ちびっ子ボディのチート令嬢は辺境で幸せを掴む

紫楼

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二章

64話 シェロウ(トリュフ)とホルボ(唐辛子)発見。

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 森に到着!!
 緑の香りが濃い、青青とした木々に出迎えられて。森林浴だー!マイナスイオン~。

 靴だけ歩きやすいのに変えて、ジュリアスさまに抱っこされる私。

 採取用にスコップと熊手?と手頃なサイズのナタ、使えないだろうけど一応護身用にショートタガーを渡される。

 ここの森は近場の人の食料庫になってて、採り尽くしたり、他の人に配慮のない採取や狩りをしたら出禁になるらしい。

 森の入り口から少し入ると近所の奥さんらしき人たちが野草を引っこ抜いてる。

 道もそこそこ均されて歩きやすい林道。
 
 色々探してみたいので、抱っこはお休みしてください!

「リーシャさま、あちらより奥ははいってはいけませんよ。獣も魔物も出ることもありますし、道が途切れますから迷子になりますよ」

 ジュリアスさまに下ろしてもらって、近くをうろうろ、木の上を下をチラチラ見てると、サーキスさまが注意を促して来る。
 テンション上がりきった子供扱い。あながち間違ってもいないのだ。えへ!

 【鑑定】【サーチ】しつつ。
 あまり意識してないけど、魔力の安定と共に使える能力が増えて来た。
 多分魔導書でリーシャが見たり読んだりした使い方を無意識に覚えちゃってるんだよ。便利ー。
 自力で学ばなくてもどうにかなっちゃうなんて有り難すぎるよね。頭が怠けちゃう!
 まぁ化学式とか苦手だった私が魔術式を覚えたいはずがないじゃん?
 リーシャの記憶に大感謝!

 奥さんたちよりだいぶ離れた木を見たら《フリュアの木》だった。
 結構上の方なんだけど、気に登るべきか?風魔法で採るべきか?

「リーシャ?その木かい?」

 見上げて悩んでたらジュリアスさまがサーキスさまを呼んですぐさま風魔法で実をスパスパーっと落としてくれた。

 鑑定の説明に{動物も食べない謎味。栄養たっぷり}って出てるんだけど、謎味ってなんぞ!動物が食べないのに栄養はあるなんて無駄に?ポテンシャル高いな!?

 サーキスさまが複数の木から結構な量をマジックバッグに収めてくれた。

 ついでに挿し木用に若芽な辺りを数枝採っておく。種からのが確実かな?

 別の木の根元が気になったから、サーチでさらに視てみると土の中に{シェロウ(キノコ類)}ってのがあって、放り出してみればトリュフっぽいの。
{少し臭い匂いを放つ、齧歯類の好物}
 臭いんかーい!って豚や猪じゃなく齧歯類か。
 毒性は無いみたいなので匂いを嗅いでみる。うーん。ほのかにトリュフかな?

 多分黒茶色い丸い見た目で見慣れない人には動物の○んこにしか見えないんだろうけど、サーキスさまとアランとジェイクが引いてる。ジュリアスさまとニーナは食べれるならアリって思ってるみたいで「どうなんだ?」みたいな期待の目で見てるけど。

 一応持って帰ってルルゥと相談してみよう。嗜好品として通な味覚の人ならうけいれられるでしょ。
 パスタ食べたいなー。リゾットでも良いかも~。

 行ってダメって言われた方がかなり気になるけど今日無茶したら二度と森に連れて来てもらえなくなる予感しか無いので自重。

 《ダムラ》は見つかってないけど、なんとトウガラシっぽいのが見つかった。

 丸っこい赤い実を付けてる《ホルボ》って言うのがトウガラシより少し辛いらしい。
 {シビれる味。モラの好物で熟した実を食べてシビビと震えるのが森の風物詩}

 説明入れてるの誰だ?
 熟さなくても辛いみたいなのでちょっとしたアクセントに使えるね!
 ちなみにモラはうさぎっぽいネズミらしい。どっちだよ!?

 ホルボは根っこから採取して数株頂き。
 モラが食べるなら全部はダメよね。

 アランが「毒・・・」って遅れてたので、辛いだけで毒じゃないよ!って、少し使うだけなら美味しいんだよって力説しといた。

「本当ですか?」
 無茶苦茶信用がないぞ。かなり怪しまれて悲しい。
 でも辛いものは好き嫌いあるから無理して食べなくても良いしね。

 ハーブやスモモっぽいのも見つけて、まだ未練はあるけど帰ることに。



 ヘルンを出て、元来た道とは少し違う方向に向かって。
 途中で休憩のために小川の近くに寄った。
 緩やかな水流で水場の花も咲いててなかなかの良い場所ですぞ。

 ルルゥのお弁当を広げて食べてたら、なんか小さい動物がお弁当に入っていた肉団子を持って食べてる。
 カワウソ?
 パステルピンクのコツメカワウソ?

 小さい手で頬をもっこりさせて頬張ってるのが可愛い。

 男性陣も和んじゃってるけど、この子どっから来たの?
 



 

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