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一章
58話 お祖母様。
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お祖父様はお祖母様とお母様の事を改めてお話ししてくれた。
お祖母様はセラーナと言う名で、錬金術に特化した魔道大国のネイマーシェ国出身。あちらに留学で行ったお祖父様が帰国後に押しかけてすったもんだで結婚に漕ぎ着けたそうだ。
あれ?お母様と一緒で熱いね?
そういう感じでお祖母様の実家とは縁が切れているそうで、お母様から私に遺されたものはネイマーシェの物だから、大変貴重だけど託せるのが私だけと言われた。
伯父様や他の従兄弟?では引き継げないって。一子相伝なのかな?
そもそもマーベルハントの家族は隠し部屋を使えないらしい。
って説明を受けたらば、隠し部屋の存在をグレーデン一家に知られちゃったじゃない!?
「・・・」
毎日なんだかんだやってたので隠し部屋まだ離れに設置してないんだけどね!
だって常に人目があってニーナ以外にも見られちゃうんだもん。隠す意味ないし~。
荷物はアイテムボックス経由で取り出せるしあまり不便じゃ無いんだもんね。
お母様とお父様については、お父様の実家のハーボット侯爵家がわりと曲者で、本来は婚姻を結ばせたくなかったと。
マーベルハント家は魔導士を多く輩出している家系でその力を欲する家は多いのだって。お母様はセラーナお祖母様の血もあって縁談が多く舞い込んでいたと。
たまたま息子がそのお母様と結ばれた事でハーボット侯爵はかなり喜んだ。
そうして侯爵からオレイユ男爵位を譲ってもらったお父様と結婚、その後お母様はすぐに妊娠したけどお父様が行方不明になって、マーベルハントとの縁切れるのを嫌がった侯爵家が次兄のイダルンダと再婚させた。
結局マーベルハントはハーボットとオレイユと深く関わることはせず、お母様も自分の能力は外に出す事は一切しないまま亡くなって、ハーボット侯爵は当てが外れたとイダルンダに大層失望したらしい。
目的があったならお母様を軟禁状態にしなければまだ何かしら恩恵があったんじゃ?って思う。お母様とリーシャが何も能力が無いと思い込んでのことだったとは思うんだけどね。何も与えずに成果が出るわけ無いとは考え付きもしなかったんだろうけど。
マーベルハント家はどこの派閥にも属さず中立で、王家ですら強要はしないんだって。知識と魔術は権力に靡くことも利用されることも良くないってスタンス。
爵位が伯爵なのは高位すぎると縛りが大きくなるから。
国から如何なる者からも不可侵を赦されているらしい。
お祖母様は国も家も捨ててきたけどその能力は高く評価されててマーベルハント家とはまた違う扱いでその娘のお母様も本来はあんな扱いを受けて良いはずはなかったんだって。
なぜお母様があの家に残る選択をし、私を残したまま静かに死を迎えたのか、理解出来ないんだとお祖父様と伯父様はぼやいた。
私の記憶の中でもその理由に思い当たる事はない。いつもリーシャに勉強や錬金術を教える時間以外は静かに笑っていた。
お父様が帰ってくるって信じてたのかな?
「君は私の大切な孫、ナタリアの忘形見だ。この先何か困った時は必ず力になる」
そう言ってくれた。
ちなみにニーナはお母様からの願いでお祖父様が伝を使って何とかねじ込んでくれたって言われた。外部との接触をほぼ禁じられていたお母様がやっとの思いで実家に連絡を入れて願っってくれた。何で助けを願わなかったの?
いくらオレイユ家の後ろに侯爵家がいて自分の実家が伯爵家でも何とかなったんじゃ無いのかなぁ?
「ニーナがいてくれなかったら私はとっくに死んでいたと思います。お祖父様ありがとう・・・」
ニーナが栄養を考えて食材を調整してくれなかったら多分早い段階で餓死したんじゃ無いかな?
お祖父様も伯父様もグレーデン一家も傷ましいものを見る顔です。
ジュリアスさまが私の肩を抱いて慰めるように撫でてくれた。
イダルンダという伯父だったクソ親父は、自分の相手をしなかったお母様と役に立ちそうに無い子供を、そしてカイダールお父様を憎んでいたんだろうね。でも要らないなら手放せば良かったのにね。
お母様もクソ親父も何を思っていたのか私にはよくわからない。
でもリーシャには、あの頃分からなかったとしてもお祖父様と伯父様がちゃんと心配してくれてた人がいたんだって言うのは良かったと思う。
お祖父様と伯父様はご家族と帰られる事に。カンガリーー教授達とも研究がしたいそうでもしかしたら頻繁に来ちゃうのかもね。
お土産に日持ちするたくさんお菓子をたくさん渡したら伯父様の奥様がすごい力でハグしてくれた。
「今度は私ともお茶をしてちょうだいね」
従兄弟達も大騒ぎで、
「ご飯美味しかったよ」
「リーシャ、またな」
って笑顔でバイバイしてくれた。
お祖母様の祖国ネイマーシェ国、いつか行ってみるのもアリかも?
すごく疲れたんだけど、晩餐はグレーデン家とお義母さまの実家ファラード侯爵家の親族が来てくださるらしいのであともう一踏ん張り。
「リーシャ、隠し部屋ってなんだい?」
びゃ!!忘れてくれなかった!
