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異世界へ
第43話 初めて対面する存在
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深淵の森にて。
国王との謁見を終えた私たちは、騎士団から人員を選抜し、再びあのゴブリンの足跡があった場所へと転移した。
索敵や察知に特化したスキル持った方が2名。
防御や援護に特化したスキルを持ったが2名。
私とコンラッド様、ガイアス様を入れると計六名のパーティー編成だ。
前衛はコンラッド様、防御特化の団員が1名。
中衛はガイアス様、援護特化の団員が1名。
後衛は私、なぎ、索敵、察知特化の団員が2名といった並びで森の中から、真理の山へと歩みを進めていった。
だが、不思議なことに、ほとんど魔物と遭遇することがなく、あっという間に五合目まで辿り着いた。
「シャル……い、今。スキル【索敵】を発動しているかな……?」
コンラッド様が、数歩先で血相を変えその先を見つめている。
先行していた防御特化の団員の方なんて、その視線の先に釘付けとなり、口を大きくあんぐりと開きっぱなしだ。
「あ、いえ! 今は発動しておりません!」
「そ、そうか……じゃあ、発動しない方がいい……」
「どうかしたのですか?」
「う、うん……ちょっと見て欲しい……君と無関係とは言えないはずだ」
「は、はい! 承知致しました」
無関係ではないというのは一体どういうことなのでしょうか?
コンラッド様の顔色や驚いている様子からすると、とんでもないこのように思えるのですが。
《なぎもいくー、なんかきになるのいるー》
「なぎも気になる相手ですか……」
《うん、きになるー》
ということは、精霊獣絡みでしょうか? ともかく、コンラッド様の近くへと行かなければわかりませんね。
私はその言動に疑問を抱きながらも数歩先へと歩みを進める。
そのやり取りを見ていたガイアス様が不満げな表情で声を荒げた。
「おい! 俺はいいのかよ?」
「しー! 静かに! ガイアス、君は念の為。残りの3人と一緒に控えておいてくれ!」
「控えろって言われるなら、ここで待っておくけどよ。いきなり、どうしたんだ?」
「事情は必ず後で説明するから、今はそこで静かに待っていてくれ……」
小声で話すコンラッド様に対して、首を傾げながらガイアス様も同じように小声で返した。
「ん? そうか……なんかわからんが有事に備えておけってことだな……」
コンラッド様はその小声に無言頷きで親指を立て応じた。
☆☆☆
私とコンラッド様、口をあんぐり開けたまま状態となっている団員の方、その視線先には驚きの光景が広がっていた。
目の前に温泉があった。
だが、そのこと自体は、突出したことではない。
この周辺には温泉が湧いていると王国の図書館でも目にしたことがあるからだ。
そんなことよりも、1合目から5合目で一番強いエンペラーゴウルという、猿とゴリラを足したような魔物が風穴を開けて温泉をぷかぷかと漂っている上、その脇の森にはエンペラーゴウルが従えている魔物、ノゴウルたちが焼け焦げ山のように積み上げられている。
それだけではなかった。
なんと黄金色を触手を手足のように4本生やすおしゃぶりが、温泉を縁取る岩の上でウネウネと動いており、その傍らには3匹の子豚のような存在いるのである。
もう何が何だかわからない状況となっていた。
そんな中、コンラッド様が恐る恐る口を開いた。
「シャル、その……落ち着いて聞いてほしい。あそこにいるおしゃぶりは、もしかしたら君と同郷の方かもしれない」
「は、はい? どういうことなのでしょうか?」
「僕がスキル【鑑定】を使用したら、君と同じように名前の横に転生者と書かれていたんだ。けど、それだけじゃないんだ。スキルは複数持ち、ステータスの平均値は2000オーバー。そして――」
「――そして?」
「そのたぶん、僕らが目にしてきた全ての元凶だと思う」
「え!? 私と同じ転生者? それに複数持ちで、2000オーバーですか!? その上、全ての元凶……す、すみません! コンラッド様。ちょ、ちょっと理解が追いつかないです……」
