可愛い西洋人形が爆誕。
我ながら可愛い。メグミだったらチンドン屋だよ!
「うふふ~娘がいる生活♡」
お義母さまが幸せそうなので良かった。普通の適齢期なご令嬢だったらあまり世話焼きできなかったんじゃ?って思うと私は適材だったのかも?
まぁどんなお嫁が来ても絶対可愛がって大切にしてくれてたって思うけどね。
時間になってテラスに行くとすでにご夫人方が案内されてた。
「気が流行ってしまって早く来てしまったわ。ごめんあそばせねぇ」
マールベリーさまだ。知ってる人がいて良かった~。
お義母さまが皆さんとご挨拶して私を紹介してくれる。
「こちらがジュリアスの妻でグレーデン辺境伯夫人になりましたリーシャです。みなさま、よろしくお願いしますわ」
私はカーテシーをして挨拶をする。
「リーシャ・グレーデンです。よろしくお願いします」
お義母さまと同年代の方がほとんどで超緊張しちゃう。
「あらぁ可愛らしい方ねぇ」
「まぁなんて愛らしいの」
概ね温かい反応でホッとする。
「こちらがあの魔道具の?」
「あのケーキをお作りになった?」
めっちゃグイグイ迫られ出した。
「おほほ、うちからお贈りした新しいお菓子はほとんどリーシャが考えましたの♡」
「まぁぁ!!!」
ご夫人方がめっちゃテンション高い!!
「結婚式ではもっと変わったお菓子や料理を頂きましたのよ~」
マールベリーさまがさらに燃料を入れたよ!
「お姉様ったら!お腹がはち切れそうになるまでお食べになってたわねぇ」
え?コルセットしてるのにはち切れんばかりに食べたの?すごい。
「だってぇ、全部初めての美味しい食べ物だなんてびっくりでしたものぉ」
ご夫人方が羨ましそうにため息をついてる。
侍従と侍女さんたちがテーブルに食べ物と飲み物を運んできてくれた。
「今日はお茶会ですから料理とまでは行きませんが軽食も用意していますのでご堪能いただけると嬉しいですわ」
昨日、ダリルさんとルルゥでメニューを確認してたからアフタヌーンティーのセットみたいなメニューを提案してみた。
3段のティースタンドは無いから並べるだけだけどね。
ケーキとクッキー、スコーン、サンドイッチって感じ。
さすが王都のコックさんは盛り付けがおしゃれ。辺境だととにかく盛る感じにしないと間に合わないし。
「まぁ、初めて見るものばかりですわ」
そう、あまりやり過ぎてもその後他で食べることが虚しくなるから全力じゃ無いの。
コックさんたちは不本意かもしれないけど他所の人の今後に責任取れないからね。
お店開くかなんかしないと。
あまり私の耳には入らないようにされてるけど、グレーデン家のコックさんを譲って欲しいっていう打診が結構来てるらしい。
レシピじゃなくて人を寄越せはダメ!!
王様は連れてっちゃったけど、貸し出しだからギリOKかな?
「はぁ、お茶まで素晴らしいですわ」
フレーバーティーも人気。結婚式で配ったお茶が喜ばれたとかで贈答品にって感じで販売して大人気になってるんだって。
でもカカオのは量が確保できてないからうちで飲むだけ。
優雅なご夫人方が物凄い勢いで食べ進める。もちろん下品じゃ無い感じで。
こんなに食に貪欲なのになぜ食が発展してないんだろう?
ハーブや香辛料が手に入るのにねぇ?
お義母さまたちは最近の王都の流行とか噂、派閥外のお家のことなどわりとデープなこともお話ししたりで私は聞き役に徹するしか無かったけど、結構勉強になった?
お茶会はご夫人方が大満足で終了した。
お土産も用意されててそれを受け取って大喜び。
オレイユの人たちのせいで王都の貴族のイメージが良くなかったけど、少し緩和したかも。
マールベリーさまは私をギュッとハグしてから帰った。
お義母さまと一緒で可愛い女の子が大好きすぎるよ。
自分で可愛いとかいうの笑っちゃうけどね☆
夕食にはお義父さまのお友達が来られるそうで、またお着替えよーってお部屋に連行されたよ。
新しいレシピを教えてたらしい。
王都のコック長さんは少し年配でこれまた立派な体格のダリルさん。
辺境の量がいる調理は流石にキツくなってきたところにルルゥが頭角を露わにしてきたから任せてこっちに来たんだって。
「いっぱい食べて大きくなれよ」
ニコニコして頭を撫でてくれたよ。
グレーデン家の使用人はみんな気さくで畏まってないのが良いんだけど、奥様じゃなくお子様認定には笑うよ。ちくせう!お子様体型は自分ではどうしようもないね。
メニューは辺境で食べてるのと同じ感じ。美味しいものが出来るとちゃんとレシピをこっちにも流してたらしい。
ただ素材は王都で手に入るものだからちょっと違うかな。
王都では魔物肉は使われてないし、野菜は嫁入り道中で食べたのよりはマシだけどちょっとエグい。
灰汁出しでどうにかならんのかしら?
