ちびっ子ボディのチート令嬢は辺境で幸せを掴む

一章

14話 お義母さまの着せ替え人形は体力が必要です！

　食事が終わったらすぐにお呼びが掛かったのでお膝から降りようとしたらお義父さまがまたも抱っこ！ﾅﾝﾃｺｯﾀ！

　セリウスさまがお肉を齧りながら手を振ってお見送り！いや止めて～！？
　アンナとニーナに案内されて扉の前に着いたら
「頑張ってくれ」
って降ろして逃げるように行っちゃった。


「お待たせしました。お義母さ・・・！？！？」
　中には色とりどりのリボンとレースと布の山で、前の世界のセール会場よりすごい雰囲気だよ。お義母さまと侍女さんたちと仕立て屋さんたちがハイテンションなの。

「まぁまぁまぁ！お話に聞いた以上にお可愛らしいですわぁ！！」
　きゃあ～って感じで部屋の真ん中に運ばれた！もうどうにでもして・・・。

　そして身体のサイズを測ると身長が138cmと判明！140ならず・・・。
　栄養が回ったら2cmくらいはイケるよね？

　他は子供の基準サイズなんてわからないからそんな感じなんだ～って。
　
　このサイズでも大人だからコルセットは一応いるんだって。乳もくびれもないのにね！
　んでブラ的なものは無いらしい。お義母さまのお胸はなぜ垂れないのか？筋肉？

　下着や肌着みたいなのとかは子供サイズのドロワーズやシュミーズが使えるからってことでちょっとレースが豪華なのを積まれた。

　気がついたんだけど！ニーナに作ってもらったペチコートやカボチャパンツがね！？何でみんなに見られてるの？こっちのパンツが心許ないから重ねて履けるようにね短めのが欲しかったんだよ！馬車の中で作ってもらったんだよ！長めのやつじゃ守られてる感無かったから！！ﾔﾒﾃー！所詮見せパンみたいなやつだけどこの世界じゃミニスカないじゃん～！！パンツ見せないでしょー！

　私の心的ダメージは置いておかれて、今度は普段用のドレスが置かれる。
　お散歩に行ける程度の。これは数着既製品(子供用)で、後は仕立てるからってたくさんデザイン画見せられた。可愛いなぁって思うけど元22歳が着たいってなんないよ。元の顔思うと似合わない～ってのがどうしても出てくる。

　リーシャを着せ替えるって思うと確かに似合うんだ。私が興味あってもチャレンジ出来なかったゴスロリとか甘ロリをする感じは楽しそうなんだけど、やっぱり似合わなそうって気持ちが出る。
　リーシャもあまり服を選んだ記憶がないからどれが似合うとかそう言う自覚がないんだよ。
　ただ子供用ってリボンが大きかったり多用しすぎなのでシンプルなの希望！

　結局はお義母さまと侍女さんたちニーナにほとんど任せてすでにちょっと畏まった席用含めて着替えること40数回。

　何度もくるくる～って。虚無。無の境地になるのよ。

「後はこれ！婚姻式用よ～」
って何かまだあったの？え？

　式用？らしいデザイン画が目の前に。

　ここの世界の婚姻式や夫婦同伴のパーティには相手の色を纏うらしくジュリアスさまの髪の色の赤と瞳の色の金茶を多用したど派手なドレス！！マジかー！
　お色直しならまぁ良いんだけど本番はやっぱり定番の白が良いな・・・。
　うーん、どうしようかな？

「ジュリアスさまのお衣装はどんな感じですか？」
　なんとか真っ赤なドレスは避けたくてっ聞いてみる。
「そうねぇ、グレーデン騎士団の式典用の白い衣装に刺繍や装飾にリーシャちゃんの銀と水色を入れるわね」
　白！！お揃いぽくイケそう！
「お義母さま！私も白にジュリアスさまのお色を入れる衣装がいいです！！」
　ニーナに紙を用意してもらって一生懸命説明です。

　体型的に大人っぽすぎると似合わないから　ハイウェストで切り替えて胸元に帯みたいなのを白地に金茶色の刺繍とアクセントに赤いお花の刺繍とビーズを縫い付けて後ろでリボン結び。スカートの方はふわっと広がって後ろは長めに。裾には金茶の刺繍で。

　ふと見上げるとお義母さまやニーナ、
侍女さんたち、仕立て屋さんたちがすごいニコニコして私を見てた！
「ふふ、やっぱりお式は特別ね！それにお衣装もとっても良いわ！リーシャちゃん、いっぱい希望を教えてちょうだい？」

　ちょっと冷静になって恥ずかしくなっちゃったけど、他にも着たいデザインを教えてって言われて普段着用もやり直し。
　結局は着替えは７０着はしたと思う。

　甘ロリやゴスロリ、採取に行くとき用のカーゴパンツなんかも聞き出されちゃって。　
　この国には無い面白い発想だってデザインの使用許可が欲しいって言われてハロルドを呼んでもらって全部丸投げさせて貰った。
　自分発想なわけじゃないから困っちゃったよ。

　とっくに夕食の時間になってたけどお義父さまたちも待っててくれて遅めの家族団欒。

　お義母さまのお衣装にかける情熱はすごいってことを学んだよ。フゥ。

　今夜も立派な筋肉に包まれておやすみなさい。