ちびっ子ボディのチート令嬢は辺境で幸せを掴む

一章

３０話 カンダルー教授とジョシュー先生が来てくれた。

　来て下さったのは、学園でこっそり魔法科を受講させてくださったり、研究室での実験に参加させて下さったお髭のカンダルー教授と助手のジョシュー先生。
　学園はいいのかしら？

「リーシャ嬢にはもっときっちり学んでほしかったしの。そろそろ引退も考えてたからのぅ。こっちで多少楽しく過ごしたいと思ってな。ラッキーじゃったわい」
　立派なお髭を撫でながら言って下さった。
　引き継ぎや卒業式を済ませてから来られたのでこの時期ななったとか。

「これはリーシャ嬢の卒業証明書です。単位も成績も十分ですし、学長から預かってきました」
　カンダルー教授とジュシュー先生が、
「「卒業おめでとう」」って渡してくれました。
　途中で退学する事になって残念に思っていたからびっくり。でも嬉しいです。

　ジュリアスさまが肩をポンポンとしてくれて、お義父さまが泣いちゃったので私は泣きそびれたよ。

　早速、教授と先生はお部屋に案内案内されて、長旅だったからお風呂と休憩を。

　すぐに夕飯に呼ばれちゃいますが、お二人ともニコニコっとお席に。
　どうやら食事が美味しいとメイドさんたちから聞いて楽しみにされてるようで。

「新たなる出会いに感謝して」
っとお義父さまが音頭をとって。

　物凄い量の食べ物、初めてみるであろう料理、一瞬で消えて行くさまを見て、一口目を口に入れたまま固まってしまったお二人。
　あ、やっぱり普通じゃないんだねって思いながらジュリアスさまから餌付けを受ける私。
　少し間が開いてから、自分用に置かれている料理に集中する事にしたお二人を見てたら、目がクワっとなって黙々とマナーよく綺麗な所作で、でもハイスピードで食べはじめちゃった。
　塩味だけに慣れてるとそうなるよね！

「このもちもちっとしたパンは一体・・・」
「素晴らしい！！奥深いスープ！スープの中に沈んでしまいたい」
　
　カンダルー教授はハンバーガーのパンズを、ジョシュー先生は野菜の入ったコンソメスープをお気に召したようです。
　ルルゥたちが毎日研鑽を重ねて日々レベルアップしているのです！

　食後のフルーツタルトも絶賛されて。
　うん、結構な量が食べれた見たい。辺境に人ほどじゃないけど。男の人ってよく食べるのかな？

「いやぁ、王宮の食事より美味しいものが・・・長生きしてみるもんじゃの」
「あちこちで食べた料理とは全然違う味わい・・・」
　お二人ともしばらく魂がふわふわ～ってなってました。ここにいたら毎日天国だよ！

　お義父さまとジュリアスさま、ロジャー先生、サーキスさまでまだお酒タイムをするからとお二人とも楽しそうにリビングに残った。

　ニーナたちに連れられて、魅惑のセレブエステに。香油塗ったり軽いエステは毎日なんだけどフルコースは一週間に一度くらい？
　毎日フルコースだと逆に疲れちゃうもんね。最初の頃は全身隈なくお手入れされるの恥ずかしかったけど、流石に慣れたよ。

「お肌のカサつきが無くなりましたね。ピチピチの卵肌です～」
「骨っぽさも改善です！まろみが出てきましたわ」
「髪もうる艶ですよ～♡」

　サラとメルがとっても持ち上げてくれて、心も体も気持ち良いです。

　お義母さまの艶々お肌とキラキラな髪はこのエステを続けたら近づけますかね！？

　至福の時間を堪能して、ジュリアスとのお部屋に戻りました。
　まだお戻りじゃないみたい。
　ジュリアスさまがお仕事や巡回で一緒に寝られない日もちょこちょこあるけど、お酒飲んでるの思い出すとちょっとムッー。
　早く私もお酒飲みたいなぁ。