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Brotherhood
26話 約束
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時報ではない鐘の音。
それが聴こえたことによって、往来を行き交うグラウト市民達は瞬く間にパニック状態へと陥った――。
各地区に配属されているゼレスティア兵が懸命に市民を落ち着かせ、避難場所への誘導に尽力する。
しかし、数年に一度有るか無いかの非常事態。
殆どの市民が緊急時に対する免疫を備えていないのが実状だったのだ。
逃げ惑う人々が周囲で溢れ返る中、アウルとクルーイルの二人は冷静に状況を分析する。
「兄貴、これって……」
「ああ、どうやらゲートの中に魔神か魔物が入り込んだようだな」
クルーイルは、事象を正確に分析しようと辺りを見回す。
すると市民への誘導を担当する一人の兵士を視界に捉え、人混みをすり抜けながら駆け寄る。
「――少し聞きたいことがあるんだが、いいか」
兵士の肩を後ろから叩き、振り向かせた。
「どうした……っ!? く、クルーイル……様?」
「挨拶はいらん。敵の数と種類、出現場所を知ってる限り教えてくれ」
"元"上司がこんな所にいるとは思いも寄らなかった。といった様子で驚く兵士。
クルーイルは会釈に構ってる暇など無く、要点だけを掻い摘まんで聞き出す。
少し遅れてアウルもなんとか人混みの波から抜け出し、クルーイルに追い付く。
その兄が外敵の情報を聞き出した直後、顔色が変化したのを少年は見逃さなかった。
(兄貴……?)
「――わかった、邪魔をしてすまなかった。引き続き誘導の方を宜しく頼む」
それだけを言うと、クルーイルはアウルへと向き直る。
「アウル、お前は今すぐ避難場所に向かえ。俺はこれから侵入してきた敵と戦う」
「お、俺も兄貴と一緒に行くよ! いいでしょ……?」
反論をするアウル。大人しく従うつもりはないようだ。
「ダメだ」
弟からの訴えを一言で伏せたクルーイル。
しかし、アウルも引き下がる気は毛頭無い。
せっかく長年に渡る因縁から解放され、これから仲良く暮らせる。今日だけは兄から片時も離れたくないと思っていたのだった。
「何でだよ……。これから毎日俺に戦いを教えてくれるんでしょ? だったら一緒に戦って間近で見た方が――」
「バカ野郎っっ!」
――怒号と共に飛んできた左拳が、アウルの右頬を捉えた。
全く警戒をしていなかったので、避けることも儘ならなかったアウル。
よろめき、ジンジンと痛む頬に触れ、兄を見上げる。
クルーイルは尻餅をついた弟を見下ろし、厳格な態度を崩さず言葉を放つ。
「……自惚れるなよアウル。この先は今のお前が足を踏み入れて良い領域じゃない。半端な戦力と覚悟しか持たないような奴が一緒に行った所で、足手まといになるだけだ」
「――っ!」
クルーイル程の戦士に"足手まとい"という言葉を使われては、反論の余地はない。
それを理解出来ないほど、アウルも愚かではなかった。
「……わかったよ、兄貴」
――何故か涙が出そうになった。
――それは痛みや悔しさから来るものではなく
――ここで兄貴と別れたら、二度と会えないような気がしたからだ。
――それを考えたら、何故か涙が出そうになった。
