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ep9:女子の胸を揉みたい

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 満足したのだろうか。美咲がブランコを降りてきて僕の隣に座った。

「お兄ちゃんも、乗ればいいのに。気持ちいいよ?」
「ああ、俺、医者にブランコには絶対乗っちゃいけないって止められてるんだ」
「なにそれ?つまんないよ」
 そう言いながらも彼女はケラケラと笑った。

「・・・お兄ちゃん、聞いてよ」
「何?」
 彼女は急にまじめな顔で語りだした。
「水泳部に入ってるって言ったじゃない?」
「うん」
「それでね、まだ1年生なんだけど、秋の大会に代表で出場できるかもって、・・・先生が」
「凄いじゃない。美咲って小さいころから凄く泳ぎ上手だったもんね」
「うん・・・。でもね。最近、ちょっとタイムが伸びなくなってきたの・・・」
「スランプってヤツ?」
「・・・ちょっと違うかも。あのね・・・」

 美咲は、両手で自分の胸を掴むような仕草をした。
「最近急に、ここが大きくなってきちゃって。泳ぎを邪魔してる気がするの・・・」
 確かに、さっきブランコに乗っている時、結構盛大に暴れてらっしゃったな。
「先生に言ったら、それを理由に諦めたらだめだって言われた・・・」

 僕は、何と言っていいか分からず、少しの時間沈黙が続いた。
「ねぇ・・・お兄ちゃんは、好き??」
「えっ?・・・ふ、普通かな・・・?」
「ええっ?!男性はおっぱいが好きと聞いておりますが?」
「何だよ。って・・・」

「残念だなぁ・・・」美咲が悪戯な笑顔を浮かべる。
「何が?」
「もし、お兄ちゃんが、おっぱい好きって答えたら、・・・・・・ちょっとくらい触らせてあげてもいいかなぁって。でも、普通なんでしょ?普通の人はダメ~!」
 ≪何だよそれ。男が女の子に「俺おっぱい大好き」って言ったら、それタダの変態だろ?≫

 美咲が、僕の顔を覗き込んだ。
「残念そうな顔してるじゃん~。・・・いいよ?お兄ちゃんなら触っても・・・」
 美咲は、そう言って胸を反らせた。
 それを見た僕は、思わず唾を飲み込んだ。
「い、いいのか・・・?」
「ほれっ・・・」

 全然色っぽくは無いが、せっかくだから触らせてもらおう。僕は、指先を彼女の胸に近づけた。
「嘘でーす!」
 美咲はそう言って僕の右手を跳ね除け、自分のバッグを持って勢い良くベンチから立ち上がった。

 公園の出口に向かっていた美咲が、急に踵を返し、僕に言った。
「・・・あたし、あの日、見ちゃったんだ。バスの中で・・・」
「バスの中?・・・何を・・・?」
「さあ、何でしょう?クイズです・・・」
「何だよソレ・・・」
「雨が降ってた日だよ・・・。じゃあね、お兄ちゃん、またねっ!」
 
 そう言って美咲は走って公園を勢いよく出ていった。




















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