女神に可哀想と憐れまれてチート貰ったので好きに生きてみる

紫楼

文字の大きさ
上 下
38 / 112
一章

神様フリーダム 2

しおりを挟む
 ついでなのでしばらく呼び出さないようにと、酒とタバコとつまみ、デザート類も山ほど献上した。
 神様ってなんか人間臭いよなぁ。

「ポルドスで会いにいけってオーズだっけ?今会ったらダメなの?」
「ん!ああ・・・・・・オーズを呼べば嫁がいっぱい付いてくるぞ」
 ん?単独行動が許されないタイプの夫なの?いっぱいって!
「まぁ、あっちに行けばわかるだろう」
「・・・であるな」
 何か隠してるのか?怪しいな?
 ドリアスとシャルマ、アルタートとヴェールもなんか不自然に目を逸らす。

「何か酷い目にあったら酒とデザート禁止な!」
 嫌な予感しかしないのよ。
「「「「それはダメじゃ!!」」」」
 大事な情報を隠蔽するのは許さないよ。

「女神がいるところでは口出せないことだ!!」
 ・・・異性がいたらダメ?
「『ドキドキ!真面目な子が、イイ・・』」
「『真夏のビーチ♡ちっ・・・』」
「やめろぉおお!!!ぅおおおい!!」
 人生で一番激しく突っ込んだ。

「お前らもう俺の部屋とかデータ漁るのやめろ!!マジで!」
 なんでまたマニア系を発掘してるんだよ。俺だって一回くらい見ただけで忘れてたぞ!
 本当に!本当に!!忘れてたぞ!!

「データを漁らんとお取り寄せが充実せんだろう」
「そうだよ!成の好みをもっと知りたいよ」
 だって要らんもの発掘してるじゃないか!!

「あらあらぁ!隠さなくっても男の生理くらいわかってるわよぉ~」
「ねぇ~?犯罪じゃない嗜好にとやかく言うほど私たち青くないわぁ」

 理解されたって秘密の棚を漁ったのを許さないよ!青少年の黒歴史を封印していた棚を開けやがったな!
 捨てておけば良かったけど、都会は処分も面倒なんだぞ。

「許さない!!」
 全裸で発狂するアイドルが乗り移るぞ!

「いやぁ、別の世界の女子を見るチャンスだったしなぁ」
「ちょっと好奇心がなぁ」
 アルタートとヴェールまでか。
 男子校なら許す!俺も混ざる!
 だけどイケメンで一夫多妻の神にオカズ要らないだろうよ!

「それでオーズが何かお願いがあるんだよ」
「お願い聞いてくれたら人魚とか紹介してくれるよぅ」
 いっぱい嫁がいる神様がエッチな動画や本に何の用があるのさ。
 人魚は気になるけど、どうせ嫁には出来ないじゃん!俺、異種族まで広げないと彼女出来ない感じ?

「そんないじけるんじゃないよ。お前が出会いを無視しなければ縁はあるもんさね」
「無視した覚えはないんだけど」
 そんな勿体無いことしてない・・・はず?

「成は人の悪意に無頓着なんだよぉ。成がなんでも一人でやっちゃてたから簡単にやってるように見えちゃって出来ない人に目を付けられて邪魔が入ってたんだ」
 え?それって地球でのこと??何のことかわからないけど、誰もやらないから自分でやった方が早いってなるじゃんね?

「逆恨みだし、向こうが捻くれてるんだけど、成はめんどくさがりだからそう言う気配スルーしてたでしょ?」
 なんとなく分かるような分からんような?
「成に良い印象持ってる人はいたんだよぉ?でも悪意の方が強いって言うのかな。悪縁が渦巻いてたよねぇ」
 悪縁ねぇ?深い付き合いをしていたのは地元の悪友くらいで他はその場所だけって感じか?