「……約束、してもらっていい? 兄貴」
見上げていた顔を俯かせ、前髪で目頭を覆うように隠しながらアウルは言った。
「約束、だと?」
「うん。俺を卒業までに強くしてくれるって約束」
それを聞いたクルーイルは少しだけ呆気にとられるが、若干の笑みを含ませて応える。
「お前に言われずともそのつもりだが……まあ、約束してやろう」
無愛想ながらもそう言い残し、クルーイルはその場を後にした。
人混みをすり抜け瞬く間に見えなくなってしまった兄の背中を、アウルはしばらくの間見送った――。
◇◆◇◆
――クルーイルは街中を奔走しながら、この状況をもうひとつだけ把握することができた。
敵が居るであろう西門方面の夜空に目を移すと、空が紅く照っていたのだ。
これが意味するのは、中規模の火災も同時に発生しているという事実。
「やっぱり、敵はアイツなのか……」
呟くクルーイル。
訊き出した敵の情報に最初は半信半疑だった。
しかし赤に染まりかけた空を見ていると、徐々に信憑性は増していく。
(流石に……丸腰じゃキツいよな)
これから出逢う敵の戦力が一筋縄ではいかないものだと判断したクルーイルは、道中で適当な鍛冶屋を見付ける。
ここで武器の調達をしようと目論んだのだ。
(流石に……この状況では誰もいないか)
立ち寄った店は鍛治士が既に避難していたので、蛻の殻と化していた。
「大したモノではないが、無いよりはマシか……」
ひとしきり物色したが、元団士を唸らせる程の業物は一振りも無かった。
『他の鍛冶屋を回るか』とも考えたが、そんな時間は無いと即座に否定。
妥協した結果、その店の中では一番上等である材質で造られた、反りが少しだけ特徴的な長剣をクルーイルは見繕うことにした。
彼はそのまま店を後にし、剣を納めた鞘を握り締め、再び西門へと向かう。
更に10分程走り、広場に到着したクルーイル。
(……っ!)
早速視界に映った惨状に、思わず目を伏せてしまう。
屋台等の露店が普段から数多く構えられ、いつも賑わっていたこの広場。
しかし業火に包まれた今となっては兵士や逃げ遅れた市民が何人も、無惨な姿で横たわっていたのだ。
(くそっ……! 既に犠牲者がこんなにも……!)
もう少し早く向かっていれば、ここまでの被害にはならなかっただろう。
そう後悔し、自責するクルーイルだったが――。
「だっ、誰かぁ……助けてええええっ!」
女性の金切り声。
クルーイルは意識を切り替え、悲鳴のする方向へと走る。
「ビスタ様、お願いです! 娘だけは……娘だけはどうか!」
辿り着いた先には初老の男性が、泣き叫ぶ二十歳前後の若い娘の盾となるように庇っている。
その親子と相対をしていたのは、ビスタ・サムエレスだった。
「……娘だけは助けてほしいってこと? どうしようかなぁ?」
そう言いながらも、彼は微塵も悩む素振りを見せていない。
表情にはいつもの精悍さは無く、クルーイルの知る彼とはまるで別人のようだった。
「妻はこの子を産んですぐに死んでしまって……男手一つで育ててきた大切な娘なんです! だからどうか……どうか!」
初老の男性はニタニタと醜悪な笑みを浮かべ続けているビスタに対し、必死に訴えを続ける。
「うーん」
対してビスタは、値踏みでもしているかのように懇願をする男性を瞥し、わざとらしく唸っている。
(くそっ、間に合えっ――!)
