ちびっ子ボディのチート令嬢は辺境で幸せを掴む

紫楼

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二章

70話 二つ名はちょっとダサい。

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 ジュリアスさま仕事場は基本的には騎士団の兵舎の執務室。
 あちこち視察や警備のチェックもあるみたいだけど、大まかには士団長や隊長など役職持ちが担当してるのでジュリアスさまは、書類仕事が多いみたい。
 領主のお仕事もあるしね!
 手隙の時に鍛錬したり訓練に参加すると若い騎士たちが大喜びだって。

 私は現場を見る機会とか多分無いから凄さはわからないけど、ジュリアスさまはお義父さまと並ぶ辺境の英雄なんだって。
 お義父さまはグレーデンの爆炎暴れ龍で、ジュリアスさまはグレーデンの火焔鷲っていう二つ名があるとか。

 セリウスさまやクラウスさまもお強いけどまだ伝説クラスでは無いとか。

 ちなみにサーキスさまとか他の人にもいろんな名前ついてるらしい。

 伝説級の扱いな騎士がわんさかいるの?

 魔獣の氾濫や隣国の侵攻の時とか戦果を上げると騎士爵とか白金貨とか望みの褒章があるんだけど、ここの騎士は戦功を挙げる機会が多いもんだから、お金持ち。
 でも実力が無いとお金持ちになれるほど生き残れてないって言うのもあるよね。


 本邸からアラン達とニーナと馬車乗って来ました。
 浮力調整のプレートを使ってるので通常の馬車よりスピードも上がってスムーズです。お馬さん軽やか!!
 スプリング付いたらもっと乗り心地上がるかな?今一番いい馬車が改良中なのだ。

「あれ、リーシャさま」
「若奥様だ」

 訓練中の騎士さん達に軽く手を振って、アランの抱っこで兵舎に向かいます。

 ええ、抱っこですけども!!!

「いらっしゃいませ。リーシャさま」

 兵舎の入り口でサーキスさまが待機してて、アランから私を受け取る。

 いやだから歩けるんですけど?
 お式も済んで一応人妻完全体になったのに、何で基本抱っこのままなんだろうねぇ。

 サーキスさまの抱っこはレアだからもう開き直って堪能しよ。

 良い匂いする。柑橘系かな?ほんのりお花の感じもする。あと程よい筋肉感。

 やっぱアランとジェイクはまだ成長中で少し厚みが足りない。今後急成長しそうだけど。

 ジュリアスさまやお義父さまはみっちり弾力を感じる。ボリュームたっぷり。
 サーキスさまはセリウスさまより少ししっかりした感じかな。張りのあるいい筋肉!!

 私の好みは細マッチョだったからね!ちょっと目が嬉しいよね。
 もちろん今はジュリアスさまが一番♫

 執務室に運ばれて、書類の束にちょっと埋もれてるジュリアスさまと朝ご飯ぶりの再会。アラン達は隣室で待機だって。
 サーキスさまに応接セットなソファの側に下ろして貰ってから。

「お忙しいのにごめんなさい。ご相談があって。あと一緒にお昼ご飯食べましょう?」

 多分セバスチャン達から詳細は伝えられてるけど一応ね。

 ジュリアスさまはすぐ席を立って、私を膝抱っこにしてソファに座る。

「リーシャ、とりあえず先に飯にしようか?」

 うん。種とは言え、ポムの排泄物を見ながら食事は微妙だもんね!

 私はアイテムボックスからルルゥのお弁当を出してテーブルに並べる。サーキスさまがお茶を出してくれて、一緒にご飯。

 今日は3人で食事。

 ルルゥが唐揚げやハンバーガー、惣菜パン食べやすい物を中心に詰めてくれたのでカトラリーも少なめで楽ちん。食べ物の量が多いけどね☆

 相変わらず凄い勢いで口の中に吸い込まれてるけど、この人たちも種生み出してたり?

 二人ともお昼とオヤツは普段兵舎のコックさんの料理を頂くんだけど、ルルゥの腕が際立ってるから、お弁当が嬉しいみたい。
 兵舎も使用人棟もコックさん達はルルゥのお弟子さんで新しいレシピも共有してるから美味しいんだけど、ルルゥ越えはまだ出てないそうだ。凄いね。

 一気に食事が済んじゃった☆

「リーシャは本当に少食だな。まだまだ胃が小さいままか?」

 うーん?リーシャの成長期の不遇で同世代の子よりは少ないかもだけど、結構食べれてると思う。
 辺境の人の普通基準が違うだけで。

「比較ができないですけど、こんなものじゃ無いですかね?」

 王都で見た義姉や他の令嬢達はみんなこれでもかって言う折れそうな腰だったし。
 ドレス着るためにはたくさん食べることできない気がする。

「ジュリアスさま、夜会に出るような令嬢達はダイエットであまり食べないようですよ。リーシャさまは大奥様のようにこの先馴染んでいくのでは?」

 おおう!お義母さまはガッツリ食べるしダイエットなんてしてないもんね!筋トレはしてるみたいだけど。

 辺境の基準はかなりおかしいけど、食糧に困ってなくて体力勝負なんだから、こにには、ここにとっての基準が正解で良いよ。きっと。

 さてテーブルの上を片付けて。

 ババーン!!!

 種のお披露目です!

「・・・これがポムの出したものですか?」

 サーキスさまが麗しいお顔をシワっとさせて、種の箱を覗きます。

「はい!!フンです」

「「・・・」」

「ハッキリ言えば良いと言うものでは・・・」

 ジュリアスさまが苦笑してるのを横目にサーキスさまがハンカチを出して種を掴んで検分。
 手掴みしないのね!エレガントッ!

「それ、ダムラです!!」

「「は?」」

「あと、すんごく鶏の揚げ物に合う葉っぱが育つやつと、ステーキや唐揚げを更に美味しく出来る実が取れるやつも有ります」

「「!!!!!???」」

 はい。目の色が変わりました。二人とも唐揚げ大好き。ステーキも当然大好き!!

「離れにこの種植えて育てたいんですが」

 そう切り出すと二人とも渋い顔。

「うーん。魔獣の生み出した物を森の外で育てて良いものか」
「魔の森のように瘴気や魔力溜まりができる可能性も・・・」

 ありゃ。そー言うデメリットもあるのか。
 これはダメな感じかなぁ。

「畑程度なら大型魔獣は居つけないでしょうし、万が一異変が起きたらその区画を処置する様に試験的に育てて見るのはどうでしょうか?」

「流石に本邸や離れの近くは容認できないが少し離れた場所なら・・・」

「いや、すぐ処置できるよう兵舎寄りでいかがでしょう?」

 またも人任せな畑計画が!!
 私ってば提案するだけ!

「モニパルの生態も調べたいですし森の探索チームをもう少し増やしますか」

 おおお。お仕事が増えてる。騎士さん達ごめんなさい☆

「そうだな、冒険者にも依頼を出して、ダムラやフリュアなど定期的に手に入れられると良いな」
「美味しい唐揚げが食べられるようになるなら彼らも喜んで森に行くでしょうし」

 塩味オンリーから解放されたらみんな食い意地が私並みになっちゃったよ!








 


 
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