「興味がないってその手の輩に一番イラつかれるんだよぉ」
 ん?気が合いそうに無いとか、向こうの態度を見て一線を引くのは悪いことなのか?
 仕事場ではそれなりに合わせてたけど私生活で合わない相手とは付き合えない。

「割り切ってるって言うのかなぁ?」
「誰にでも好かれたいって奴もいてね?でも自分もそこまで深く関わりたいわけじゃなくて自分を見て欲しいだけってやつ?」
 ますますわからないな。自分に注目させておきたいけど、その後はどうでも良いって酷くない?

「そんな人は稀だけど成は線引きがはっきりしすぎるんだと思うんだよねぇ」
「もう少しソフトにしたら生きやすいよ?」
 んー?お互い深く付き合いたくないならそれで良いと思うんだけど、めんどくさいな。
「人間は理不尽な感情に動かされてるんだよぉ~」
 そんな感情なんか面倒じゃないか。
「ねぇ~?」

 なんか俺の荷物の話から逸らしたいんじゃないかと思い始めたぞ。

「違うよ~!忘れてくれたらラッキーだけど、成の悪縁は断ち切られてるから、この世界ではもっと大らかに生きなよって言いたいの」
「そうそう、今だって成の周りは人情深いよ」
 ドリアスとシャルマが二人して言う。
「今の町の連中が良いやつばっかりなのはわかってるよ」
「でしょ」
 居心地もいいし、ちょっと知り合ったのが男しかいないけど、それが逆に楽かもな。

「こっちの世界でも性格悪いのはいるけど前の世界よりは成も楽に過ごせるよ」
 ちょっと前の俺どんだけ不幸設定なの?俺なりになんとかやってたぞ。最後あれだったし、終身刑な結婚目前だったけど。

「そうだね~。不自由に感じてなかったのが成だよねぇ。そう思っちゃう成は好きだけど~普通はあの状況だと不幸を呪って生きてると思う」

 そんなこと言われてもなぁ?
 まぁ、今の自由な暮らしが幸せだから目が覚めて元に戻ってたらやさぐれるけど。

「だからここでは出会いも楽しんでいろんな子と遊べばいいよー」

 え、不特定多数でをおすすめで?

「違うってば!」
「いっぱい恋してフラれてまた恋すればいいの」
 フラれる前提かよ!
 ドリアスがムカづく。
 横でフォルティナとメルティアが爆笑してる。

 コイツら絶対俺で遊んでるんだよなぁ。

「もう、帰っていい?」
 ちょっと嫌になってきた。
「「えー」」
「「もう帰っちゃうの」」
 そんなに残念がられても、今俺は教会で物凄く熱心に祈ってる人なんだよ。
 神父とシスターに見つかる前に帰らしてくれ。

 めちゃくちゃごねられたけど帰してもらえた。




-----------------------


 調整と約束の女神 ティアランシア
   
 創造神 ドリアス
  
 火と鍛治の神 ヴェール

 戦と戦略の神 グラディウス 
   
 大地と多産の女神 フォルティナ
   
 魔法と医学の神 アルタート
    
 愛と激情の女神 メルティア
     
 時空神 シャルマ
      
 旅と商売の神 アムジス
    
 最高神 ディヤウス
  
 海神 オーズ
しおりを挟む
感想 49

あなたにおすすめの小説

スキルポイントが無限で全振りしても余るため、他に使ってみます

銀狐
ファンタジー
病気で17歳という若さで亡くなってしまった橘 勇輝。 死んだ際に3つの能力を手に入れ、別の世界に行けることになった。 そこで手に入れた能力でスキルポイントを無限にできる。 そのため、いろいろなスキルをカンストさせてみようと思いました。 ※10万文字が超えそうなので、長編にしました。

