4 / 10
一章
一章③
しおりを挟む
「とは言っても、アーサーの失踪から君の研究室を訪れるまでにした事と言えば都道府県別の農作物への被害や家畜への野生動物の被害の分布を調べただけで九州が怪しいとなり、とりあえず向かっただけで野犬や野良化したペットが九重連山に集っているとわかりやすかったね。目撃や被害があまりにも集中していた。」
「桜、、、未だにわからないんだが、なぜ日本アルプス何かの国の中心の連山じゃなかったんだ?北海道や東北からも集まってたじゃないか?」
夏月は心底残念そうにしながら、答えた
「君はまだ認識が甘い。よく考えろ。」
沈黙が続き先に根を上げたのは一条だった。
「全く想像がつかない?本当にどういう意味だ?」
「君が指揮官でクーデターを起こすとする。武器らしい武器は手に入らないが人数はかなりの数になる。攻めるのは首都圏に近いところなのか?」
「そうか、日本という国に九州を捨てさせようとしたということか。」
一条はありえない!という言葉を飲み込み、その考えは捨てなければいけないと改めて考え直し、その意図の予想を立てた。
「そこまではわからないな。何せ戦いの結末が敵対する種の絶滅だからね。」
立ち上がりコートを取りながら一条は悲しそうに、言う
「数ある醜悪な戦争の中でも、特に品のない結末だよ。」
慌てて追いながら、外出の準備を進める夏月を呼び止める。
「待ってくれ。まだ話は終わっていない。本題はまだだろ?」
すっかり準備を整えて振り返った夏月は応えた。
「ここでは、まず依頼について話を聞く否かだけだろ?依頼人に直接話は聞くさ。君も早く準備するといい。時間はそうはないんだからな。」
どこまで読めていて、ここにいるのか全くわからない友人を呆れた顔で見ながら、気難しく、子供っぽいところのある友人を依頼人に合わせるところまでは成功しそうな事に内心安堵しながら、一条はで早く朝食のゴミを纏めて捨てた。机から車のキーを出して、九重連山に犬が集まって以降の話をするのに必要な書類だけを鞄に詰めて夏月を追い歩き出した。依頼人の名前を出す前に話を聞く流れになったのは幸運だったなとバレないように喜んだ。
研究室の扉に鍵をかけた所でふと気付き、一言漏らした。
「ああ、これはもう、、、今日も帰れないな。」
一章④に続く
「桜、、、未だにわからないんだが、なぜ日本アルプス何かの国の中心の連山じゃなかったんだ?北海道や東北からも集まってたじゃないか?」
夏月は心底残念そうにしながら、答えた
「君はまだ認識が甘い。よく考えろ。」
沈黙が続き先に根を上げたのは一条だった。
「全く想像がつかない?本当にどういう意味だ?」
「君が指揮官でクーデターを起こすとする。武器らしい武器は手に入らないが人数はかなりの数になる。攻めるのは首都圏に近いところなのか?」
「そうか、日本という国に九州を捨てさせようとしたということか。」
一条はありえない!という言葉を飲み込み、その考えは捨てなければいけないと改めて考え直し、その意図の予想を立てた。
「そこまではわからないな。何せ戦いの結末が敵対する種の絶滅だからね。」
立ち上がりコートを取りながら一条は悲しそうに、言う
「数ある醜悪な戦争の中でも、特に品のない結末だよ。」
慌てて追いながら、外出の準備を進める夏月を呼び止める。
「待ってくれ。まだ話は終わっていない。本題はまだだろ?」
すっかり準備を整えて振り返った夏月は応えた。
「ここでは、まず依頼について話を聞く否かだけだろ?依頼人に直接話は聞くさ。君も早く準備するといい。時間はそうはないんだからな。」
どこまで読めていて、ここにいるのか全くわからない友人を呆れた顔で見ながら、気難しく、子供っぽいところのある友人を依頼人に合わせるところまでは成功しそうな事に内心安堵しながら、一条はで早く朝食のゴミを纏めて捨てた。机から車のキーを出して、九重連山に犬が集まって以降の話をするのに必要な書類だけを鞄に詰めて夏月を追い歩き出した。依頼人の名前を出す前に話を聞く流れになったのは幸運だったなとバレないように喜んだ。
研究室の扉に鍵をかけた所でふと気付き、一言漏らした。
「ああ、これはもう、、、今日も帰れないな。」
一章④に続く
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
セルリアン
吉谷新次
SF
銀河連邦軍の上官と拗れたことをキッカケに銀河連邦から離れて、
賞金稼ぎをすることとなったセルリアン・リップルは、
希少な資源を手に入れることに成功する。
しかし、突如として現れたカッツィ団という
魔界から独立を試みる団体によって襲撃を受け、資源の強奪をされたうえ、
賞金稼ぎの相棒を暗殺されてしまう。
人界の銀河連邦と魔界が一触即発となっている時代。
各星団から独立を試みる団体が増える傾向にあり、
無所属の団体や個人が無法地帯で衝突する事件も多発し始めていた。
リップルは強靭な身体と念力を持ち合わせていたため、
生きたままカッツィ団のゴミと一緒に魔界の惑星に捨てられてしまう。
その惑星で出会ったランスという見習い魔術師の少女に助けられ、
次第に会話が弾み、意気投合する。
だが、またしても、
カッツィ団の襲撃とランスの誘拐を目の当たりにしてしまう。
リップルにとってカッツィ団に対する敵対心が強まり、
賞金稼ぎとしてではなく、一個人として、
カッツィ団の頭首ジャンに会いに行くことを決意する。
カッツィ団のいる惑星に侵入するためには、
ブーチという女性操縦士がいる輸送船が必要となり、
彼女を説得することから始まる。
また、その輸送船は、
魔術師から見つからないように隠す迷彩妖術が必要となるため、
妖精の住む惑星で同行ができる妖精を募集する。
加えて、魔界が人界科学の真似事をしている、ということで、
警備システムを弱体化できるハッキング技術の習得者を探すことになる。
リップルは強引な手段を使ってでも、
ランスの救出とカッツィ団の頭首に会うことを目的に行動を起こす。

戦国記 因幡に転移した男
山根丸
SF
今作は、歴史上の人物が登場したりしなかったり、あるいは登場年数がはやかったりおそかったり、食文化が違ったり、言語が違ったりします。つまりは全然史実にのっとっていません。歴史に詳しい方は歯がゆく思われることも多いかと存じます。そんなときは「異世界の話だからしょうがないな。」と受け止めていただけると幸いです。
カクヨムにも載せていますが、内容は同じものになります。
【なろう430万pv!】船が沈没して大海原に取り残されたオッサンと女子高生の漂流サバイバル&スローライフ
海凪ととかる
SF
離島に向かうフェリーでたまたま一緒になった一人旅のオッサン、岳人《がくと》と帰省途中の女子高生、美岬《みさき》。 二人は船を降りればそれっきりになるはずだった。しかし、運命はそれを許さなかった。
衝突事故により沈没するフェリー。乗員乗客が救命ボートで船から逃げ出す中、衝突の衝撃で海に転落した美岬と、そんな美岬を助けようと海に飛び込んでいた岳人は救命ボートに気づいてもらえず、サメの徘徊する大海原に取り残されてしまう。
絶体絶命のピンチ! しかし岳人はアウトドア業界ではサバイバルマスターの通り名で有名なサバイバルの専門家だった。
ありあわせの材料で筏を作り、漂流物で筏を補強し、雨水を集め、太陽熱で真水を蒸留し、プランクトンでビタミンを補給し、捕まえた魚を保存食に加工し……なんとか生き延びようと創意工夫する岳人と美岬。
大海原の筏というある意味密室空間で共に過ごし、語り合い、力を合わせて極限状態に立ち向かううちに二人の間に特別な感情が芽生え始め……。
はたして二人は絶体絶命のピンチを生き延びて社会復帰することができるのか?
小説家になろうSF(パニック)部門にて400万pv達成、日間/週間/月間1位、四半期2位、年間/累計3位の実績あり。
カクヨムのSF部門においても高評価いただき80万pv達成、最高週間2位、月間3位の実績あり。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。


ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる