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Brotherhood
36話 サクリウス対アウル
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上位魔神――。
目の前にいる少年に対し、そう呼んだサクリウス。
是非はともかくその場には少しの沈黙が走り、言い様の無い緊張感が漂う。
既に何十分もの激しい戦闘が繰り広げられていたグラウト市の西門広場は、絶えず炎に包まれている。
だが幸いなことにも付近の民家や店に燃え移る火種が無かった為、大規模な火災にはならずに済んでいたのだった。
その広場の中心で相対をする少年と青年。
昼間の授業でも手合わせをした二人だが、前回とは置かれている状況がまるで違っていた――。
「おーい、だんまりかー? それとも舌でも千切られたか? 答えろよ」
一切口を訊こうとしない少年にサクリウスは、軽い気持ちで軽い張り手を頬にパチンと当てる。
しかしそれが今のアウルにとっては攻撃と認識をされ、意図せず開戦の合図となってしまったのだった。
掴んでいたビスタの襟首から手を離す。
そのまま左拳をサクリウスの顔面目掛けて放った。
予め警戒していたサクリウスは首を傾け、それを回避。
「っとぉ、あっぶねーな」
避けることには成功したが、少年の右手を抑え付けていた力が緩んでしまい引き剥がされる。
自由になったもう片方の拳が、サクリウスの腹部に向かって打たれた。
「……おーい、話聞けっつーに」
ボディへのその一撃を間一髪、サクリウスは右手で受け止めていた。
(痛ってー。なんつーパンチ力だよ……ガキとは思えねえ。昼間とは全然ちげーじゃん)
受け止めた掌がジンジンと痛み、余裕を見せていたサクリウスが胸中で動揺を見せる。
(とりあえず……この状態はあんま望ましくねーな)
これ以上接近を維持するのは危険だと判断した彼は、受け止めた拳を離す。
後ろに跳んで距離をとり、信号光術を撃ちながらアウルに警告をする。
「……いいか? 話せねーのはもー分かったから良く聞けよ? 次、攻撃してきたら俺はオマエを敵と――」
遮り、立っていた位置から姿を消す少年――。
(っっ、上等だよ!)
サクリウスが意気込む。
しかし少年は数ヤールトは離れていた彼との間合いを、一回の踏み込みだけで懐深くにまで潜り込んでいた。
そしてそのまま身長が190アインク近くあるサクリウスの下顎に向かい、剃刀と形容するに相応しい程の鋭利な廻し蹴りを真下から打ち上げる。
「――っっ!」
身長が160アインク程度しかない小柄な身体から放たれた驚異の蹴り技。
間一髪でサクリウスは顎を上へと向ける。
弧を描いた蹴りは、最高到達点で顎を掠めるように通過。
(あっぶね……!)
なんとか回避に成功。
だがそれも束の間。
少年は蹴りの遠心力を利用し、身体を旋回。
今度は地を這う水面蹴りを、サクリウスの足首目掛けて放つ――。
(マジかよコイツ……!)
鮮やかすぎる足技。
驚愕するサクリウス。
軸足を刈り取られた彼の身体が宙に浮く。
大きな隙が生じる。
少年は相手の着地を待たずして、跳ぶ。
宙空で前転、浴びせ気味に踵を無防備な顔面へ――。
「――"ブリトニン"」
瞬間、青色の細い電流の束。
それがサクリウスの両手から蔦が伸びるように発生し、少年の蹴り足の先端にそれが触れる。
『バチッ』という炸裂音と共に高電圧がアウルの全身を駆け巡り、一瞬だが動きを硬直させた。
「――ッッ!」
雷術による不意の反撃に、少年の攻撃は勢いを失う。
サクリウスは浮いた足を悠々と着地させ、攻撃をひらりと躱す。
「お返し、なっ――!」
避けるや否やサクリウスは長い脚での強烈なキックを、逃げ場のない宙に浮いたアウルの腹部に思い切り見舞う。
「…………っっ」
火の手が回ってない民家の方へと蹴り飛ばされた少年の身体。
窓にそのまま突き刺さり、甲高く響くガラスの砕ける音と共に木造の部屋の壁に叩き付けられる。
(ふー……とりあえずはなんとか凌いだが。さーて、どーすっかねえ……)
