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一章
資料室で絡まれた
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朝食とって、冒険者ギルドに向かう。
ギルドは朝の混雑中だった。
書類運びの人に資料室を使いたいって言ったら、「ご自由に。二階です」って。
飲食禁止って言われた。タバコは良いですか?ウソです。聞きません。
ヤニカスジョークとしてちょっと言いたかった。
資料室は、なんて言うか本が少なくて巻物と板?板書っていうんだったか?
やっぱり本はお高いっぽいな。
俺は周辺地図、近隣で起こった事件とかの記録を探した。
地図はMAPで出せるけど、危険地域や大物魔獣、盗賊が出るだとか、過去のケースを見たい。
海側から行動するとポドムス、カジャルから北に向かうか、東に進んでアトスから王都方向・・・別に王都に行かなくても良いな。
ポルドスでもう一回考えるとして。
やっぱりポドムスまで馬車一週間はネックだな。街道沿いに野盗の記録がこの一年で大きいのは三件。細かいのはちょこちょこ。
俺がバイクで横道走るとして、野盗の寝ぐらに当たる可能性もある。
最悪危なかったら〈ルーム〉に入るから良いか。
街道沿いは魔獣はオオカミとイノシシと、ワームと穴モグラ、穴ウサギ、危険過ぎるのはいないけど、群れに当たると厄介。
ごくたまに大型昆虫系が出る。
まぁ、ヤバい魔物が少ないから野盗が居着くとも言える。
でも群れに当たる可能性を考えるとそこそこ強い連中が住んでるんじゃねぇかな。
うーむ。海を諦めてアトスに行っても一週間か。ルート的には危険度が変わらんからポドムスルートでこの国一周が良いよな。
それにせっかくバイクがあるなら海岸沿い飛ばしたいじゃん。
「よぅ、お前もうこの町出ていくのか?」
タバコの香りがフワッと入ってきた。
「ギルマスか。あちこち回るつもりだからな」
「ふん。ポルドスか。まぁ順当か。ここは近隣からはかなり離れているからドランに行く以外は多少難儀だ」
周りがほぼ森だしなぁ。
ギルマスが俺の開いていた地図に指を滑らす。
「ポルドスならダンジョンも行けるな」
ほ!?ダンジョンがあるのか?
地図に載ってない!
「ダンジョンは別の地図な」
のぉ!
「ダンジョンには冒険者しか入れないから一般の地図と分けてある」
ここ冒険者ギルドだから並べてても良いんじゃないか?
「一般開放してるんだから基本的には一般用が並べてある。多少取り扱いに注意が必要なのはギルド職員、機密に近い物は俺の許可がいる」
一般用ではない地図は一個後ろの棚に入れてあった。
「ここの森の奥にも一つあるがあれはBランク以上の設定だ」
あ、だからこんな田舎とか言いつつBランク冒険者が常駐してたのか。
「ポルドスはCランクだな」
俺そっちも入れないじゃん!
「そんな顔せんでも良いだろう。お前はすぐCランクになれるだろう」
すぐって言ってもあと何ポイントか。
大物ザクザク出てこないと。
「街道沿いでオオカミでもたくさん回収してこればすぐだろうし、野盗を壊滅させたら一気にBだな?」
「野盗は一人じゃ無理じゃね?」
何人出てくるか知らんけど。
「ドットやランガに強制依頼かなんかで一掃?とかしないのか?」
「どうも鼻がいい連中で寝ぐら見つけてもすでにもぬけなんだよな」
それなら俺も無理じゃん。
「お前は強制参加の調査に出ているからロック鳥みたいな大物があと二頭でも狩れるとランクアップの一番の近道だな!」
そんなの無理だと思って笑ってるな?
俺には必殺海鮮弁当があるんだぞ!
検証してないけど、クマみたいに匂いで釣れるかもだ。
よし、昼前だし、西側攻めてくるな!
「二頭だな?」
お?って顔してるけど言質を取って二頭でランクアップだ。
「二頭って言ったな?」
揶揄ったことを後悔しろ!