その現場を見て、100ヤールト程離れたその現場に全速力でクルーイルは急行するが――。
「――じゃあ、とりあえずキミは死んでも良いって事だね」
ビスタのその言葉と共に、男は喉元で剣を呑み込むかのように貫かれてしまったのだ。
ずぶり、と新鮮な果実をナイフで思い切り刺したような嫌な感触が、音となって聴こえた。
剣を抜いた傷穴からは大量の鮮血が飛沫く。
絶え間なく噴き出す赤。
「お父さん……? お父さん……!! 嫌ァアアアアアア」
実父の惨死を目の前で目撃した娘。
亡骸を抱きしめ、慟哭。
「うるさいなあ……。もういいや、キミも死んじゃえ」
煩わしそうにビスタ。
泣き叫ぶ娘の脳天。
目掛けて剣を振り下ろす――。
「――っ!?」
しかし長剣の切っ先は娘の頭頂を貫かず、直前で停止する。
「はぁっ、はあっ、はぁっ……!」
間一髪で間に合ったクルーイルが、ビスタの手首を掴んでいた。
いや、また一人命が失われたのだ。クルーイルは決して『間に合った』とは思っていないだろう。
その表情は、安堵ではなくやるせなさに包まれていた。
「ビスタ……これは一体どういうことだ?」
手首を握る力を込めたままクルーイルは問い詰めた。
それに対し、ビスタは。
「キミ……誰だっけ?」
それが聴こえたことによって、往来を行き交うグラウト市民達は瞬く間にパニック状態へと陥った――。
各地区に配属されているゼレスティア兵が懸命に市民を落ち着かせ、避難場所への誘導に尽力する。
しかし、数年に一度有るか無いかの非常事態。
殆どの市民が緊急時に対する免疫を備えていないのが実状だったのだ。
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「兄貴、これって……」
「ああ、どうやらゲートの中に魔神か魔物が入り込んだようだな」
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「――少し聞きたいことがあるんだが、いいか」
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「どうした……っ!? く、クルーイル……様?」
「挨拶はいらん。敵の数と種類、出現場所を知ってる限り教えてくれ」
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クルーイルは会釈に構ってる暇など無く、要点だけを掻い摘まんで聞き出す。
少し遅れてアウルもなんとか人混みの波から抜け出し、クルーイルに追い付く。
その兄が外敵の情報を聞き出した直後、顔色が変化したのを少年は見逃さなかった。
(兄貴……?)
「――わかった、邪魔をしてすまなかった。引き続き誘導の方を宜しく頼む」
それだけを言うと、クルーイルはアウルへと向き直る。
「アウル、お前は今すぐ避難場所に向かえ。俺はこれから侵入してきた敵と戦う」
「お、俺も兄貴と一緒に行くよ! いいでしょ……?」
反論をするアウル。大人しく従うつもりはないようだ。
「ダメだ」
弟からの訴えを一言で伏せたクルーイル。
しかし、アウルも引き下がる気は毛頭無い。
せっかく長年に渡る因縁から解放され、これから仲良く暮らせる。今日だけは兄から片時も離れたくないと思っていたのだった。
「何でだよ……。これから毎日俺に戦いを教えてくれるんでしょ? だったら一緒に戦って間近で見た方が――」
「バカ野郎っっ!」
――怒号と共に飛んできた左拳が、アウルの右頬を捉えた。
全く警戒をしていなかったので、避けることも儘ならなかったアウル。
よろめき、ジンジンと痛む頬に触れ、兄を見上げる。
クルーイルは尻餅をついた弟を見下ろし、厳格な態度を崩さず言葉を放つ。
「……自惚れるなよアウル。この先は今のお前が足を踏み入れて良い領域じゃない。半端な戦力と覚悟しか持たないような奴が一緒に行った所で、足手まといになるだけだ」
「――っ!」
クルーイル程の戦士に"足手まとい"という言葉を使われては、反論の余地はない。
それを理解出来ないほど、アウルも愚かではなかった。
「……わかったよ、兄貴」
――何故か涙が出そうになった。
――それは痛みや悔しさから来るものではなく
――ここで兄貴と別れたら、二度と会えないような気がしたからだ。
――それを考えたら、何故か涙が出そうになった。
「……約束、してもらっていい? 兄貴」
見上げていた顔を俯かせ、前髪で目頭を覆うように隠しながらアウルは言った。
「約束、だと?」
「うん。俺を卒業までに強くしてくれるって約束」
それを聞いたクルーイルは少しだけ呆気にとられるが、若干の笑みを含ませて応える。
「お前に言われずともそのつもりだが……まあ、約束してやろう」
無愛想ながらもそう言い残し、クルーイルはその場を後にした。
人混みをすり抜け瞬く間に見えなくなってしまった兄の背中を、アウルはしばらくの間見送った――。
◇◆◇◆
――クルーイルは街中を奔走しながら、この状況をもうひとつだけ把握することができた。
敵が居るであろう西門方面の夜空に目を移すと、空が紅く照っていたのだ。
これが意味するのは、中規模の火災も同時に発生しているという事実。
「やっぱり、敵はアイツなのか……」
呟くクルーイル。
訊き出した敵の情報に最初は半信半疑だった。
しかし赤に染まりかけた空を見ていると、徐々に信憑性は増していく。
(流石に……丸腰じゃキツいよな)
これから出逢う敵の戦力が一筋縄ではいかないものだと判断したクルーイルは、道中で適当な鍛冶屋を見付ける。
ここで武器の調達をしようと目論んだのだ。
(流石に……この状況では誰もいないか)
立ち寄った店は鍛治士が既に避難していたので、蛻の殻と化していた。
「大したモノではないが、無いよりはマシか……」
ひとしきり物色したが、元団士を唸らせる程の業物は一振りも無かった。
『他の鍛冶屋を回るか』とも考えたが、そんな時間は無いと即座に否定。
妥協した結果、その店の中では一番上等である材質で造られた、反りが少しだけ特徴的な長剣をクルーイルは見繕うことにした。
彼はそのまま店を後にし、剣を納めた鞘を握り締め、再び西門へと向かう。
更に10分程走り、広場に到着したクルーイル。
(……っ!)