走ってここまで辿り着いた時のそれとは違い、冷たい汗がサクリウスの額から流れ出る。
(にしても身体能力が昼間のガキとは段違い過ぎんだろ……。先に信号撃っといたから良かったものの、このまま一人で相手するのはちと厳しーな――と、)
「……もうお目覚めかい。完全にアバラ砕いて病院のベッド直送コースなのになー」
分析と現状の確認を行っていたサクリウス。
割れた窓から身を乗り出し、ゆっくりとこちらへ向かってくる少年を視認。思考を中断させられる。
蹴った感覚からすれば手応えがあったのは確か。
現にアウルの肋骨は折れていた。
しかし魔神族と同様の有り余る自己治癒力のお陰で、骨折すらも瞬時に快復に至らせて見せたのだ。
「あのよ。一つ聞きてーんだが、いいか?」
再び対峙をした二人だが、サクリウスが合間を縫う。
当然、少年はその問い掛けに眉一つ動かすことなく無視を一貫。
独りごちるかのように、サクリウスが続けた。
「……あそこにあるアイツの死体。あれもオマエがやったのか?」
親指を背後へクイッと向け、既に事切れていたクルーイルの身体を指したサクリウス。
無論、返事を聞き出すことは敵わなかった。
しかし、一切の変化を見せなかった少年の表情がそこで初めて怒りへと変貌を遂げたのだ。
そして今にも襲い掛かってきそうな少年のその姿に、彼は口角を上向かせる。
「ハッ、触れちゃいけねーことだったか? んじゃー俺もぼちぼち……」
彼は、腰帯の両脇に差していた二振りの短剣を抜く。
白銀色に輝く二本の刀身。
両手でそれぞれ握り、構える。
「……本気で行かせてもらうとするかね」
◇◆◇◆
――時系列は少し遡り、ラオッサ街道。
辺りを生い茂る草原に敷かれた人工的なこの道を、二人の女性が歩いていた。
「あーもう、今日もつっかれたぁ。早く帰っておフロ入りたぁい」
伸びをしながらそう嘆く女性。
少女と見紛う程の華奢な体つき。
オレンジのポニーテールを靡かせ、背中には自身の身長を優に超すサイズの、抜き身の禍々しいデザインの大剣。
彼女こそが第11団士のカレリア・アネリカ。25歳、独身――である。
「カレリアは任務が終わるとそればっかりね。疲れた顔ばかりしてると良い男も寄ってこないわよ?」
そう呼んだカレリアの隣を歩くのは、学士や同僚の兵士達からアイドル的な人気を誇るお馴染み。
第10団士のジェセル・ザビッツァ。同じく25歳、既婚者。
「一言多いわ! ジェスは良いよねぇ。旦那がいてさぁ。ヨユー感じるよねぇ」
「冗談よ。それに私の夫なんて最近ずっと遠征任務ばかりで何十日も会えないとかザラよ? ……バズムントの奥さんの気持ちが今なら良く理解出来るわ」
宥めつつ、自身も嘆くジェセル。
そんな彼女にカレリアは指をビシッと差し、熱弁する。
「だからー! そういうのが私は欲しいのよ! いいじゃんいいじゃん、必ず帰ってきてくれる相手がいてさ!」
「そういうものかな? でもカレリアなんて見た目もカワイイんだし、引く手数多じゃなくって?」
「アンタにソレ言われてもイヤミにしか聞こえないっての……結婚するまでに何人の兵士を虜にしてんのさ」
軽快な女子トークを弾ませながら街道を歩くジェセルとカレリア。
二人は学士時代からの付き合いで、親衛士団創設の頃から序列も常に隣だった。
そのため、お互いに親友と呼べる同士の仲なのだ。
二人は現在、近隣で発生した魔物の討伐任務を終えたところ。いつも通りゼレスティアに帰還をしている最中だったのだが――。
「……カレリア。あれは何かしら?」
「え?」
歩いていた道の前方を、人差し指で唐突に指すジェセル。
カレリアも言われて気付き、指された方向を注視する。
200ヤールト程前方に見えたのは、動かない巨大な荷台と馬車――。
遠目で上手く視認することは出来なかったが、甲冑を着込んだ一般兵が何人も倒れているのがこの距離からでも確認できた。
「あれってビスタの部隊じゃ……」
と、日付と時間帯から察したカレリア。
そして、逡巡をすることなく先行するジェセル。
「カレリア、行くわよ!」