「ああ、ロック鳥くらいのレアだったらな」
ロック鳥はなんで来たかわからんから、クマの上位種とかが良いな。
「おい、無茶はするなよ」
「しないよ」
俺は安定と安全を求める小心者タイプ。
ギルドを出て、いつもと逆に進む。
西は畑と住居が多いか。
昼間際に外に出る冒険者は少ない。
門番が、
「今からかぁ?寝坊が過ぎんだろう?」
って笑う。寝坊じゃないんだ。説明しないけど。
タグ見せて外に出ると、採取中の若手がちらほら。
こっちに来たのは初めてで転移用のマークは当然ないので、非常に残念ながら徒歩だ。
人の気配がないところに一応マーク付けた。
そこでベルトに刀と短銃、小型ナイフをセット。今日は外に出たとしても近場で採取と思っていたから装備してなかった。
シャートの魔法を思い出して〈瞬足〉を使う。さすがに詠唱は無理。ヒョウのようにってイメージで早くなるはず。
人の気配が少ない方に向かって、少し開けた場所を探した。
ツノがやたらデカい鹿とちょっと大きい蛇を倒した。
少し探したけど、小川がないので休憩は倒木に座ってとる。
「ふぅー」
人がいないので紙巻き。シガリロやリトルシガーに慣れると少し物足りない気もする。
だが吸えるだけで良い。
さすがにシケモクとかはしないけど。
さて、海鮮弁当リターンズ。無限収納さまさま。腐らない。
サーモンからっと。
そういえばショップの北海道展はまだやってるんだろうか?
一応周囲を警戒してからスマホを操作。
・・・九州物産展!!
九州ってなったら、明太子と地酒各種は絶対だ。地鶏とみかん、カステラ。
宮崎牛、佐賀牛、肉がいっぱいの弁当があるぞ。
辛子蓮根は焼酎がいいな。
ヤバいうまかもんヤバいぞ。
選びきれない!
弁当は各種ゲットだ。明太子とカステラも!
今回は自分で調理系はやめておこう。
神様たちはまとめてドーンと送っておこう。
海鮮弁当が食べ終わってしまった。
釣れないだと!?
ならば仕方あるまい。
焼肉弁当も試そうではないか。
あ、ビールも。
ギルドは朝の混雑中だった。
書類運びの人に資料室を使いたいって言ったら、「ご自由に。二階です」って。
飲食禁止って言われた。タバコは良いですか?ウソです。聞きません。
ヤニカスジョークとしてちょっと言いたかった。
資料室は、なんて言うか本が少なくて巻物と板?板書っていうんだったか?
やっぱり本はお高いっぽいな。
俺は周辺地図、近隣で起こった事件とかの記録を探した。
地図はMAPで出せるけど、危険地域や大物魔獣、盗賊が出るだとか、過去のケースを見たい。
海側から行動するとポドムス、カジャルから北に向かうか、東に進んでアトスから王都方向・・・別に王都に行かなくても良いな。
ポルドスでもう一回考えるとして。
やっぱりポドムスまで馬車一週間はネックだな。街道沿いに野盗の記録がこの一年で大きいのは三件。細かいのはちょこちょこ。
俺がバイクで横道走るとして、野盗の寝ぐらに当たる可能性もある。
最悪危なかったら〈ルーム〉に入るから良いか。
街道沿いは魔獣はオオカミとイノシシと、ワームと穴モグラ、穴ウサギ、危険過ぎるのはいないけど、群れに当たると厄介。
ごくたまに大型昆虫系が出る。
まぁ、ヤバい魔物が少ないから野盗が居着くとも言える。
でも群れに当たる可能性を考えるとそこそこ強い連中が住んでるんじゃねぇかな。
うーむ。海を諦めてアトスに行っても一週間か。ルート的には危険度が変わらんからポドムスルートでこの国一周が良いよな。
それにせっかくバイクがあるなら海岸沿い飛ばしたいじゃん。
「よぅ、お前もうこの町出ていくのか?」
タバコの香りがフワッと入ってきた。
「ギルマスか。あちこち回るつもりだからな」
「ふん。ポルドスか。まぁ順当か。ここは近隣からはかなり離れているからドランに行く以外は多少難儀だ」
周りがほぼ森だしなぁ。
ギルマスが俺の開いていた地図に指を滑らす。
「ポルドスならダンジョンも行けるな」
ほ!?ダンジョンがあるのか?