一応向こうから持ってきた食材もあるけど、基本は王都のお抱え商店で買わないとってやつかな。
オレイユの家で食べてたものに比べたら天と地の開きがあるんだけど、グレーデン領が極楽すぎだよねぇ。
今日はお義母さまのお付き合いのご婦人方がお茶をしに来るとかで私を紹介してくれる。
お義父さまは王国騎士団にお呼ばれ?訓練に付き合うとのこと。
ジュリアスさまは友人に会うとかでお出かけ。
ちょっとアンニュイになってきた。
急に心細い?
知らない人にいっぱい合わなくちゃ何だなぁ。めんどい。
でも辺境伯夫人なんだからちゃんとお付き合いもしなくちゃ。
「さぁ、今日の戦闘服を選びましょうねぇ♫」
いきなりお義母さまに抱き上げられてお着替えタイムに突入。
ニーナやメイドさんたちに囲まれてクローゼットに用意された衣装を次々当てられ。
「今日は初々しい感じで行きましょう」
薄ピンクに赤と金で刺繍されたドレスにルビーを使ったお飾りで可愛い西洋人形が爆誕。
我ながら可愛い。メグミだったらチンドン屋だよ!
「うふふ~娘がいる生活♡」
お義母さまが幸せそうなので良かった。普通の適齢期なご令嬢だったらあまり世話焼きできなかったんじゃ?って思うと私は適材だったのかも?
まぁどんなお嫁が来ても絶対可愛がって大切にしてくれてたって思うけどね。
時間になってテラスに行くとすでにご夫人方が案内されてた。
「気が流行ってしまって早く来てしまったわ。ごめんあそばせねぇ」
マールベリーさまだ。知ってる人がいて良かった~。
お義母さまが皆さんとご挨拶して私を紹介してくれる。
「こちらがジュリアスの妻でグレーデン辺境伯夫人になりましたリーシャです。みなさま、よろしくお願いしますわ」
私はカーテシーをして挨拶をする。
「リーシャ・グレーデンです。よろしくお願いします」
お義母さまと同年代の方がほとんどで超緊張しちゃう。
「あらぁ可愛らしい方ねぇ」
「まぁなんて愛らしいの」
概ね温かい反応でホッとする。
「こちらがあの魔道具の?」
「あのケーキをお作りになった?」
めっちゃグイグイ迫られ出した。
「おほほ、うちからお贈りした新しいお菓子はほとんどリーシャが考えましたの♡」
「まぁぁ!!!」
ご夫人方がめっちゃテンション高い!!
「結婚式ではもっと変わったお菓子や料理を頂きましたのよ~」
マールベリーさまがさらに燃料を入れたよ!
「お姉様ったら!お腹がはち切れそうになるまでお食べになってたわねぇ」
え?コルセットしてるのにはち切れんばかりに食べたの?すごい。
「だってぇ、全部初めての美味しい食べ物だなんてびっくりでしたものぉ」
ご夫人方が羨ましそうにため息をついてる。
侍従と侍女さんたちがテーブルに食べ物と飲み物を運んできてくれた。
「今日はお茶会ですから料理とまでは行きませんが軽食も用意していますのでご堪能いただけると嬉しいですわ」
昨日、ダリルさんとルルゥでメニューを確認してたからアフタヌーンティーのセットみたいなメニューを提案してみた。
3段のティースタンドは無いから並べるだけだけどね。
ケーキとクッキー、スコーン、サンドイッチって感じ。
さすが王都のコックさんは盛り付けがおしゃれ。辺境だととにかく盛る感じにしないと間に合わないし。
「まぁ、初めて見るものばかりですわ」
そう、あまりやり過ぎてもその後他で食べることが虚しくなるから全力じゃ無いの。
コックさんたちは不本意かもしれないけど他所の人の今後に責任取れないからね。
お店開くかなんかしないと。
あまり私の耳には入らないようにされてるけど、グレーデン家のコックさんを譲って欲しいっていう打診が結構来てるらしい。
レシピじゃなくて人を寄越せはダメ!!
王様は連れてっちゃったけど、貸し出しだからギリOKかな?
「はぁ、お茶まで素晴らしいですわ」
フレーバーティーも人気。結婚式で配ったお茶が喜ばれたとかで贈答品にって感じで販売して大人気になってるんだって。
でもカカオのは量が確保できてないからうちで飲むだけ。
優雅なご夫人方が物凄い勢いで食べ進める。もちろん下品じゃ無い感じで。
こんなに食に貪欲なのになぜ食が発展してないんだろう?