「うん!」
カレリアも彼女へ続くように急行。
女団士二人が、現場へと足を踏み入れる――。
目の前にいる少年に対し、そう呼んだサクリウス。
是非はともかくその場には少しの沈黙が走り、言い様の無い緊張感が漂う。
既に何十分もの激しい戦闘が繰り広げられていたグラウト市の西門広場は、絶えず炎に包まれている。
だが幸いなことにも付近の民家や店に燃え移る火種が無かった為、大規模な火災にはならずに済んでいたのだった。
その広場の中心で相対をする少年と青年。
昼間の授業でも手合わせをした二人だが、前回とは置かれている状況がまるで違っていた――。
「おーい、だんまりかー? それとも舌でも千切られたか? 答えろよ」
一切口を訊こうとしない少年にサクリウスは、軽い気持ちで軽い張り手を頬にパチンと当てる。
しかしそれが今のアウルにとっては攻撃と認識をされ、意図せず開戦の合図となってしまったのだった。
掴んでいたビスタの襟首から手を離す。
そのまま左拳をサクリウスの顔面目掛けて放った。
予め警戒していたサクリウスは首を傾け、それを回避。
「っとぉ、あっぶねーな」
避けることには成功したが、少年の右手を抑え付けていた力が緩んでしまい引き剥がされる。
自由になったもう片方の拳が、サクリウスの腹部に向かって打たれた。
「……おーい、話聞けっつーに」
ボディへのその一撃を間一髪、サクリウスは右手で受け止めていた。
(痛ってー。なんつーパンチ力だよ……ガキとは思えねえ。昼間とは全然ちげーじゃん)
受け止めた掌がジンジンと痛み、余裕を見せていたサクリウスが胸中で動揺を見せる。
(とりあえず……この状態はあんま望ましくねーな)
これ以上接近を維持するのは危険だと判断した彼は、受け止めた拳を離す。
後ろに跳んで距離をとり、信号光術を撃ちながらアウルに警告をする。
「……いいか? 話せねーのはもー分かったから良く聞けよ? 次、攻撃してきたら俺はオマエを敵と――」
遮り、立っていた位置から姿を消す少年――。
(っっ、上等だよ!)
サクリウスが意気込む。
しかし少年は数ヤールトは離れていた彼との間合いを、一回の踏み込みだけで懐深くにまで潜り込んでいた。
そしてそのまま身長が190アインク近くあるサクリウスの下顎に向かい、剃刀と形容するに相応しい程の鋭利な廻し蹴りを真下から打ち上げる。
「――っっ!」
身長が160アインク程度しかない小柄な身体から放たれた驚異の蹴り技。
間一髪でサクリウスは顎を上へと向ける。
弧を描いた蹴りは、最高到達点で顎を掠めるように通過。
(あっぶね……!)
なんとか回避に成功。
だがそれも束の間。
少年は蹴りの遠心力を利用し、身体を旋回。
今度は地を這う水面蹴りを、サクリウスの足首目掛けて放つ――。
(マジかよコイツ……!)
鮮やかすぎる足技。
驚愕するサクリウス。
軸足を刈り取られた彼の身体が宙に浮く。
大きな隙が生じる。
少年は相手の着地を待たずして、跳ぶ。
宙空で前転、浴びせ気味に踵を無防備な顔面へ――。
「――"ブリトニン"」
瞬間、青色の細い電流の束。
それがサクリウスの両手から蔦が伸びるように発生し、少年の蹴り足の先端にそれが触れる。
『バチッ』という炸裂音と共に高電圧がアウルの全身を駆け巡り、一瞬だが動きを硬直させた。
「――ッッ!」
雷術による不意の反撃に、少年の攻撃は勢いを失う。
サクリウスは浮いた足を悠々と着地させ、攻撃をひらりと躱す。
「お返し、なっ――!」
避けるや否やサクリウスは長い脚での強烈なキックを、逃げ場のない宙に浮いたアウルの腹部に思い切り見舞う。
「…………っっ」
火の手が回ってない民家の方へと蹴り飛ばされた少年の身体。
窓にそのまま突き刺さり、甲高く響くガラスの砕ける音と共に木造の部屋の壁に叩き付けられる。
(ふー……とりあえずはなんとか凌いだが。さーて、どーすっかねえ……)
走ってここまで辿り着いた時のそれとは違い、冷たい汗がサクリウスの額から流れ出る。
(にしても身体能力が昼間のガキとは段違い過ぎんだろ……。先に信号撃っといたから良かったものの、このまま一人で相手するのはちと厳しーな――と、)
