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一章
26話 ハンバーグは美味しい。
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本邸に戻った私をルルゥがキラキラとした目で見ている。
出したくないなぁ~。
「ルルゥ、骨無しでお肉いっぱい。ハーブも色々。香辛料も出してください」
コックさんたち凄い勢いで保管庫や保冷庫に向かった。
注目が減ったうちに隅っこの作業台にミンサーを出す。念のため《洗浄》。
魔法石に魔力を通して作動。
材料を持ってきたルルゥたちは興味津々に観てる。
ミンサーに入れるのは肉だけ。
「ここにお肉を置いてください」
吸い込まれるお肉と微妙な音を出すミンサーをおっかなびっくりのぞいている。
豚っぽいのと牛っぽいのを選んでおく。
「ルルゥ、今日のパンってもう焼いちゃった?」
聞いたら発酵中らしいので丸めに形を作って焼いてほしいとお願い。
パン担当がいきなり追加のパンを用意始めた。何故だ?
ミンサーからモリモリ出てきた肉をボールに小分けにして。玉ねぎちっくなポロポロを刻んでもらい。
塩とハーブで揉み込んだり、塩とカレースパイスで揉み込んだり。
いろんな味付けでハンバーグ種をば。
「お肉をこんなに細かくするなんて不思議ねぇ」
瞬く間にミンチになって出てくるお肉。せっせと追加するニックス。を見るルルゥ。
このキッチンは広いのに狭く感じるのはみんながマッチョだからかな?
お肉を回収してこねこね。
そして両手でビターンと左右に叩きつける。こうやって形を作ってねって見本。
んで自分の仕上げた分をフライパンで焼く。ちょっと蒸し焼き。
ソースはとりあえず木の実と黒胡椒、酸っぱい果物でドレッシングのにした。
あとこの前作ったトマトソースも。
味見としてルルゥとニーナに一口サイズで出してみた。
ハンバーグより塊肉の歯応えが好きっていうならそれで良いしね。
「・・・!!!」
ルルゥってば感動しすぎてすぐさまみんなに指示出して種を一気に焼き出す。
ニーナはドレッシングとハーブの合わせたのが好きみたい。
腸の皮があればウインナーできるのにな~。ミンチに馴染みが無かったから多分ないね。
焼き上がった分でコックさんたちも味見が出来てみんながさらに熱意溢れさせて。
案の定ミンサーフル回転だし、保冷庫が空になっちゃうんじゃないの?
ミンサーもっと作った方が良いのかな?
パンも続々と焼き始めて良い匂いが充満。
なんとなく、入口に近い作業台の方見たら。お分かりでしょうが・・・。
すでに味見を済まして、ニコニコと待ってるお二人がいらっしゃいました。
夕飯前に食材尽きたりしないかな?
パンは少し時間かかるから、ナンっぽいのをフライパンで焼いてもらってパニーニっぽくお野菜とハンバーグにドレッシングを挟んだ物をご用意したよ。
そしてお義母さまがまた布の弾丸と化して私に突撃。ドレッシングがお気に召したらしい。
お義父さまも猛々しくパニーニ?を食べてて。追加をルルゥがどんどん用意してる。
また罪なものを生み出しちゃった。
まぁハンバーグもハンバーガーも罪な食べ物だもの。仕方ないよね。食べたかったんだもん。
夕飯に出たパンズが焼けてばっちりなハンバーガーは、ジュリアスさまたちも大喜び。特にクラウスさまが遠くに逝ってしまうくらい喜んでくれた。
添え物にはもちろんフライドポテトもね。
いつものごとくすごい量が消えるので食材って尽きないの?ってルルゥに聞いたら、この辺りは比較的豊穣でお義父さまとジュリアスさまのお陰で安定してるから食うに困るような環境じゃないらしい。いや、でも量がね?
お肉は毎日魔物のいる森に行っていくらでも狩ってこれるから心配ないって。
毎日あんなに食べても魔物が尽きない森が近くにある事が驚きだよ?
ハンバーガーが食べられて嬉しかったけどなんか胸焼けがしちゃう。
結局、ミンサーを本邸にあと2台、訓練場に5台欲しいって言われて。
食後に険しい顔したロジャー先生とサーキスさまに健康チェックされて。ちょっと叱られた。
私が何気なしに魔力使ってたのを知ったお義父さまとジュリアスさまが超慌ててた。
先生とサーキスさまは、魔力使っても気持ち悪いとか不調が出てないなら魔道具製作はしていいって。
攻撃とか外に向けてのは教師が来るまでは絶対ダメって念を押された。
幸い診断中は家族も外に出てもらえたので、袖の下にマジックボックスに入れてたメレンゲクッキーとスイートポテトを渡してご機嫌を取った。
今まで作ったものだから賄いとかで口にしてると思うけど、ほんの気持ちです。
後ろでニーナがちょっと呆れてるけど、ご機嫌取りは大事です。
ジュリアスさまたちが心配そうに待っててくれて、問題ないのを確認して解散。
「リーシャはもっと気軽に過ごして良いんだぞ?」
って。今日もお布団で一緒にぬくぬく。
「なぜか気ままに行動すると美味しいものを追求しちゃってるんです」
ジュリアスさまが腕枕したまま頭撫でてくれて、
「そういえば料理や魔道具の権利とかきちんと登録しないとな」
「え?」
「リーシャが作った食べ物はみんな食べたら病みつきだし、作り方が知りたくなるはずだ」
「料理方法に権利があるのですか?」
私はかなりびっくりした。しかも別に私が考えたわけじゃなくて前の世界じゃ当たり前にどこでも食べられて多少料理ができたら簡単に作れるものばかり。
「甘い菓子は特に人気になるぞ」
うーん?よくわかんないけど。
「管理とかめんどくさいから料理の権利はルルゥに丸投げしてもいいですか?材料だってグレーデン家で好きに使わせて貰えるから出来ることです」
「リーシャがいいならそうしよう。だが入ったお金はリーシャが管理しなくちゃな」
「グレーデン家に入れちゃだめなんですか?」
「嫁の稼ぎを奪うなんて真似はしないぞ?」
でも場所も安全も確保してもらって素材も使い放題なんだよ?
「ふふ、リーシャにお金で苦労させる気はないが急に入り用になった時にすぐ動かせる自分のお金があった方がいいだろう?」
ほんとにこのうちの人達私に優しいなぁ。
「さぁそろそろ寝ようか」
ジュリアスさまが額にチュッてしてくれて掛け布を引き上げてくれる。
未だ清らかな関係なのでヒャってびっくりしちゃう。
少しは慣れたけどやっぱり立派に筋肉に少し興奮してしまうよ~。
出したくないなぁ~。
「ルルゥ、骨無しでお肉いっぱい。ハーブも色々。香辛料も出してください」
コックさんたち凄い勢いで保管庫や保冷庫に向かった。
注目が減ったうちに隅っこの作業台にミンサーを出す。念のため《洗浄》。
魔法石に魔力を通して作動。
材料を持ってきたルルゥたちは興味津々に観てる。
ミンサーに入れるのは肉だけ。
「ここにお肉を置いてください」
吸い込まれるお肉と微妙な音を出すミンサーをおっかなびっくりのぞいている。
豚っぽいのと牛っぽいのを選んでおく。
「ルルゥ、今日のパンってもう焼いちゃった?」
聞いたら発酵中らしいので丸めに形を作って焼いてほしいとお願い。
パン担当がいきなり追加のパンを用意始めた。何故だ?
ミンサーからモリモリ出てきた肉をボールに小分けにして。玉ねぎちっくなポロポロを刻んでもらい。
塩とハーブで揉み込んだり、塩とカレースパイスで揉み込んだり。
いろんな味付けでハンバーグ種をば。
「お肉をこんなに細かくするなんて不思議ねぇ」
瞬く間にミンチになって出てくるお肉。せっせと追加するニックス。を見るルルゥ。
このキッチンは広いのに狭く感じるのはみんながマッチョだからかな?
お肉を回収してこねこね。
そして両手でビターンと左右に叩きつける。こうやって形を作ってねって見本。
んで自分の仕上げた分をフライパンで焼く。ちょっと蒸し焼き。
ソースはとりあえず木の実と黒胡椒、酸っぱい果物でドレッシングのにした。
あとこの前作ったトマトソースも。
味見としてルルゥとニーナに一口サイズで出してみた。
ハンバーグより塊肉の歯応えが好きっていうならそれで良いしね。
「・・・!!!」
ルルゥってば感動しすぎてすぐさまみんなに指示出して種を一気に焼き出す。
ニーナはドレッシングとハーブの合わせたのが好きみたい。
腸の皮があればウインナーできるのにな~。ミンチに馴染みが無かったから多分ないね。
焼き上がった分でコックさんたちも味見が出来てみんながさらに熱意溢れさせて。
案の定ミンサーフル回転だし、保冷庫が空になっちゃうんじゃないの?
ミンサーもっと作った方が良いのかな?
パンも続々と焼き始めて良い匂いが充満。
なんとなく、入口に近い作業台の方見たら。お分かりでしょうが・・・。
すでに味見を済まして、ニコニコと待ってるお二人がいらっしゃいました。
夕飯前に食材尽きたりしないかな?
パンは少し時間かかるから、ナンっぽいのをフライパンで焼いてもらってパニーニっぽくお野菜とハンバーグにドレッシングを挟んだ物をご用意したよ。
そしてお義母さまがまた布の弾丸と化して私に突撃。ドレッシングがお気に召したらしい。
お義父さまも猛々しくパニーニ?を食べてて。追加をルルゥがどんどん用意してる。
また罪なものを生み出しちゃった。
まぁハンバーグもハンバーガーも罪な食べ物だもの。仕方ないよね。食べたかったんだもん。
夕飯に出たパンズが焼けてばっちりなハンバーガーは、ジュリアスさまたちも大喜び。特にクラウスさまが遠くに逝ってしまうくらい喜んでくれた。
添え物にはもちろんフライドポテトもね。
いつものごとくすごい量が消えるので食材って尽きないの?ってルルゥに聞いたら、この辺りは比較的豊穣でお義父さまとジュリアスさまのお陰で安定してるから食うに困るような環境じゃないらしい。いや、でも量がね?
お肉は毎日魔物のいる森に行っていくらでも狩ってこれるから心配ないって。
毎日あんなに食べても魔物が尽きない森が近くにある事が驚きだよ?
ハンバーガーが食べられて嬉しかったけどなんか胸焼けがしちゃう。
結局、ミンサーを本邸にあと2台、訓練場に5台欲しいって言われて。
食後に険しい顔したロジャー先生とサーキスさまに健康チェックされて。ちょっと叱られた。
私が何気なしに魔力使ってたのを知ったお義父さまとジュリアスさまが超慌ててた。
先生とサーキスさまは、魔力使っても気持ち悪いとか不調が出てないなら魔道具製作はしていいって。
攻撃とか外に向けてのは教師が来るまでは絶対ダメって念を押された。
幸い診断中は家族も外に出てもらえたので、袖の下にマジックボックスに入れてたメレンゲクッキーとスイートポテトを渡してご機嫌を取った。
今まで作ったものだから賄いとかで口にしてると思うけど、ほんの気持ちです。
後ろでニーナがちょっと呆れてるけど、ご機嫌取りは大事です。
ジュリアスさまたちが心配そうに待っててくれて、問題ないのを確認して解散。
「リーシャはもっと気軽に過ごして良いんだぞ?」
って。今日もお布団で一緒にぬくぬく。
「なぜか気ままに行動すると美味しいものを追求しちゃってるんです」
ジュリアスさまが腕枕したまま頭撫でてくれて、
「そういえば料理や魔道具の権利とかきちんと登録しないとな」
「え?」
「リーシャが作った食べ物はみんな食べたら病みつきだし、作り方が知りたくなるはずだ」
「料理方法に権利があるのですか?」
私はかなりびっくりした。しかも別に私が考えたわけじゃなくて前の世界じゃ当たり前にどこでも食べられて多少料理ができたら簡単に作れるものばかり。
「甘い菓子は特に人気になるぞ」
うーん?よくわかんないけど。
「管理とかめんどくさいから料理の権利はルルゥに丸投げしてもいいですか?材料だってグレーデン家で好きに使わせて貰えるから出来ることです」
「リーシャがいいならそうしよう。だが入ったお金はリーシャが管理しなくちゃな」
「グレーデン家に入れちゃだめなんですか?」
「嫁の稼ぎを奪うなんて真似はしないぞ?」
でも場所も安全も確保してもらって素材も使い放題なんだよ?
「ふふ、リーシャにお金で苦労させる気はないが急に入り用になった時にすぐ動かせる自分のお金があった方がいいだろう?」
ほんとにこのうちの人達私に優しいなぁ。
「さぁそろそろ寝ようか」
ジュリアスさまが額にチュッてしてくれて掛け布を引き上げてくれる。
未だ清らかな関係なのでヒャってびっくりしちゃう。
少しは慣れたけどやっぱり立派に筋肉に少し興奮してしまうよ~。
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