ハーブや香辛料が手に入るのにねぇ?
お義母さまたちは最近の王都の流行とか噂、派閥外のお家のことなどわりとデープなこともお話ししたりで私は聞き役に徹するしか無かったけど、結構勉強になった?
お茶会はご夫人方が大満足で終了した。
お土産も用意されててそれを受け取って大喜び。
オレイユの人たちのせいで王都の貴族のイメージが良くなかったけど、少し緩和したかも。
マールベリーさまは私をギュッとハグしてから帰った。
お義母さまと一緒で可愛い女の子が大好きすぎるよ。
自分で可愛いとかいうの笑っちゃうけどね☆
夕食にはお義父さまのお友達が来られるそうで、またお着替えよーってお部屋に連行されたよ。
632
お気に入りに追加
1,875
あなたにおすすめの小説
伯爵令嬢の秘密の知識
シマセイ
ファンタジー
16歳の女子高生 佐藤美咲は、神のミスで交通事故に巻き込まれて死んでしまう。異世界のグランディア王国ルナリス伯爵家のミアとして転生し、前世の記憶と知識チートを授かる。魔法と魔道具を秘密裏に研究しつつ、科学と魔法を融合させた夢を追い、小さな一歩を踏み出す。
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
異世界ゆるり紀行 ~子育てしながら冒険者します~
水無月 静琉
ファンタジー
神様のミスによって命を落とし、転生した茅野巧。様々なスキルを授かり異世界に送られると、そこは魔物が蠢く危険な森の中だった。タクミはその森で双子と思しき幼い男女の子供を発見し、アレン、エレナと名づけて保護する。格闘術で魔物を楽々倒す二人に驚きながらも、街に辿り着いたタクミは生計を立てるために冒険者ギルドに登録。アレンとエレナの成長を見守りながらの、のんびり冒険者生活がスタート!
***この度アルファポリス様から書籍化しました! 詳しくは近況ボードにて!

ペットたちと一緒に異世界へ転生!?魔法を覚えて、皆とのんびり過ごしたい。
千晶もーこ
ファンタジー
疲労で亡くなってしまった和菓。
気付いたら、異世界に転生していた。
なんと、そこには前世で飼っていた犬、猫、インコもいた!?
物語のような魔法も覚えたいけど、一番は皆で楽しくのんびり過ごすのが目標です!
※この話は小説家になろう様へも掲載しています

今日も学園食堂はゴタゴタしてますが、こっそり観賞しようとして本日も萎えてます。
柚ノ木 碧/柚木 彗
恋愛
駄目だこれ。
詰んでる。
そう悟った主人公10歳。
主人公は悟った。実家では無駄な事はしない。搾取父親の元を三男の兄と共に逃れて王都へ行き、乙女ゲームの舞台の学園の厨房に就職!これで予てより念願の世界をこっそりモブ以下らしく観賞しちゃえ!と思って居たのだけど…
何だか知ってる乙女ゲームの内容とは微妙に違う様で。あれ?何だか萎えるんだけど…
なろうにも掲載しております。

聖女転生? だが断る
日村透
恋愛
生まれ変わったら、勝ち逃げ確定の悪役聖女になっていた―――
形ばかりと思っていた聖女召喚の儀式で、本当に異世界の少女が訪れてしまった。
それがきっかけで聖女セレスティーヌは思い出す。
この世界はどうも、前世の母親が書いた恋愛小説の世界ではないか。
しかも自分は、本物の聖女をいじめて陥れる悪役聖女に転生してしまったらしい。
若くして生涯を終えるものの、断罪されることなく悠々自適に暮らし、苦しみのない最期を迎えるのだが……
本当にそうだろうか?
「怪しいですわね。話がうますぎですわ」
何やらあの召喚聖女も怪しい臭いがプンプンする。
セレスティーヌは逃亡を決意した。
ぼっちな幼女は異世界で愛し愛され幸せになりたい
珂里
ファンタジー
ある日、仲の良かった友達が突然いなくなってしまった。
本当に、急に、目の前から消えてしまった友達には、二度と会えなかった。
…………私も消えることができるかな。
私が消えても、きっと、誰も何とも思わない。
私は、邪魔な子だから。
私は、いらない子だから。
だからきっと、誰も悲しまない。
どこかに、私を必要としてくれる人がいないかな。
そんな人がいたら、絶対に側を離れないのに……。
異世界に迷い込んだ少女と、孤独な獣人の少年が徐々に心を通わせ成長していく物語。
☆「神隠し令嬢は騎士様と幸せになりたいんです」と同じ世界です。
彩菜が神隠しに遭う時に、公園で一緒に遊んでいた「ゆうちゃん」こと優香の、もう一つの神隠し物語です。
無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから――
※ 他サイトでも投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる