女神に可哀想と憐れまれてチート貰ったので好きに生きてみる

紫楼

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二章

山にオルトロスを狩りに

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 目が覚めて、なんか疲労感。
 寝た気がしないぞ。

 一本咥えてからコーヒーメーカーにスイッチオン。
 今日はキリマンにしておこう。

 顔洗って歯磨き。ちょい生えたヒゲ剃って。
 鏡に中の俺、今日もカッコいいぞ。


 今日はドットたちに山に連れて行かれるらしいので、ちょい動きやすい格好に着替える。
 靴は創造魔法のブーツだ。足場の悪い場所にヤワな靴は嫌だ。
 
 泊まりとは言って無かったから弁当は要らないかな。
 スキットルは〈洗浄〉して新しいお酒を入れた。
 
 武器は暁月で良いかな。
 籠手は一応付けておく。フードマントで隠れるし目立たないはず。新しいおもちゃって楽しいよな。

 さて。
 髪型はどうしようかな。
 まぁこの顔だし、どんなでも似合うよな。

 普通にこんなこと言ってたらナルシストだし、うぜぇ!ってなるけど、この顔だしな!!

「メイクアップ」
 編み込み入れてポニーにしてみた。
 髪や目の色変えは「変身」にして貰えた。マジ安心。夢じゃないよな?いや夢の中だったけどさ。

 
 準備を終えて宿の部屋に出る。
 あ、二人部屋だったの忘れてた。けどドレイクは戻ってきた様子もないので助かった。
 
 食堂に降りていくとドットとクレイバーがいた。

「おっす」
「おはよ」
 
 シャートとドレイクはオネエチャンの家にお泊まりらしい。

 不潔よ!!!

 あれ?

「ドットとクレイバーは朝帰り??」
 まさかオモテになりませんでしたか。そうですか。ほっ。

「俺は基本女んちには泊らねぇ」
「俺もー、たまに旦那とか彼氏が帰ってくることがあるからね」

 はぁ!?

「泊りがOKなのに彼氏や旦那が!?」
 美人局なの!?
 やっぱ女怖い!!!

「ははは!夜のオネエチャンは基本寂しがり屋なんだよ」
「そうそう、俺たちみたいな不定住の冒険者は本命にゃなれない」
 くそー!遊びなれた男っぽいセリフだな。

「しっかり遊べてよかったネ」
「人聞きが悪いなー!」
 
 朝食を食べてたら、シャートとドレイクが帰ってきた。
 めっちゃ気怠げー!キィーーー。

 俺が厨二ごっこしてる間に。

 ん?あ、俺は別にイイコトしたいわけじゃないな。うん。
 マケオシミジャナイヨ。

 ここまで来たら、初めてはすっごい好きになった女としたいもんな。
 
「おつー」
「おはよー」

 シャートとドレイクはオネエチャンと朝食食べてきたそうだ。モーニングコーヒー!!いやコーヒーではないだろうけども。

 ドットとクレイバーと俺が朝食を食べ終えたら出発だ。
 門を抜けてから、
「飛ぶごとく疾く、〈駿足〉」
シャートが付与魔法を使ってくれて、山まで走る。

 のんびりって言うのが無いんだよなぁ。

 街道沿いには馬車が走ってたけど少し逸れれば森の中だ。

 途中でツノウサギやワーウルフが出て来たので狩った。討伐としてはしょぼいけど増えやすい種類は見つけたら狩る。
 オオカミは食えないけど、ウサギは食べる。

 リンゴや桃も収穫した。これはオヤツにするらしい。

 ちょっと森が深くなって来たら、俺のスマートウォッチがブルブルした。

「そろそろ出るぞ」
 強いのがいる場所には弱いものは逃げてて出てこない。
 鳥や小動物の活動の音が一切消えてる。

 ドットたちは〈探知〉や〈察知〉を使って進む。
 俺が先導するのはスマートウォッチのことをバラさなくちゃになるからお任せしておく。
 背乗りっぽいから微妙な気分だけど、先輩なドットたちは気にもしないんだろう。

 獲物がいるらしい方向はちょっと空気が澱んでいる。
 結構な威圧感。

 確かロック鳥と同じくらいのレベルなはず??

 しばらく進むと木が倒され、お食事中の大きなオルトロスがいる。

「おー、オークキング喰ってる!」
「魔石残ってるかな」
「無理だろ」
 魔物は自分の属性を高めるため、まずは魔石を狙ってその次は心臓など内臓を食べる。

 二首の犬と大きな二足歩行のブタ。
 ファンタジーだなぁ。

「気付かれる前に行くか」
 お食事に夢中で鼻をオークに埋めてるので人間の臭いに気が付かないらしい。
 無防備だねー。

「ウォーターアロー!!」
「ウィンドカッター」

 なんてこった。Bランクパーティに俺要らなくないか?

 あっさり右の首が飛んだ。

「ギャオオオオオ!!!」
 左の首が激怒でこちらに襲ってくる。
 クレイバーが「バッシュ!!」で弾く。

 五メートルくらいの犬がシュタンと軽やかに体勢を整える・・・が無くした首からの出血とバランスの悪さでグラッとした。

「・・・」
 さすがに何もしないのは居心地が悪いので左の首を暁月で落とした。

 注意がドットたちに向かってたので俺は伏兵的な。
 強者認定されてなかっただけだな。

「おー、切れ味いいな」

 犬、胴体になっても何故か動いてるんだけど。
 怖。

 シャートが水魔法で脚を一本切って動きは止まった。

「オーク、採れるとこないなー」
 血抜きしないままなのでお肉が不味くなっちゃってるらしい。
 犬が食い散らかした時点でもう諦めような。

「こっちは面倒だから仕舞うぞ」
 解体はギルドに任せるに限る。

「じゃ近辺調べようか」
 
 帰れないのか!

 キングオークがいたってことは仲間もいるだろうって。全部オルトロスが食べたかもしれないじゃん。

 近くに気配がないのでまだ奥に進むことに。






--------------

 あけましておめでとうございます。

 ちょっと間が空きましたが申し訳ありません。
 少なくとも週一回は書けるように頑張りぁす。

 今年もよろしくお願いします。




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