97 / 764
二章
94話 王都のタウンハウスに到着です。
しおりを挟む
魔物来ちゃう問題は結局。
そもそもこの地は魔物が多いけど人の共住区域には来ないように簡易結界や魔物避けがしてある。
でも騎獣にしているワイバーンや馬もいるので完全には避けてないらしい。
馬屋の馬たちデッカいな~って思ってたら魔獣だったでござる。
そりゃお義父さまやジュリアスさまが乗るの普通の馬じゃしんどいかも?
本邸周りや離れには魔物避けガッツリしてあるのに出てきたのはやっぱり魔力の濃い植物を植えたからではないか?ってぼんやりした結論。
小物程度なら気にならないから様子見しつつ管理なんだって。
いやいや畑が魔の森化しそうじゃんね?
そもそも魔力の強い人間住んでるのに植物で問題が起きるとか異世界ってわかんないわー。
そう言えば蜜ミツバチの巣箱は結局全部外部の畑に移したらしい。
離れの結界と魔物避けは強化されたらしい。過保護!!ありがたいけど。
ついに王都に行く日になって。
転移陣のある塔に来た。
不思議空間。
真ん中に魔法陣があってそれを守るように虹色の揺らぎのある水のカーテンみたいなのが揺らめいてる。
お義父さまもジュリアスさまも騎士の格好!!かっこいい。
お義母さまもいつもよりドレスアップ。
もちろん私も良いとこのお嬢さん。残念ながら奥様には見えない。
場所も衣装も普段と違うから興奮しちゃう。
侍従たちが荷物を運んで転移陣の上に積む。
馬車と馬たちも待機してる。
まずはお世話してくれる使用人と騎士さんたちが転移。
次が私たち。その後に馬たちと騎士さんたち。
「では留守を頼むぞ」
お義父さまがセリウスさまに一言。
「はい。無事のご帰還をお待ちしております」
昨日まで良いなぁとか言ってたと思えないキリッとした態度でお見送り。
「リーシャちゃん、旅行楽しんでおいでね」
クラウスさまが手を振ってくれた。
ポムとティムが付いてきたそうだったけどそれはダメってことで小屋をオヤツまみれにして閉じ込めているらしい。
転移陣が起動して第一陣が消えた。
魔法式気になる。
一人用とか作れないかなぁ?
初体験の転移にワクワクしてたら、ジュリアスさまが私を抱き上げて目を瞑ってるようにって。
転移陣に乗って光に包まれたら、グインって何か体が引っ張られるような魂がひっこ抜かれるような微妙な感覚が起きて。
体感10秒?
そんな感じでさっきまでいた場所に似てるけど壁とかちょっとずつデザインが違う場所に居た。
「酔ってないか?」
ジュリアスさまが心配そうに聞いてくれた。
初めてだと結構気持ち悪くなる人がいるらしい。
「大丈夫です」
気持ち良くはなかったけど、酔うほどでもない。
私たちの後に第三陣が着いた。
「!!!???」
チェイスさんが騎士団服をきちんと着てる!
あとルルゥも騎士団服着てる!
宝○の男役みたいな煌びやかさ!!
あゝアンドレ・・・。
「あらぁ見惚れちゃう?」
喋ったらいつものルルゥだった。
「私は一応まだ騎士団所属なのよ~いざとなったら出陣するしね☆」
コックさんに転職してなかった!!?
「今回は護衛の一人なの。宜しくね♡」
「・・・その心は?」
「私も海に連れてって♡」
何となく言ってみたらちゃんと返してくれた。地球のネタが使えたよ?
