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一章
ポルドス到着
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朝焼けを見て、コーヒーとタバコで一服してから着替えた。
さすがに三日も着たきりは嫌だったので着替えた。色違い程度であんま変わった感なしなのでつまらないけどな。
その後、朝食の準備に。
と言っても市販サンドイッチとスープ(粉を溶かすやつ)を薄めに作ってベーコンを足しただけ。
テーブルに並べて、果汁ジュースも置いておく。
子供たちの服も出してみた。さすがに本人がいいっと言ってもシルスファンとミシェルも着替えた方がいいだろうと、今来てる服に出来るだけ似たものをポチった。
最初にヴァロが起きてきて、
「おっはよ~、今日もありがとう」
と顔を洗いに行った。
しばらくすると他も起きてきたので、子供達の手洗いうがいと着替えを頼んだ。
「身体拭いて着替えろー」
・・・今日も地図が描かれてたよ。
「これ・・・」
「うん、さすがに着たきりだと気持ち悪いだろ」
一応〈洗浄〉したけど破れてたし、貴族の坊ちゃんが何日も同じじゃね。
「ありがとう」
侯爵家の子供って聞いてるけど、威張るようなことがないから有難いよ。呼び捨てにして他の子達と区別もしてないのに怒らないのも多分凄い。
「・・・」
服を持ったまま困惑しているシルスファン。
って言うか!貴族って自分で着替えないんだっけ?
前回も着替えなくて良いんじゃなくて着替えられないから良いだったのかも!?
「あー、俺が手伝うんで良いか?」
「・・・お願い」
衝立みたいな場所を作ってシルスファンを脱がして、下履きと靴下、シャツ、膝丈ズボン、ベストと着せてやる。
甥っ子たちの低学年時はめっちゃ暴れて大変だったが、シルスファンは大人しいから楽だ。
ミシェルは〈洗浄〉使ってから、オムツがわりの当て布とオムツカバーもどきのパンツをなるべく見ないように変えて、上のワンピースみたいな服を着せて完了。
みんなで朝食を取ってから、俺はランガと牧場主の元にミルクを受け取りに行く。
本当は子供たちと搾乳体験したいところだが、みんな一応怪我人だしな。
腰丈くらいのミルク缶を二本受け取って、マジックバッグに入れるフリで収納へ。
「あんれー、やっー!便利ねぇ」
冒険者が牧場で大きな買い物は滅多にしないそうで、マジックバッグに物を入れるのは見た事がないらしい。
夜中の騒ぎも牧場に被害がなかった事を喜ばれて、まんまるチーズを貰った。嬉しい。
出発することと、この後〈水平線の彼方〉〈海の渦潮〉が立ち寄ることを伝えて礼を行って宿に戻る。
ミンミとイルナは昨晩残してきた仲間を待って、このあたりを少し調査してから俺たちを後で追うことに。
「姉ちゃん、ありがと」
「お姉ちゃん、またね」
子供たちをミンミとイルナがそれぞれハグしてから俺たちは出発。
若干狭いので御者台にドレイクが座った。
俺が御者台でも良かったんだが、幌馬車って幕が前後筒抜けで、子供たちに煙行っちゃうから吸えないじゃないか。諦めて後部に座ったさ。
昨日と同じくこまめに休憩を取って、途中でオオカミが出たりはあったが、門が閉まる前にポルドスに入れた。
予想より順調?子供たちが比較的元気だったからかな。
ギルドがあるところには夜八時くらいに着いた。
先触れはシャートがしてくれていたからか、ギルド職員と子供の親らしき人、貴族の従者らしき人が馬車の到着を待っていた。
ドットとクレイバー、ヤンも。
「ジャン!!」
「メイー」
「よくご無事で」
「うえええ」
「わーん!」
親御さんが泣きながら子供を抱きしめにきて、貴族の従者らしき人たちは、シルスファンとミシェルに跪いた。
「よくやってくれた」
ポルドスの冒険者ギルドのギルマスが、子供たちは後日話しを聞かせて貰えば良いからとりあえず休ませてやってくれと、親子を用意してある宿に向かわせた。
シルスファンの従者は執事と護衛たちだった。俺たちに「明日お時間を」と言って二人を連れて行った。
「さて、ちょっと上に来てくれるか」
俺たちは早く休めって言ってもらえないのね。大人は辛いよ。
ポルドスのギルマスはアントスと名乗った。日焼けにヒゲの陽気なおっさんで、カナンのギルマス、ニコルソンとはライバルだったらしい。ふむ。お強いんですね?