「大丈夫。実際に目にした僕自身もよくわからないよ」
「で、ですよね」
「うん、彼なんか心ここにあらず状態だよ。まぁ、おかげで転生者がどうとか聞こえてもいないだろうけどね」
コンラッド様が指を差す方向には、目が虚ろ状態となった団員の方が「豚が1匹……ステータス……2000……スキルいっぱいに、おしゃぶりがウネウネ――」とぶつぶつ独り言を呟いている。
「す、すみません! 私ったら、声を荒げてしまい……」
「大丈夫! 他の団員には聞こえていないから」
「ふぅ……それなら良かったです」
「ただ、僕としては別にバレてもいいと思うんだけどね」
「い、いえ! それは内密にお願いします。これ以上、聖女がどうのと騒がれたらさすがに嫌です」
「嫌なの? 望んで目立っていたような気もするけど……内政やスキル、ステータスの関係性についても前のめりだったしね」
「あれは、その……とにかく! いいんです」
「ふふっ、ごめん。からかい過ぎた」
コンラッド様は慌てる私が面白いのか、悪戯な笑みを浮かべている。
「むぅ! 今はそれどころじゃないですよね? どうにかして転生者の方とコミュニケーションを取らないと」
「そ、そうだった。どうしていいのか困って君に声を掛けたんだった。えーっと、何かいい案はないかな?」
「忘れてたのですか……コンラッド様、今は任務中ですよ?」
「あはは……シャル。できれば、そんな目を向けないで。肝に銘じるので」
「はい、わかりました。次は無しですよ? でも、そうですね……私もどうしていいのかわからないと言うのが本音でしょうか。せめて、お話が出来ればいいのですが……」
「次は無し……だね。気を付けます。けど、会話か……物と会話するスキルなんて聞いたこともないしな……」
「はい……私も知りません」
私とコンラッド様が悩んでいるとなぎの声が頭の中に響いた。
《あるじー、きになってたこー、きたー》
私は彼女の声に導かれ顔を上げて、正面を向く。
そこには、こっち向かって走ってくる存在がいた。
さっきまで、触手を生やしたおしゃぶりの隣にいてた子豚さんだ。
《あるじー、あのこー、なぎといっしょー》
「なぎと一緒ってことは、あの子も精霊獣ってこと?」
《うん、そうだよー》
「でしたら、会話も可能ですか?」
《もんだいなしー、ふつうにおはなしできるー》
でしたら、その方法でいくしかありませんね。
私とコンラッド様は、この後、事態の急変に気付き後ろで睨みを利かせているガイアス様に伝える言葉を選びながら、なぎを介して、同じ転生者であるおしゃぶりへと対話を試みることにした。
☆☆☆
私はなぎを肩に乗せて、子豚の精霊獣であるみーとんちゃんを通じて転生者であるおしゃぶりさんと簡単な会話をした。
まず、この場所の危険性と伝えその警戒心の解く為に、自分が同じ転生者だということ。
なぜ転生者とわかったかのということ。
私の現在の立場と、コンラッド様の立場について。
そして、どうしてもお話をしてみたかったということを。
国王との謁見を終えた私たちは、騎士団から人員を選抜し、再びあのゴブリンの足跡があった場所へと転移した。
索敵や察知に特化したスキル持った方が2名。
防御や援護に特化したスキルを持ったが2名。
私とコンラッド様、ガイアス様を入れると計六名のパーティー編成だ。
前衛はコンラッド様、防御特化の団員が1名。
中衛はガイアス様、援護特化の団員が1名。
後衛は私、なぎ、索敵、察知特化の団員が2名といった並びで森の中から、真理の山へと歩みを進めていった。
だが、不思議なことに、ほとんど魔物と遭遇することがなく、あっという間に五合目まで辿り着いた。
「シャル……い、今。スキル【索敵】を発動しているかな……?」
コンラッド様が、数歩先で血相を変えその先を見つめている。
先行していた防御特化の団員の方なんて、その視線の先に釘付けとなり、口を大きくあんぐりと開きっぱなしだ。
「あ、いえ! 今は発動しておりません!」
「そ、そうか……じゃあ、発動しない方がいい……」
「どうかしたのですか?」
「う、うん……ちょっと見て欲しい……君と無関係とは言えないはずだ」
「は、はい! 承知致しました」
無関係ではないというのは一体どういうことなのでしょうか?
コンラッド様の顔色や驚いている様子からすると、とんでもないこのように思えるのですが。
《なぎもいくー、なんかきになるのいるー》
「なぎも気になる相手ですか……」
《うん、きになるー》
ということは、精霊獣絡みでしょうか? ともかく、コンラッド様の近くへと行かなければわかりませんね。
私はその言動に疑問を抱きながらも数歩先へと歩みを進める。
そのやり取りを見ていたガイアス様が不満げな表情で声を荒げた。
「おい! 俺はいいのかよ?」
「しー! 静かに! ガイアス、君は念の為。残りの3人と一緒に控えておいてくれ!」
「控えろって言われるなら、ここで待っておくけどよ。いきなり、どうしたんだ?」
「事情は必ず後で説明するから、今はそこで静かに待っていてくれ……」
小声で話すコンラッド様に対して、首を傾げながらガイアス様も同じように小声で返した。
「ん? そうか……なんかわからんが有事に備えておけってことだな……」
コンラッド様はその小声に無言頷きで親指を立て応じた。
☆☆☆
私とコンラッド様、口をあんぐり開けたまま状態となっている団員の方、その視線先には驚きの光景が広がっていた。
目の前に温泉があった。
だが、そのこと自体は、突出したことではない。
この周辺には温泉が湧いていると王国の図書館でも目にしたことがあるからだ。
そんなことよりも、1合目から5合目で一番強いエンペラーゴウルという、猿とゴリラを足したような魔物が風穴を開けて温泉をぷかぷかと漂っている上、その脇の森にはエンペラーゴウルが従えている魔物、ノゴウルたちが焼け焦げ山のように積み上げられている。
それだけではなかった。
なんと黄金色を触手を手足のように4本生やすおしゃぶりが、温泉を縁取る岩の上でウネウネと動いており、その傍らには3匹の子豚のような存在いるのである。
もう何が何だかわからない状況となっていた。
そんな中、コンラッド様が恐る恐る口を開いた。
「シャル、その……落ち着いて聞いてほしい。あそこにいるおしゃぶりは、もしかしたら君と同郷の方かもしれない」
「は、はい? どういうことなのでしょうか?」
「僕がスキル【鑑定】を使用したら、君と同じように名前の横に転生者と書かれていたんだ。けど、それだけじゃないんだ。スキルは複数持ち、ステータスの平均値は2000オーバー。そして――」
「――そして?」
「そのたぶん、僕らが目にしてきた全ての元凶だと思う」
「え!? 私と同じ転生者? それに複数持ちで、2000オーバーですか!? その上、全ての元凶……す、すみません! コンラッド様。ちょ、ちょっと理解が追いつかないです……」
「大丈夫。実際に目にした僕自身もよくわからないよ」
「で、ですよね」
「うん、彼なんか心ここにあらず状態だよ。まぁ、おかげで転生者がどうとか聞こえてもいないだろうけどね」
コンラッド様が指を差す方向には、目が虚ろ状態となった団員の方が「豚が1匹……ステータス……2000……スキルいっぱいに、おしゃぶりがウネウネ――」とぶつぶつ独り言を呟いている。
「す、すみません! 私ったら、声を荒げてしまい……」
「大丈夫! 他の団員には聞こえていないから」
「ふぅ……それなら良かったです」
「ただ、僕としては別にバレてもいいと思うんだけどね」
「い、いえ! それは内密にお願いします。これ以上、聖女がどうのと騒がれたらさすがに嫌です」
「嫌なの? 望んで目立っていたような気もするけど……内政やスキル、ステータスの関係性についても前のめりだったしね」
「あれは、その……とにかく! いいんです」
「ふふっ、ごめん。からかい過ぎた」
コンラッド様は慌てる私が面白いのか、悪戯な笑みを浮かべている。
「むぅ! 今はそれどころじゃないですよね? どうにかして転生者の方とコミュニケーションを取らないと」
「そ、そうだった。どうしていいのか困って君に声を掛けたんだった。えーっと、何かいい案はないかな?」
「忘れてたのですか……コンラッド様、今は任務中ですよ?」
「あはは……シャル。できれば、そんな目を向けないで。肝に銘じるので」
「はい、わかりました。次は無しですよ? でも、そうですね……私もどうしていいのかわからないと言うのが本音でしょうか。せめて、お話が出来ればいいのですが……」
「次は無し……だね。気を付けます。けど、会話か……物と会話するスキルなんて聞いたこともないしな……」
「はい……私も知りません」
私とコンラッド様が悩んでいるとなぎの声が頭の中に響いた。
《あるじー、きになってたこー、きたー》
私は彼女の声に導かれ顔を上げて、正面を向く。
そこには、こっち向かって走ってくる存在がいた。
さっきまで、触手を生やしたおしゃぶりの隣にいてた子豚さんだ。
《あるじー、あのこー、なぎといっしょー》
「なぎと一緒ってことは、あの子も精霊獣ってこと?」
《うん、そうだよー》
「でしたら、会話も可能ですか?」
《もんだいなしー、ふつうにおはなしできるー》
でしたら、その方法でいくしかありませんね。
私とコンラッド様は、この後、事態の急変に気付き後ろで睨みを利かせているガイアス様に伝える言葉を選びながら、なぎを介して、同じ転生者であるおしゃぶりへと対話を試みることにした。
☆☆☆
私はなぎを肩に乗せて、子豚の精霊獣であるみーとんちゃんを通じて転生者であるおしゃぶりさんと簡単な会話をした。
まず、この場所の危険性と伝えその警戒心の解く為に、自分が同じ転生者だということ。
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