「私、お買い物がしたいのであって狩りや釣りがしたいわけじゃないんだけど」
「またまたぁ~」
解せぬ。
転移の魔法陣はグレーデン家のタウンハウスにあった。
転移陣は王家と魔の森、ダンジョンのある辺境の領地に配置されてるだけだって。
この国は北の辺境と東の境界の領地、そして南の辺境グレーデンが常に魔物が発生してて各地で出る魔物が違う。
スタンピードなどの時領民を逃すとか逆に王都で暴動が起きた時に王族を逃す為に設置されてるらしい。
三家は領地から長期離れるのが難しい為、緊急時とか言いつつも、王家主催などの絶対に参加しなくてはならない時は普通に使っているんだって。
魔力が大量に必要になるから特に使いたくはなくて、三家はなるべく不参加でいたいらしい。
やっぱ自力で転移出来るか、一人用あると良いよねぇ。
タウンハウスの中を移動して。
侍従やメイドさんが整列して深々と挨拶された。
「お帰りなさいませ」
まずはここの執事長が出てきた。
「皆出迎えご苦労である」
「みなさま、久方ぶりです。お変わりないようで嬉しゅうございます」
おお、白髪、メガネ、オールバック、ヒゲ。執事服。
理想的な執事が!
「若奥様、、お初にお目にかかります。セバスティアンでございます」
セバス・・・ティアンだと!!??
セバスチャンのお祖父様だった。
「やっとぼっちゃまがお嫁さまをお迎えになって」
後ろに控えていた侍女長らしき人と二人で涙ぐんでる。
「ぼっちゃまはよしてくれ」
ジュリアスさまがちょっとむくれてる。可愛い。
どうやら私のことを受け入れて貰えてるようなので一安心。
タウンハウスは辺境より少し煌びやかな趣き。
こちらに勤務している人たちはやっぱり引退騎士さんが多い。
元々内向きの人は最初から侍従や侍女になるけど、辺境領は基本的に戦闘向きな気質を持ってる人が多いとか。
なので辺境領のようにアットホームな感じで嬉しい。
今日この後はお義母さまたちは食事に招かれたりでお出かけだけど私はゆっくりしてだって。
ジュリアスさまは少しだけ執務をこなすらしい。
こちらにコックさんたちは定期的に辺境と交代。
私のレシピが気になるから周期が早まったらしい。
あと食材がやっぱ違うから王都にずっといるのは嫌みたい。
野菜苦かったし。お肉は魔獣じゃないからそりゃ違いすぎるね。
今夜のご飯はどんなかな。
そもそもこの地は魔物が多いけど人の共住区域には来ないように簡易結界や魔物避けがしてある。
でも騎獣にしているワイバーンや馬もいるので完全には避けてないらしい。
馬屋の馬たちデッカいな~って思ってたら魔獣だったでござる。
そりゃお義父さまやジュリアスさまが乗るの普通の馬じゃしんどいかも?
本邸周りや離れには魔物避けガッツリしてあるのに出てきたのはやっぱり魔力の濃い植物を植えたからではないか?ってぼんやりした結論。
小物程度なら気にならないから様子見しつつ管理なんだって。
いやいや畑が魔の森化しそうじゃんね?
そもそも魔力の強い人間住んでるのに植物で問題が起きるとか異世界ってわかんないわー。
そう言えば蜜ミツバチの巣箱は結局全部外部の畑に移したらしい。
離れの結界と魔物避けは強化されたらしい。過保護!!ありがたいけど。
ついに王都に行く日になって。
転移陣のある塔に来た。
不思議空間。
真ん中に魔法陣があってそれを守るように虹色の揺らぎのある水のカーテンみたいなのが揺らめいてる。
お義父さまもジュリアスさまも騎士の格好!!かっこいい。
お義母さまもいつもよりドレスアップ。
もちろん私も良いとこのお嬢さん。残念ながら奥様には見えない。
場所も衣装も普段と違うから興奮しちゃう。
侍従たちが荷物を運んで転移陣の上に積む。
馬車と馬たちも待機してる。
まずはお世話してくれる使用人と騎士さんたちが転移。
次が私たち。その後に馬たちと騎士さんたち。
「では留守を頼むぞ」
お義父さまがセリウスさまに一言。
「はい。無事のご帰還をお待ちしております」
昨日まで良いなぁとか言ってたと思えないキリッとした態度でお見送り。
「リーシャちゃん、旅行楽しんでおいでね」
クラウスさまが手を振ってくれた。
ポムとティムが付いてきたそうだったけどそれはダメってことで小屋をオヤツまみれにして閉じ込めているらしい。
転移陣が起動して第一陣が消えた。
魔法式気になる。
一人用とか作れないかなぁ?
初体験の転移にワクワクしてたら、ジュリアスさまが私を抱き上げて目を瞑ってるようにって。
転移陣に乗って光に包まれたら、グインって何か体が引っ張られるような魂がひっこ抜かれるような微妙な感覚が起きて。
体感10秒?
そんな感じでさっきまでいた場所に似てるけど壁とかちょっとずつデザインが違う場所に居た。
「酔ってないか?」
ジュリアスさまが心配そうに聞いてくれた。
初めてだと結構気持ち悪くなる人がいるらしい。
「大丈夫です」
気持ち良くはなかったけど、酔うほどでもない。
私たちの後に第三陣が着いた。
「!!!???」
チェイスさんが騎士団服をきちんと着てる!
あとルルゥも騎士団服着てる!
宝○の男役みたいな煌びやかさ!!
あゝアンドレ・・・。
「あらぁ見惚れちゃう?」
喋ったらいつものルルゥだった。
「私は一応まだ騎士団所属なのよ~いざとなったら出陣するしね☆」
コックさんに転職してなかった!!?
「今回は護衛の一人なの。宜しくね♡」
「・・・その心は?」
「私も海に連れてって♡」
何となく言ってみたらちゃんと返してくれた。地球のネタが使えたよ?
「私、お買い物がしたいのであって狩りや釣りがしたいわけじゃないんだけど」
「またまたぁ~」
解せぬ。
転移の魔法陣はグレーデン家のタウンハウスにあった。
転移陣は王家と魔の森、ダンジョンのある辺境の領地に配置されてるだけだって。
この国は北の辺境と東の境界の領地、そして南の辺境グレーデンが常に魔物が発生してて各地で出る魔物が違う。
スタンピードなどの時領民を逃すとか逆に王都で暴動が起きた時に王族を逃す為に設置されてるらしい。
三家は領地から長期離れるのが難しい為、緊急時とか言いつつも、王家主催などの絶対に参加しなくてはならない時は普通に使っているんだって。
魔力が大量に必要になるから特に使いたくはなくて、三家はなるべく不参加でいたいらしい。
やっぱ自力で転移出来るか、一人用あると良いよねぇ。
タウンハウスの中を移動して。
侍従やメイドさんが整列して深々と挨拶された。
「お帰りなさいませ」
まずはここの執事長が出てきた。
「皆出迎えご苦労である」
「みなさま、久方ぶりです。お変わりないようで嬉しゅうございます」
おお、白髪、メガネ、オールバック、ヒゲ。執事服。
理想的な執事が!
「若奥様、、お初にお目にかかります。セバスティアンでございます」
セバス・・・ティアンだと!!??
セバスチャンのお祖父様だった。
「やっとぼっちゃまがお嫁さまをお迎えになって」
後ろに控えていた侍女長らしき人と二人で涙ぐんでる。
「ぼっちゃまはよしてくれ」
ジュリアスさまがちょっとむくれてる。可愛い。
どうやら私のことを受け入れて貰えてるようなので一安心。
タウンハウスは辺境より少し煌びやかな趣き。
こちらに勤務している人たちはやっぱり引退騎士さんが多い。
元々内向きの人は最初から侍従や侍女になるけど、辺境領は基本的に戦闘向きな気質を持ってる人が多いとか。
なので辺境領のようにアットホームな感じで嬉しい。
今日この後はお義母さまたちは食事に招かれたりでお出かけだけど私はゆっくりしてだって。
ジュリアスさまは少しだけ執務をこなすらしい。
こちらにコックさんたちは定期的に辺境と交代。
私のレシピが気になるから周期が早まったらしい。
あと食材がやっぱ違うから王都にずっといるのは嫌みたい。
野菜苦かったし。お肉は魔獣じゃないからそりゃ違いすぎるね。
今夜のご飯はどんなかな。
616
お気に入りに追加
1,875
あなたにおすすめの小説
伯爵令嬢の秘密の知識
シマセイ
ファンタジー
16歳の女子高生 佐藤美咲は、神のミスで交通事故に巻き込まれて死んでしまう。異世界のグランディア王国ルナリス伯爵家のミアとして転生し、前世の記憶と知識チートを授かる。魔法と魔道具を秘密裏に研究しつつ、科学と魔法を融合させた夢を追い、小さな一歩を踏み出す。
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
異世界ゆるり紀行 ~子育てしながら冒険者します~
水無月 静琉
ファンタジー
神様のミスによって命を落とし、転生した茅野巧。様々なスキルを授かり異世界に送られると、そこは魔物が蠢く危険な森の中だった。タクミはその森で双子と思しき幼い男女の子供を発見し、アレン、エレナと名づけて保護する。格闘術で魔物を楽々倒す二人に驚きながらも、街に辿り着いたタクミは生計を立てるために冒険者ギルドに登録。アレンとエレナの成長を見守りながらの、のんびり冒険者生活がスタート!