地図に載ってない!
「ダンジョンは別の地図な」
のぉ!
「ダンジョンには冒険者しか入れないから一般の地図と分けてある」
ここ冒険者ギルドだから並べてても良いんじゃないか?
「一般開放してるんだから基本的には一般用が並べてある。多少取り扱いに注意が必要なのはギルド職員、機密に近い物は俺の許可がいる」
一般用ではない地図は一個後ろの棚に入れてあった。
「ここの森の奥にも一つあるがあれはBランク以上の設定だ」
あ、だからこんな田舎とか言いつつBランク冒険者が常駐してたのか。
「ポルドスはCランクだな」
俺そっちも入れないじゃん!
「そんな顔せんでも良いだろう。お前はすぐCランクになれるだろう」
すぐって言ってもあと何ポイントか。
大物ザクザク出てこないと。
「街道沿いでオオカミでもたくさん回収してこればすぐだろうし、野盗を壊滅させたら一気にBだな?」
「野盗は一人じゃ無理じゃね?」
何人出てくるか知らんけど。
「ドットやランガに強制依頼かなんかで一掃?とかしないのか?」
「どうも鼻がいい連中で寝ぐら見つけてもすでにもぬけなんだよな」
それなら俺も無理じゃん。
「お前は強制参加の調査に出ているからロック鳥みたいな大物があと二頭でも狩れるとランクアップの一番の近道だな!」
そんなの無理だと思って笑ってるな?
俺には必殺海鮮弁当があるんだぞ!
検証してないけど、クマみたいに匂いで釣れるかもだ。
よし、昼前だし、西側攻めてくるな!
「二頭だな?」
お?って顔してるけど言質を取って二頭でランクアップだ。
「二頭って言ったな?」
揶揄ったことを後悔しろ!
「ああ、ロック鳥くらいのレアだったらな」
ロック鳥はなんで来たかわからんから、クマの上位種とかが良いな。
「おい、無茶はするなよ」
「しないよ」
俺は安定と安全を求める小心者タイプ。
ギルドを出て、いつもと逆に進む。
西は畑と住居が多いか。
昼間際に外に出る冒険者は少ない。
門番が、
「今からかぁ?寝坊が過ぎんだろう?」
って笑う。寝坊じゃないんだ。説明しないけど。
タグ見せて外に出ると、採取中の若手がちらほら。
こっちに来たのは初めてで転移用のマークは当然ないので、非常に残念ながら徒歩だ。
人の気配がないところに一応マーク付けた。
そこでベルトに刀と短銃、小型ナイフをセット。今日は外に出たとしても近場で採取と思っていたから装備してなかった。
シャートの魔法を思い出して〈瞬足〉を使う。さすがに詠唱は無理。ヒョウのようにってイメージで早くなるはず。
人の気配が少ない方に向かって、少し開けた場所を探した。
ツノがやたらデカい鹿とちょっと大きい蛇を倒した。
少し探したけど、小川がないので休憩は倒木に座ってとる。
「ふぅー」
人がいないので紙巻き。シガリロやリトルシガーに慣れると少し物足りない気もする。
だが吸えるだけで良い。
さすがにシケモクとかはしないけど。
さて、海鮮弁当リターンズ。無限収納さまさま。腐らない。
サーモンからっと。
そういえばショップの北海道展はまだやってるんだろうか?
一応周囲を警戒してからスマホを操作。
・・・九州物産展!!
九州ってなったら、明太子と地酒各種は絶対だ。地鶏とみかん、カステラ。
宮崎牛、佐賀牛、肉がいっぱいの弁当があるぞ。
辛子蓮根は焼酎がいいな。
ヤバいうまかもんヤバいぞ。
選びきれない!
弁当は各種ゲットだ。明太子とカステラも!
今回は自分で調理系はやめておこう。
神様たちはまとめてドーンと送っておこう。
海鮮弁当が食べ終わってしまった。
釣れないだと!?
ならば仕方あるまい。
焼肉弁当も試そうではないか。
あ、ビールも。
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