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モブと繋がり
しおりを挟む子竜が吼えた瞬間。
かくりと全身の力が抜けた気がした。
あ……ヤバい。これ、ファンタジー小説あるあるの、『名付けたら魔力ごっそり持っていかれる現象』だ…。
目が、回る……。世界が回る。
目が覚めたら、3日ほど寝こけてたらしい。
魔女様にはめっちゃ叱られた。
伝説のリントヴルムに、しかも亜種に本気の名付けをするとか馬鹿なの死ぬの!?……と。
高熱に魘される俺に、縋り付くようにしてテオが謝っている。
「……テオ………」
触れようと彷徨った俺の手を、テオが握ってくれる。
「大丈夫…。大丈夫だよ、テオ…。熱いけど……なんか…気持ちがいい、んだ……」
全身に血が巡って、ポカポカするみたいな。湯当たりに似てる。
いつも冷たかった足も、すごくあったかい……。
「今のアンタはリントヴルム亜種と繋がってるからねえ…。さて、吉と出るか凶と出るか……」
なんにしろ、もう心配はいらないよ。
そう言って魔女様は帰っていった。
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★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★
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