【異世界大量転生2】囲われモブは静かに引きこもりたい

とうや

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モブと誘拐

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帰り道、なんかおかしいな、と思ったら馬車がジャックされてた。

颯爽と現れる第二王子。

なにこの茶番…。

そして……



後ろから薬品っぽいものを嗅がされて世界が暗転した。







…………………

…………………………ポタリ、ポタリと。

……誰だろう。泣いてる。

……ああ、ルクレツィアだ。小さなルクレツィアが泣いている。

にーさま。オズにーさま。どうして?



にーさま、どうしてしんでしまったの?



…にーさま……。







「……オズ、兄様………!」




おっと、本物だ。大きな……15歳の、俺の娘のルクレツィア。




「…ルクレツィア?」




俺はゆっくりと周囲を見渡す。

ルクレツィアと、俺と、第二王子。

ウワア第二王子要らねえ。

両手は後ろ手に縛られて、目の前には厳つい男が2人。見張りかな?うーん、なにこれ?

第二王子は何やら見張り役の男に「話が違う!」とか叫んでいる。

…………ふーん?そう?やっぱりこういう事件は起こっちゃうわけだ。



問題は、この原因を作ったのがこのバカ王子だってことで。



大方、うちの馬車を襲わせて、颯爽と危機を救い俺とルクレツィアの高感度アップ!聖女かも知れないルクレツィアと結婚!……とかいう筋書きだったのかな?

ハイ、こいつ外れた!ルクレツィアの婿候補から!

元々、ルクレツィアは王家に嫁にやるつもりはなかった。

ルクレツィアの夫は、人間性と愛情はもちろんのこと、知力財力権力腕力ないと認めない。これは夫婦共通の見解。俺としての理想はテオみたいな男なんだけどね?

依頼した非正規暴力団体が悪かったのか。確実に他所の国の人間だよねー、言葉に訛りがあるもん。



…………《聖女》は使い道が多い。チート異世界人もなにかと使んだろう。第二王子は……うん、身代金かな?

原作では、ワインを被ったルミナを王太子が送って帰る途中で襲われる。だが王太子の活躍でことなきを得るのだが………

いかん。ヒーロー不在。

今頃、テオとかが大騒ぎしてるんだろうけど、さていつになったら救助が現れるんだろう。国家規模の誘拐だったら絶望だ。

救助を待っていたら取り返しがつかない気がする……主にルクレツィアの貞操的な件で。

だって見張りがルクレツィアを見てニヤニヤ笑ってるんだぞ!?小声で「見えなきゃいいんじゃねぇ?」とか言ってるんだぞ!?

……第二王子は使えねぇ。

だったらどうするか……。




「………ルクレツィア、今から俺がをしても、真似しちゃダメだよ?」


「……はい?」


「まあ…具体的には、ちょっと他人に暴力振るったりとか…」


「ええ!?」


「おい!なに喋ってんだ!?黙ってろ!!」




ふー…。めんどくせえ。めんどくせえけど、うん。娘の為だ。






よおしパパ頑張っちゃうぞー?














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