「ドランの方もボスらしいのは捕まった。あっちには女たちが攫われてた」
誘拐した女子供を分散して運んで、ドランを通って隣国に売られる予定だったと。
海ルートは領海を抜けると危険過ぎて、密航の船なんかがこっそり行っても沈むんだそう。
ほとんどはお使いに出ていたとか家族の目がない時に攫われてた。
シルスファンとミシェルは、貴族一家が船遊びしている時に近くで騒乱があって、護衛たちが当主と夫人、後継の長男に意識が向いていた隙を突かれたって。
誘拐犯、弱かったのに隙を狙うのは上手かった感じ?
海の街なので、誘拐騒ぎは年に数回あるんだそう。
ここまで大人数が攫われたのは初めてのことで、貴族の子であるシルスファンとミシェルが攫われていなかったら、最低限の冒険者と自警団や領主の騎士団だけで近隣を捜索するだけだったろうって。
冒険者を雇う金額、平民の親じゃ辛いよな。
ポルドスを預かる領主リューラス侯爵は、平民の被害だけでも多少の予算は出しただろうが、やはりシルスファンとミシェルが被害にあったことで威信にかけても解決しろと冒険者ギルドにも予算を出したそう。
当然、シルスファンのラシャドル侯爵家もかなり費用を出している。
生け捕りにした連中は今まさに聴取中。全部吐いたら即処刑なので黙秘してたらしいけど、処刑確定だと拷問もOKなのでどのみち吐くだろう。
俺は冷たいだろうけど、事件の解明はやる奴がやれば良いので、依頼達成かどうかが問題なのだ。
二度とないようにするのは為政者の役目だろ。
ドランの方のギルマスは苛烈なので、ボスとやらは嫌でも全容を吐くだろうって。怖。
ドランは行かないでおこうかな。
ボスが商売で誘拐したなら当然買い手がいる。軒並み捕まると良い。
ここまでの依頼料が渡された。相場はよくわからないがわりと大金。生け捕り分も入ってるし、子供たちが生きて帰ってきたことも大きい。
ボスとやらが金目のものをかなり持ってたので、被害者にもそれなりに支払われるのだそう。救えなかった子もいるのできちんとしてあげてほしい。
_________________________
〈新月の雷光〉
ドット
クレイバー
ドレイク
シャート
〈鋼鉄の拳〉
ランガ
ヴァロ
ヤン
保護した子
メイ ディエゴ ジャン ユング
シルスァン・ラシャドル
ミシェル・ラシャドル
さすがに三日も着たきりは嫌だったので着替えた。色違い程度であんま変わった感なしなのでつまらないけどな。
その後、朝食の準備に。
と言っても市販サンドイッチとスープ(粉を溶かすやつ)を薄めに作ってベーコンを足しただけ。
テーブルに並べて、果汁ジュースも置いておく。
子供たちの服も出してみた。さすがに本人がいいっと言ってもシルスファンとミシェルも着替えた方がいいだろうと、今来てる服に出来るだけ似たものをポチった。
最初にヴァロが起きてきて、
「おっはよ~、今日もありがとう」
と顔を洗いに行った。
しばらくすると他も起きてきたので、子供達の手洗いうがいと着替えを頼んだ。
「身体拭いて着替えろー」
・・・今日も地図が描かれてたよ。
「これ・・・」
「うん、さすがに着たきりだと気持ち悪いだろ」
一応〈洗浄〉したけど破れてたし、貴族の坊ちゃんが何日も同じじゃね。
「ありがとう」
侯爵家の子供って聞いてるけど、威張るようなことがないから有難いよ。呼び捨てにして他の子達と区別もしてないのに怒らないのも多分凄い。
「・・・」
服を持ったまま困惑しているシルスファン。
って言うか!貴族って自分で着替えないんだっけ?
前回も着替えなくて良いんじゃなくて着替えられないから良いだったのかも!?