早速視界に映った惨状に、思わず目を伏せてしまう。
屋台等の露店が普段から数多く構えられ、いつも賑わっていたこの広場。
しかし業火に包まれた今となっては兵士や逃げ遅れた市民が何人も、無惨な姿で横たわっていたのだ。
(くそっ……! 既に犠牲者がこんなにも……!)
もう少し早く向かっていれば、ここまでの被害にはならなかっただろう。
そう後悔し、自責するクルーイルだったが――。
「だっ、誰かぁ……助けてええええっ!」
女性の金切り声。
クルーイルは意識を切り替え、悲鳴のする方向へと走る。
「ビスタ様、お願いです! 娘だけは……娘だけはどうか!」
辿り着いた先には初老の男性が、泣き叫ぶ二十歳前後の若い娘の盾となるように庇っている。
その親子と相対をしていたのは、ビスタ・サムエレスだった。
「……娘だけは助けてほしいってこと? どうしようかなぁ?」
そう言いながらも、彼は微塵も悩む素振りを見せていない。
表情にはいつもの精悍さは無く、クルーイルの知る彼とはまるで別人のようだった。
「妻はこの子を産んですぐに死んでしまって……男手一つで育ててきた大切な娘なんです! だからどうか……どうか!」
初老の男性はニタニタと醜悪な笑みを浮かべ続けているビスタに対し、必死に訴えを続ける。
「うーん」
対してビスタは、値踏みでもしているかのように懇願をする男性を瞥し、わざとらしく唸っている。
(くそっ、間に合えっ――!)
その現場を見て、100ヤールト程離れたその現場に全速力でクルーイルは急行するが――。
「――じゃあ、とりあえずキミは死んでも良いって事だね」
ビスタのその言葉と共に、男は喉元で剣を呑み込むかのように貫かれてしまったのだ。
ずぶり、と新鮮な果実をナイフで思い切り刺したような嫌な感触が、音となって聴こえた。
剣を抜いた傷穴からは大量の鮮血が飛沫く。
絶え間なく噴き出す赤。
「お父さん……? お父さん……!! 嫌ァアアアアアア」
実父の惨死を目の前で目撃した娘。
亡骸を抱きしめ、慟哭。
「うるさいなあ……。もういいや、キミも死んじゃえ」
煩わしそうにビスタ。
泣き叫ぶ娘の脳天。
目掛けて剣を振り下ろす――。
「――っ!?」
しかし長剣の切っ先は娘の頭頂を貫かず、直前で停止する。
「はぁっ、はあっ、はぁっ……!」
間一髪で間に合ったクルーイルが、ビスタの手首を掴んでいた。
いや、また一人命が失われたのだ。クルーイルは決して『間に合った』とは思っていないだろう。
その表情は、安堵ではなくやるせなさに包まれていた。
「ビスタ……これは一体どういうことだ?」
手首を握る力を込めたままクルーイルは問い詰めた。
それに対し、ビスタは。
「キミ……誰だっけ?」
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