***この度アルファポリス様から書籍化しました! 詳しくは近況ボードにて!

ペットたちと一緒に異世界へ転生!?魔法を覚えて、皆とのんびり過ごしたい。
千晶もーこ
ファンタジー
疲労で亡くなってしまった和菓。
気付いたら、異世界に転生していた。
なんと、そこには前世で飼っていた犬、猫、インコもいた!?
物語のような魔法も覚えたいけど、一番は皆で楽しくのんびり過ごすのが目標です!
※この話は小説家になろう様へも掲載しています

今日も学園食堂はゴタゴタしてますが、こっそり観賞しようとして本日も萎えてます。
柚ノ木 碧/柚木 彗
恋愛
駄目だこれ。
詰んでる。
そう悟った主人公10歳。
主人公は悟った。実家では無駄な事はしない。搾取父親の元を三男の兄と共に逃れて王都へ行き、乙女ゲームの舞台の学園の厨房に就職!これで予てより念願の世界をこっそりモブ以下らしく観賞しちゃえ!と思って居たのだけど…
何だか知ってる乙女ゲームの内容とは微妙に違う様で。あれ?何だか萎えるんだけど…
なろうにも掲載しております。

聖女転生? だが断る
日村透
恋愛
生まれ変わったら、勝ち逃げ確定の悪役聖女になっていた―――
形ばかりと思っていた聖女召喚の儀式で、本当に異世界の少女が訪れてしまった。
それがきっかけで聖女セレスティーヌは思い出す。
この世界はどうも、前世の母親が書いた恋愛小説の世界ではないか。
しかも自分は、本物の聖女をいじめて陥れる悪役聖女に転生してしまったらしい。
若くして生涯を終えるものの、断罪されることなく悠々自適に暮らし、苦しみのない最期を迎えるのだが……
本当にそうだろうか?
「怪しいですわね。話がうますぎですわ」
何やらあの召喚聖女も怪しい臭いがプンプンする。
セレスティーヌは逃亡を決意した。
ぼっちな幼女は異世界で愛し愛され幸せになりたい
珂里
ファンタジー
ある日、仲の良かった友達が突然いなくなってしまった。
本当に、急に、目の前から消えてしまった友達には、二度と会えなかった。
…………私も消えることができるかな。
私が消えても、きっと、誰も何とも思わない。
私は、邪魔な子だから。
私は、いらない子だから。
だからきっと、誰も悲しまない。
どこかに、私を必要としてくれる人がいないかな。
そんな人がいたら、絶対に側を離れないのに……。
異世界に迷い込んだ少女と、孤独な獣人の少年が徐々に心を通わせ成長していく物語。
☆「神隠し令嬢は騎士様と幸せになりたいんです」と同じ世界です。
彩菜が神隠しに遭う時に、公園で一緒に遊んでいた「ゆうちゃん」こと優香の、もう一つの神隠し物語です。
無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから――
※ 他サイトでも投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる