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第二十一話 討伐部隊③
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俺達が警備隊詰所に着いた頃には、出兵準備がほとんど完了していた。
クウネルも既に待機車両の列に加わっているようだ。
列の先頭には既にヤクマも待機しており、いまにも出発せんとする雰囲気であった。
「間に合った......」
思いの外ギリギリになってしまった俺達は急いで隊列に加わる。
今回の作戦では俺が作戦指揮の補佐をすることとなっていたため、最前列に列することとなった。
「ヤクマさん、遅くなりました」
「待っていたぞ。出発準備は万全だな?」
そう話すヤクマは甲冑を身に付けていた。
その様は雄壮さを感じるとともに、これから起こる戦いを想起させられた。
作戦が上手くいかなかったら......。
そう考えると俺はすくみ上がりそうになった。
しかしその時、隣にいたファティマが俺の背中を叩いた。その顔は大丈夫だと言わんばかりのものをしていた。
そして俺はファティマのその行為によって平静を取り戻すことができた。
「はい。もちろんです」
俺はヤクマへ敢然と答えた。
「そうか、では出立する」
ヤクマはそう答えると、伝令兵に合図を行った。
直後、角笛から放たれる音が空気を震わせた。
その響きに対応し、動き出す隊列。
こうして俺達は深い山中を目指して進行を開始した。
--------
ミズイガハラを出発して3時間は経ったであろうか。俺達は警戒を厳にし歩みを進めていた。
時間から逆算するに、もうじき目標地点に到着する頃合いだろう。
隊列が緊迫した空気に包まれていることがわかる。
そんな中、隣にいるファティマだけはいつもと変わらない様子であった。
この人は本当になんなのだろうか。底が知れない。──だが、隊にいてくれるだけですごく安心できる。
ファティマはそれほどまでの存在感を放っていた。
そして俺達はついに目標地点に到着した。そこは”ゴブリン”の群れが確認された洞窟から少し離れた位置であった。それは“ゴブリン”達に気付かれずに準備を進めるためだ。
「全部隊、配置につけ」
ヤクマの合図により、今回の討伐作戦が動き出した。
--------
今回の作戦は討伐部隊を3つに分け、第一部隊を偵察部隊、第二部隊を運搬部隊、そして第三部隊を指揮部隊とした。カズトとファティマ、そしてヤクマはこの指揮部隊に所属している。
そして元調査部隊のサクハは偵察部隊に所属し、指揮部隊との伝令役を務めることとなっていた。
まず偵察部隊は洞窟へ先回りし、洞窟周辺および洞窟内の偵察を行った。
今回は前回の過ちを活かし、先に洞窟周辺の偵察を徹底し、“ゴブリン”が外に出ていないことを確認した。それに加え、万が一外にいた“ゴブリン”が戻ってきた時に備え洞窟入口に防衛要員を配置した。
偵察部隊が動き出してしばらくした後、サクハが指揮部隊に姿を現した。
「洞窟周辺および洞窟内の偵察完了いたしました。“ゴブリン”は前回と同様に洞窟内の広場に潜んでいます」
「そうか。引き続き監視を続けてくれ」
ヤクマがそう答えると、サクハは敬礼をし、洞窟方面へと戻って行った。
続いては運搬部隊の出番となる。
偵察部隊により安全が確認された洞窟へ瀝青と木材を運んでいく。
それらの物資は洞窟入口までは荷車で運ばれ、そこからは順次、人の手で洞窟内の三叉路に運び入れる。
そんな大胆なことが出来るのは、洞窟内で多少の音が出たとしても“ゴブリン”は気付かないことがわかっていたためだ。
先の調査部隊の報告にあった通り、洞窟内の“ゴブリン”達は調査部隊が間近まで近付いても気付かなかったという。
だがそれは通常では考えにくい。洞窟内は音が反響しやすく、まして足元は水で湿っている。
そんな状況下ではどんな熟練の斥候であっても音も立てずに歩くことは不可能であろう。
このことから言えるのは、“ゴブリン”という種は聴覚が劣っていて、外敵の察知は視覚や嗅覚に頼っているのではないかということだ。
だがこれはただの推定で、それを作戦に取り入れることはリスクが高すぎる。
そこカズトは推定の確度を上げるための方策をとった。討伐部隊への参加を伝えた翌日に過去の資料を漁っていたのだ。
結果、推定を裏付けるような文献がみつかった。
その文献によると、『“ゴブリン”の生息地は洞窟が主である。そして洞窟特有の音の反響や増幅により生じる聴覚への高負荷が、“ゴブリン”の聴覚を退化させた』ということであった。
そして頃合いを見計らい、指揮部隊も洞窟を目視できる場所まで移動した。
それとほぼ同時に伝令のサクハが式部隊に戻り、運搬部隊の状況を報告した。
「木材の三叉路への設置、完了しました」
運搬部隊へは三叉路に運びこまれた木材は空気が通るように組み上げていくように指示がされていた。さながら低めのキャンプファイヤーを複数台組んでいくかのように。
サクハの報告はそれが組み終わったという内容のものだった。
これで準備は整った。
「火を放て」
ヤクマの合図が運搬部隊まで伝わり、組み上げられた木材に火が放たれる。
放たれた火は徐々に徐々に大きくなり、組み上げた木材全てを包むほどになった。
それを確認した運搬部隊は瀝青を火中へ投入する。
火中の瀝青は徐々に加熱され引火点を越えたとき、轟々と音を立てて燃え始めた。
炎はさながら火柱かのように、黒煙を上げながら激しく燃え盛る。
その炎はすでに運搬部隊の手を離れ、制御不能なほどに成長していた。
それを見届けた運搬部隊は洞窟内に残っていた偵察部隊とともに、急ぎ撤退した。
複数の火柱から発せられる熱と黒煙はすぐさま三叉路周辺に充満する。
それでもまだ発せられ続ける熱と黒煙は行き場を求め上方へと登っていく。
周囲を岩盤で覆われた洞窟はさながら煙突のごとく、熱と黒煙を“ゴブリン”達の広場へと運ぶ。
“ゴブリン”達が気付いたときにはもう遅い。
三叉路へ続く横穴は既に黒煙で満たされていた。
洞窟内はわずかな空気の流れしかない状態だ。広場内に流入した黒煙や熱気には、その先の行き場などなく、ただただその場に充満するだけであった。
人は空気中の酸素濃度が18パーセントを下回ると、体に異変が生じはじめる。それは“ゴブリン”とて同じことだ。
そしてこの時の三叉路へ続く横穴の酸素濃度は、既に10パーセントを割るほどまでに低下していた。
加えて黒煙に含まれる一酸化炭素の吸引により血中の酸素濃度はさらに低くなり、酸欠が加速される。
“ゴブリン”達は一体、また一体と倒れ始める。
おおよそ半分程度は酸欠により倒れ込んだ。
しかし、なんとか意識を保った“ゴブリン”達は出口を目指し、三叉路へと洞窟を下っていく。
だが“ゴブリン”達の行く手を阻みのは業火へと成長した火柱達だ。
“ゴブリン”達が三叉路へ到着したころには既に通り道が全くないほどに成長していたのだった。
“ゴブリン”達が出口へ向かうには火柱を越えていかなくてはならない。
酸素の欠乏によりダメージを負っている“ゴブリン”達の中には火柱を越えられずにその場で倒れ込むものもおり、出口にたどり着いたのはさらに半数となっていた。
クウネルも既に待機車両の列に加わっているようだ。
列の先頭には既にヤクマも待機しており、いまにも出発せんとする雰囲気であった。
「間に合った......」
思いの外ギリギリになってしまった俺達は急いで隊列に加わる。
今回の作戦では俺が作戦指揮の補佐をすることとなっていたため、最前列に列することとなった。
「ヤクマさん、遅くなりました」
「待っていたぞ。出発準備は万全だな?」
そう話すヤクマは甲冑を身に付けていた。
その様は雄壮さを感じるとともに、これから起こる戦いを想起させられた。
作戦が上手くいかなかったら......。
そう考えると俺はすくみ上がりそうになった。
しかしその時、隣にいたファティマが俺の背中を叩いた。その顔は大丈夫だと言わんばかりのものをしていた。
そして俺はファティマのその行為によって平静を取り戻すことができた。
「はい。もちろんです」
俺はヤクマへ敢然と答えた。
「そうか、では出立する」
ヤクマはそう答えると、伝令兵に合図を行った。
直後、角笛から放たれる音が空気を震わせた。
その響きに対応し、動き出す隊列。
こうして俺達は深い山中を目指して進行を開始した。
--------
ミズイガハラを出発して3時間は経ったであろうか。俺達は警戒を厳にし歩みを進めていた。
時間から逆算するに、もうじき目標地点に到着する頃合いだろう。
隊列が緊迫した空気に包まれていることがわかる。
そんな中、隣にいるファティマだけはいつもと変わらない様子であった。
この人は本当になんなのだろうか。底が知れない。──だが、隊にいてくれるだけですごく安心できる。
ファティマはそれほどまでの存在感を放っていた。
そして俺達はついに目標地点に到着した。そこは”ゴブリン”の群れが確認された洞窟から少し離れた位置であった。それは“ゴブリン”達に気付かれずに準備を進めるためだ。
「全部隊、配置につけ」
ヤクマの合図により、今回の討伐作戦が動き出した。
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今回の作戦は討伐部隊を3つに分け、第一部隊を偵察部隊、第二部隊を運搬部隊、そして第三部隊を指揮部隊とした。カズトとファティマ、そしてヤクマはこの指揮部隊に所属している。
そして元調査部隊のサクハは偵察部隊に所属し、指揮部隊との伝令役を務めることとなっていた。
まず偵察部隊は洞窟へ先回りし、洞窟周辺および洞窟内の偵察を行った。
今回は前回の過ちを活かし、先に洞窟周辺の偵察を徹底し、“ゴブリン”が外に出ていないことを確認した。それに加え、万が一外にいた“ゴブリン”が戻ってきた時に備え洞窟入口に防衛要員を配置した。
偵察部隊が動き出してしばらくした後、サクハが指揮部隊に姿を現した。
「洞窟周辺および洞窟内の偵察完了いたしました。“ゴブリン”は前回と同様に洞窟内の広場に潜んでいます」
「そうか。引き続き監視を続けてくれ」
ヤクマがそう答えると、サクハは敬礼をし、洞窟方面へと戻って行った。
続いては運搬部隊の出番となる。
偵察部隊により安全が確認された洞窟へ瀝青と木材を運んでいく。
それらの物資は洞窟入口までは荷車で運ばれ、そこからは順次、人の手で洞窟内の三叉路に運び入れる。
そんな大胆なことが出来るのは、洞窟内で多少の音が出たとしても“ゴブリン”は気付かないことがわかっていたためだ。
先の調査部隊の報告にあった通り、洞窟内の“ゴブリン”達は調査部隊が間近まで近付いても気付かなかったという。
だがそれは通常では考えにくい。洞窟内は音が反響しやすく、まして足元は水で湿っている。
そんな状況下ではどんな熟練の斥候であっても音も立てずに歩くことは不可能であろう。
このことから言えるのは、“ゴブリン”という種は聴覚が劣っていて、外敵の察知は視覚や嗅覚に頼っているのではないかということだ。
だがこれはただの推定で、それを作戦に取り入れることはリスクが高すぎる。
そこカズトは推定の確度を上げるための方策をとった。討伐部隊への参加を伝えた翌日に過去の資料を漁っていたのだ。
結果、推定を裏付けるような文献がみつかった。
その文献によると、『“ゴブリン”の生息地は洞窟が主である。そして洞窟特有の音の反響や増幅により生じる聴覚への高負荷が、“ゴブリン”の聴覚を退化させた』ということであった。
そして頃合いを見計らい、指揮部隊も洞窟を目視できる場所まで移動した。
それとほぼ同時に伝令のサクハが式部隊に戻り、運搬部隊の状況を報告した。
「木材の三叉路への設置、完了しました」
運搬部隊へは三叉路に運びこまれた木材は空気が通るように組み上げていくように指示がされていた。さながら低めのキャンプファイヤーを複数台組んでいくかのように。
サクハの報告はそれが組み終わったという内容のものだった。
これで準備は整った。
「火を放て」
ヤクマの合図が運搬部隊まで伝わり、組み上げられた木材に火が放たれる。
放たれた火は徐々に徐々に大きくなり、組み上げた木材全てを包むほどになった。
それを確認した運搬部隊は瀝青を火中へ投入する。
火中の瀝青は徐々に加熱され引火点を越えたとき、轟々と音を立てて燃え始めた。
炎はさながら火柱かのように、黒煙を上げながら激しく燃え盛る。
その炎はすでに運搬部隊の手を離れ、制御不能なほどに成長していた。
それを見届けた運搬部隊は洞窟内に残っていた偵察部隊とともに、急ぎ撤退した。
複数の火柱から発せられる熱と黒煙はすぐさま三叉路周辺に充満する。
それでもまだ発せられ続ける熱と黒煙は行き場を求め上方へと登っていく。
周囲を岩盤で覆われた洞窟はさながら煙突のごとく、熱と黒煙を“ゴブリン”達の広場へと運ぶ。
“ゴブリン”達が気付いたときにはもう遅い。
三叉路へ続く横穴は既に黒煙で満たされていた。
洞窟内はわずかな空気の流れしかない状態だ。広場内に流入した黒煙や熱気には、その先の行き場などなく、ただただその場に充満するだけであった。
人は空気中の酸素濃度が18パーセントを下回ると、体に異変が生じはじめる。それは“ゴブリン”とて同じことだ。
そしてこの時の三叉路へ続く横穴の酸素濃度は、既に10パーセントを割るほどまでに低下していた。
加えて黒煙に含まれる一酸化炭素の吸引により血中の酸素濃度はさらに低くなり、酸欠が加速される。
“ゴブリン”達は一体、また一体と倒れ始める。
おおよそ半分程度は酸欠により倒れ込んだ。
しかし、なんとか意識を保った“ゴブリン”達は出口を目指し、三叉路へと洞窟を下っていく。
だが“ゴブリン”達の行く手を阻みのは業火へと成長した火柱達だ。
“ゴブリン”達が三叉路へ到着したころには既に通り道が全くないほどに成長していたのだった。
“ゴブリン”達が出口へ向かうには火柱を越えていかなくてはならない。
酸素の欠乏によりダメージを負っている“ゴブリン”達の中には火柱を越えられずにその場で倒れ込むものもおり、出口にたどり着いたのはさらに半数となっていた。
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