お祖母様はセラーナと言う名で、錬金術に特化した魔道大国のネイマーシェ国出身。あちらに留学で行ったお祖父様が帰国後に押しかけてすったもんだで結婚に漕ぎ着けたそうだ。
あれ?お母様と一緒で熱いね?
そういう感じでお祖母様の実家とは縁が切れているそうで、お母様から私に遺されたものはネイマーシェの物だから、大変貴重だけど託せるのが私だけと言われた。
伯父様や他の従兄弟?では引き継げないって。一子相伝なのかな?
そもそもマーベルハントの家族は隠し部屋を使えないらしい。
って説明を受けたらば、隠し部屋の存在をグレーデン一家に知られちゃったじゃない!?
「・・・」
毎日なんだかんだやってたので隠し部屋まだ離れに設置してないんだけどね!
だって常に人目があってニーナ以外にも見られちゃうんだもん。隠す意味ないし~。
荷物はアイテムボックス経由で取り出せるしあまり不便じゃ無いんだもんね。
お母様とお父様については、お父様の実家のハーボット侯爵家がわりと曲者で、本来は婚姻を結ばせたくなかったと。
マーベルハント家は魔導士を多く輩出している家系でその力を欲する家は多いのだって。お母様はセラーナお祖母様の血もあって縁談が多く舞い込んでいたと。
たまたま息子がそのお母様と結ばれた事でハーボット侯爵はかなり喜んだ。
そうして侯爵からオレイユ男爵位を譲ってもらったお父様と結婚、その後お母様はすぐに妊娠したけどお父様が行方不明になって、マーベルハントとの縁切れるのを嫌がった侯爵家が次兄のイダルンダと再婚させた。
結局マーベルハントはハーボットとオレイユと深く関わることはせず、お母様も自分の能力は外に出す事は一切しないまま亡くなって、ハーボット侯爵は当てが外れたとイダルンダに大層失望したらしい。
目的があったならお母様を軟禁状態にしなければまだ何かしら恩恵があったんじゃ?って思う。お母様とリーシャが何も能力が無いと思い込んでのことだったとは思うんだけどね。何も与えずに成果が出るわけ無いとは考え付きもしなかったんだろうけど。
マーベルハント家はどこの派閥にも属さず中立で、王家ですら強要はしないんだって。知識と魔術は権力に靡くことも利用されることも良くないってスタンス。
爵位が伯爵なのは高位すぎると縛りが大きくなるから。
国から如何なる者からも不可侵を赦されているらしい。
お祖母様は国も家も捨ててきたけどその能力は高く評価されててマーベルハント家とはまた違う扱いでその娘のお母様も本来はあんな扱いを受けて良いはずはなかったんだって。
なぜお母様があの家に残る選択をし、私を残したまま静かに死を迎えたのか、理解出来ないんだとお祖父様と伯父様はぼやいた。
私の記憶の中でもその理由に思い当たる事はない。いつもリーシャに勉強や錬金術を教える時間以外は静かに笑っていた。
お父様が帰ってくるって信じてたのかな?
「君は私の大切な孫、ナタリアの忘形見だ。この先何か困った時は必ず力になる」
そう言ってくれた。
ちなみにニーナはお母様からの願いでお祖父様が伝を使って何とかねじ込んでくれたって言われた。外部との接触をほぼ禁じられていたお母様がやっとの思いで実家に連絡を入れて願っってくれた。何で助けを願わなかったの?
いくらオレイユ家の後ろに侯爵家がいて自分の実家が伯爵家でも何とかなったんじゃ無いのかなぁ?
「ニーナがいてくれなかったら私はとっくに死んでいたと思います。お祖父様ありがとう・・・」
ニーナが栄養を考えて食材を調整してくれなかったら多分早い段階で餓死したんじゃ無いかな?
お祖父様も伯父様もグレーデン一家も傷ましいものを見る顔です。
ジュリアスさまが私の肩を抱いて慰めるように撫でてくれた。
イダルンダという伯父だったクソ親父は、自分の相手をしなかったお母様と役に立ちそうに無い子供を、そしてカイダールお父様を憎んでいたんだろうね。でも要らないなら手放せば良かったのにね。
お母様もクソ親父も何を思っていたのか私にはよくわからない。
でもリーシャには、あの頃分からなかったとしてもお祖父様と伯父様がちゃんと心配してくれてた人がいたんだって言うのは良かったと思う。
お祖父様と伯父様はご家族と帰られる事に。カンガリーー教授達とも研究がしたいそうでもしかしたら頻繁に来ちゃうのかもね。
お土産に日持ちするたくさんお菓子をたくさん渡したら伯父様の奥様がすごい力でハグしてくれた。
「今度は私ともお茶をしてちょうだいね」
従兄弟達も大騒ぎで、
「ご飯美味しかったよ」
「リーシャ、またな」
って笑顔でバイバイしてくれた。
お祖母様の祖国ネイマーシェ国、いつか行ってみるのもアリかも?
すごく疲れたんだけど、晩餐はグレーデン家とお義母さまの実家ファラード侯爵家の親族が来てくださるらしいのであともう一踏ん張り。
「リーシャ、隠し部屋ってなんだい?」
びゃ!!忘れてくれなかった!
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