異世界楽々通販サバイバル

shinko
ファンタジー
最近ハマりだしたソロキャンプ。 近くの山にあるキャンプ場で泊っていたはずの伊田和司 51歳はテントから出た瞬間にとてつもない違和感を感じた。 そう、見上げた空には大きく輝く2つの月。 そして山に居たはずの自分の前に広がっているのはなぜか海。 しばらくボーゼンとしていた和司だったが、軽くストレッチした後にこうつぶやいた。 「ついに俺の番が来たか、ステータスオープン!」

5歳で前世の記憶が混入してきた  --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--

ばふぉりん
ファンタジー
 「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」   〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は 「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」    この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。  剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。  そんな中、この五歳児が得たスキルは  □□□□  もはや文字ですら無かった ~~~~~~~~~~~~~~~~~  本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。  本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。  

転生幼女の攻略法〜最強チートの異世界日記〜

みおな
ファンタジー
 私の名前は、瀬尾あかり。 37歳、日本人。性別、女。職業は一般事務員。容姿は10人並み。趣味は、物語を書くこと。  そう!私は、今流行りのラノベをスマホで書くことを趣味にしている、ごくごく普通のOLである。  今日も、いつも通りに仕事を終え、いつも通りに帰りにスーパーで惣菜を買って、いつも通りに1人で食事をする予定だった。  それなのに、どうして私は道路に倒れているんだろう?後ろからぶつかってきた男に刺されたと気付いたのは、もう意識がなくなる寸前だった。  そして、目覚めた時ー

野草から始まる異世界スローライフ

深月カナメ
ファンタジー
花、植物に癒されたキャンプ場からの帰り、事故にあい異世界に転生。気付けば子供の姿で、名前はエルバという。 私ーーエルバはスクスク育ち。 ある日、ふれた薬草の名前、効能が頭の中に聞こえた。 (このスキル使える)   エルバはみたこともない植物をもとめ、魔法のある世界で優しい両親も恵まれ、私の第二の人生はいま異世界ではじまった。 エブリスタ様にて掲載中です。 表紙は表紙メーカー様をお借りいたしました。 プロローグ〜78話までを第一章として、誤字脱字を直したものに変えました。 物語は変わっておりません。 一応、誤字脱字、文章などを直したはずですが、まだまだあると思います。見直しながら第二章を進めたいと思っております。 よろしくお願いします。

魔力∞を魔力0と勘違いされて追放されました

紗南
ファンタジー
異世界に神の加護をもらって転生した。5歳で前世の記憶を取り戻して洗礼をしたら魔力が∞と記載されてた。異世界にはない記号のためか魔力0と判断され公爵家を追放される。 国2つ跨いだところで冒険者登録して成り上がっていくお話です 更新は1週間に1度くらいのペースになります。 何度か確認はしてますが誤字脱字があるかと思います。 自己満足作品ですので技量は全くありません。その辺り覚悟してお読みくださいm(*_ _)m

辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~

雪月夜狐
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。 辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。 しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。 他作品の詳細はこちら: 『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】 『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】

幼少期に溜め込んだ魔力で、一生のんびり暮らしたいと思います。~こう見えて、迷宮育ちの村人です~

月並 瑠花
ファンタジー
※ファンタジー大賞に微力ながら参加させていただいております。応援のほど、よろしくお願いします。 「出て行けっ! この家にお前の居場所はない!」――父にそう告げられ、家を追い出された澪は、一人途方に暮れていた。 そんな時、幻聴が頭の中に聞こえてくる。 『秋篠澪。お前は人生をリセットしたいか?』。澪は迷いを一切見せることなく、答えてしまった――「やり直したい」と。 その瞬間、トラックに引かれた澪は異世界へと飛ばされることになった。 スキル『倉庫(アイテムボックス)』を与えられた澪は、一人でのんびり二度目の人生を過ごすことにした。だが転生直後、レイは騎士によって迷宮へ落とされる。 ※2018.10.31 hotランキング一位をいただきました。(11/1と11/2、続けて一位でした。ありがとうございます。) ※2018.11.12 ブクマ3800達成。ありがとうございます。

処理中です...