ちびっ子ボディのチート令嬢は辺境で幸せを掴む

紫楼

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一章

42話 メニューとお土産とドレスと。

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 今日は午前中はお式のお料理と引き出物の確認で、午後はドレスの最終チェックです。

 朝の食事中にお義父様が、
「リーシャちゃんが目をつけられないように、料理は従来の物にした方が良いと思うのぅ」
 お義母様が、
「あらぁ、でも多少は売り込んでも良いんではないかしら?」
って言い出しちゃったので、私はどうしたら良いんだろうか?

 まぁ引き出物は、ここに着いたばかりの頃にお義母さまがある程度手配してくれているから、世間知らずな私が敢えて選ぶ必要も今更ないんだけど。

 食べ物はねぇ、せっかく遠くから足を運んで貰うなら美味しい物出したいのが人情ってもんだよ。

 ジュリアスさまは何も言わないのかな?って思うんだけど、流れるように自然に自分の口と私の口に食事を運んでいる。
 すでに完全に慣れっこなのでパクパクと食べちゃってるんだけど、これ一生なの?

「母上にお任せしておけば間違い無いからな」
「違いない」
「そうそう~」
 3人とも普通に微笑んでて、このお家は完全にお義母さまの天下なのだった。

 食事が終わって、お義母さまとルルゥ達とでメニューの確認。

「一応ねぇ、予定が決まった時に定番の料理の食材は頼んであるけど、せっかくならお客様を骨抜きにしたいわよねぇ~☆」

「そうねぇ、柔らかパンやピザは出したいわ」
「ルルゥのご飯は道中で食べたのより全然美味しかったから定番でも喜ばれると思うのだけど・・・?」

 そう言ったら、ルルゥがとっても良い笑顔で飛びついてきた。

「あら~嬉しいこと言ってくれるわねぇ♡」
 ジュリアスさまと大差ない体格の筋肉なお胸にぎゅむっとされてしまった。
 なんて言うかフローラル!!いや多分香水とか付けてないんだけど、良い匂いがするー!どう言うこった!?

「ルルゥ、リーシャちゃんを締め殺さないでちょうだい」
「あら失礼~☆」

 結局、立食なのでカナッペみたいなのや、小さなピザや肉料理など前世のバイキングの如くいろんな種類を、味は調味料を控えめにして少し変わった物が出てるなって印象が残る程度にすることに。

 貴族ってパーティではあまりガッツリ食べないから見た目重視で、後で兵舎の人たちが食べられるように時間が経っても大丈夫な物も用意するみたい。ホットプレートじゃなくて保温プレート作るべきだったね。今度作る。

 お泊まり客の人たちは親戚が本邸に、他の人達は街の宿に分散されるから、親戚筋の人達のお泊まり中の食事は入手が難しく無い分の広めて良い料理を出すことになった。

 引き出物には、パウンドケーキとクッキー、カカオティーを追加で他はお義母さまが手配してくれたグレーデン領の名産品のお酒や所有鉱山で採れる原石や輸入品の布など、結構なお品が出されるらしい。
 お金持ちの引き出物やばい・・・。原石貰ってもって思うけど、好きな装飾品にしないと使わないもんねぇ。

 なんだか、食材や必要な引き出物の単位がおかしいなぁ?って思ってたら、お式の規模がとんでもないって気がついて、今更気が遠くなる。

 王様、引き篭もりの私にこんな名家に嫁げって鬼畜だなぁ。
 みんな良い人で幸せだけど、私はお義母さまみたいになれそうに無いし無茶言うなぁってちょっと王様に恨み節。

 まぁ今更ここ離れろって言われたらもっとキレるんだけどね!

 お昼ご飯用に思い立って今まで溜めてたデンプンで魔鳥の唐揚げを作ってもらったら、お式のメニューがひとつ増えたよ。

 芋料理作るついでにいつも貯めてもらってるから大丈夫だと思うけど、唐揚げの魅力に取り憑かれたお義父さまとクラウスさまがものすごい勢いで消費するから少し心配。

 さて午後は乙女の憧れ!!
 ウエディングドレスの最終チェック~!!

 
 
 


 



 
 


 
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