「……もうお目覚めかい。完全にアバラ砕いて病院のベッド直送コースなのになー」
分析と現状の確認を行っていたサクリウス。
割れた窓から身を乗り出し、ゆっくりとこちらへ向かってくる少年を視認。思考を中断させられる。
蹴った感覚からすれば手応えがあったのは確か。
現にアウルの肋骨は折れていた。
しかし魔神族と同様の有り余る自己治癒力のお陰で、骨折すらも瞬時に快復に至らせて見せたのだ。
「あのよ。一つ聞きてーんだが、いいか?」
再び対峙をした二人だが、サクリウスが合間を縫う。
当然、少年はその問い掛けに眉一つ動かすことなく無視を一貫。
独りごちるかのように、サクリウスが続けた。
「……あそこにあるアイツの死体。あれもオマエがやったのか?」
親指を背後へクイッと向け、既に事切れていたクルーイルの身体を指したサクリウス。
無論、返事を聞き出すことは敵わなかった。
しかし、一切の変化を見せなかった少年の表情がそこで初めて怒りへと変貌を遂げたのだ。
そして今にも襲い掛かってきそうな少年のその姿に、彼は口角を上向かせる。
「ハッ、触れちゃいけねーことだったか? んじゃー俺もぼちぼち……」
彼は、腰帯の両脇に差していた二振りの短剣を抜く。
白銀色に輝く二本の刀身。
両手でそれぞれ握り、構える。
「……本気で行かせてもらうとするかね」
◇◆◇◆
――時系列は少し遡り、ラオッサ街道。
辺りを生い茂る草原に敷かれた人工的なこの道を、二人の女性が歩いていた。
「あーもう、今日もつっかれたぁ。早く帰っておフロ入りたぁい」
伸びをしながらそう嘆く女性。
少女と見紛う程の華奢な体つき。
オレンジのポニーテールを靡かせ、背中には自身の身長を優に超すサイズの、抜き身の禍々しいデザインの大剣。
彼女こそが第11団士のカレリア・アネリカ。25歳、独身――である。
「カレリアは任務が終わるとそればっかりね。疲れた顔ばかりしてると良い男も寄ってこないわよ?」
そう呼んだカレリアの隣を歩くのは、学士や同僚の兵士達からアイドル的な人気を誇るお馴染み。
第10団士のジェセル・ザビッツァ。同じく25歳、既婚者。
「一言多いわ! ジェスは良いよねぇ。旦那がいてさぁ。ヨユー感じるよねぇ」
「冗談よ。それに私の夫なんて最近ずっと遠征任務ばかりで何十日も会えないとかザラよ? ……バズムントの奥さんの気持ちが今なら良く理解出来るわ」
宥めつつ、自身も嘆くジェセル。
そんな彼女にカレリアは指をビシッと差し、熱弁する。
「だからー! そういうのが私は欲しいのよ! いいじゃんいいじゃん、必ず帰ってきてくれる相手がいてさ!」
「そういうものかな? でもカレリアなんて見た目もカワイイんだし、引く手数多じゃなくって?」
「アンタにソレ言われてもイヤミにしか聞こえないっての……結婚するまでに何人の兵士を虜にしてんのさ」
軽快な女子トークを弾ませながら街道を歩くジェセルとカレリア。
二人は学士時代からの付き合いで、親衛士団創設の頃から序列も常に隣だった。
そのため、お互いに親友と呼べる同士の仲なのだ。
二人は現在、近隣で発生した魔物の討伐任務を終えたところ。いつも通りゼレスティアに帰還をしている最中だったのだが――。
「……カレリア。あれは何かしら?」
「え?」
歩いていた道の前方を、人差し指で唐突に指すジェセル。
カレリアも言われて気付き、指された方向を注視する。
200ヤールト程前方に見えたのは、動かない巨大な荷台と馬車――。
遠目で上手く視認することは出来なかったが、甲冑を着込んだ一般兵が何人も倒れているのがこの距離からでも確認できた。
「あれってビスタの部隊じゃ……」
と、日付と時間帯から察したカレリア。
そして、逡巡をすることなく先行するジェセル。
「カレリア、行くわよ!」
「うん!」
カレリアも彼女へ続くように急行。
女団士二人が、現場へと足を踏み入れる――。
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