「あー、俺が手伝うんで良いか?」
「・・・お願い」
衝立みたいな場所を作ってシルスファンを脱がして、下履きと靴下、シャツ、膝丈ズボン、ベストと着せてやる。
甥っ子たちの低学年時はめっちゃ暴れて大変だったが、シルスファンは大人しいから楽だ。
ミシェルは〈洗浄〉使ってから、オムツがわりの当て布とオムツカバーもどきのパンツをなるべく見ないように変えて、上のワンピースみたいな服を着せて完了。
みんなで朝食を取ってから、俺はランガと牧場主の元にミルクを受け取りに行く。
本当は子供たちと搾乳体験したいところだが、みんな一応怪我人だしな。
腰丈くらいのミルク缶を二本受け取って、マジックバッグに入れるフリで収納へ。
「あんれー、やっー!便利ねぇ」
冒険者が牧場で大きな買い物は滅多にしないそうで、マジックバッグに物を入れるのは見た事がないらしい。
夜中の騒ぎも牧場に被害がなかった事を喜ばれて、まんまるチーズを貰った。嬉しい。
出発することと、この後〈水平線の彼方〉〈海の渦潮〉が立ち寄ることを伝えて礼を行って宿に戻る。
ミンミとイルナは昨晩残してきた仲間を待って、このあたりを少し調査してから俺たちを後で追うことに。
「姉ちゃん、ありがと」
「お姉ちゃん、またね」
子供たちをミンミとイルナがそれぞれハグしてから俺たちは出発。
若干狭いので御者台にドレイクが座った。
俺が御者台でも良かったんだが、幌馬車って幕が前後筒抜けで、子供たちに煙行っちゃうから吸えないじゃないか。諦めて後部に座ったさ。
昨日と同じくこまめに休憩を取って、途中でオオカミが出たりはあったが、門が閉まる前にポルドスに入れた。
予想より順調?子供たちが比較的元気だったからかな。
ギルドがあるところには夜八時くらいに着いた。
先触れはシャートがしてくれていたからか、ギルド職員と子供の親らしき人、貴族の従者らしき人が馬車の到着を待っていた。
ドットとクレイバー、ヤンも。
「ジャン!!」
「メイー」
「よくご無事で」
「うえええ」
「わーん!」
親御さんが泣きながら子供を抱きしめにきて、貴族の従者らしき人たちは、シルスファンとミシェルに跪いた。
「よくやってくれた」
ポルドスの冒険者ギルドのギルマスが、子供たちは後日話しを聞かせて貰えば良いからとりあえず休ませてやってくれと、親子を用意してある宿に向かわせた。
シルスファンの従者は執事と護衛たちだった。俺たちに「明日お時間を」と言って二人を連れて行った。
「さて、ちょっと上に来てくれるか」
俺たちは早く休めって言ってもらえないのね。大人は辛いよ。
ポルドスのギルマスはアントスと名乗った。日焼けにヒゲの陽気なおっさんで、カナンのギルマス、ニコルソンとはライバルだったらしい。ふむ。お強いんですね?
「ドランの方もボスらしいのは捕まった。あっちには女たちが攫われてた」
誘拐した女子供を分散して運んで、ドランを通って隣国に売られる予定だったと。
海ルートは領海を抜けると危険過ぎて、密航の船なんかがこっそり行っても沈むんだそう。
ほとんどはお使いに出ていたとか家族の目がない時に攫われてた。
シルスファンとミシェルは、貴族一家が船遊びしている時に近くで騒乱があって、護衛たちが当主と夫人、後継の長男に意識が向いていた隙を突かれたって。
誘拐犯、弱かったのに隙を狙うのは上手かった感じ?
海の街なので、誘拐騒ぎは年に数回あるんだそう。
ここまで大人数が攫われたのは初めてのことで、貴族の子であるシルスファンとミシェルが攫われていなかったら、最低限の冒険者と自警団や領主の騎士団だけで近隣を捜索するだけだったろうって。
冒険者を雇う金額、平民の親じゃ辛いよな。
ポルドスを預かる領主リューラス侯爵は、平民の被害だけでも多少の予算は出しただろうが、やはりシルスファンとミシェルが被害にあったことで威信にかけても解決しろと冒険者ギルドにも予算を出したそう。
当然、シルスファンのラシャドル侯爵家もかなり費用を出している。
生け捕りにした連中は今まさに聴取中。全部吐いたら即処刑なので黙秘してたらしいけど、処刑確定だと拷問もOKなのでどのみち吐くだろう。
俺は冷たいだろうけど、事件の解明はやる奴がやれば良いので、依頼達成かどうかが問題なのだ。
二度とないようにするのは為政者の役目だろ。
ドランの方のギルマスは苛烈なので、ボスとやらは嫌でも全容を吐くだろうって。怖。
ドランは行かないでおこうかな。
ボスが商売で誘拐したなら当然買い手がいる。軒並み捕まると良い。
ここまでの依頼料が渡された。相場はよくわからないがわりと大金。生け捕り分も入ってるし、子供たちが生きて帰ってきたことも大きい。
ボスとやらが金目のものをかなり持ってたので、被害者にもそれなりに支払われるのだそう。救えなかった子もいるのできちんとしてあげてほしい。
_________________________
〈新月の雷光〉
ドット
クレイバー
ドレイク
シャート
〈鋼鉄の拳〉
ランガ
ヴァロ
ヤン
保護した子
メイ ディエゴ ジャン ユング
シルスァン・ラシャドル
ミシェル・ラシャドル
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