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偽神編
閑話・19年前の真実 2
しおりを挟む(王妃視点)
………はっ!いけないわ!危うくローレンスの煽りに乗るところだった。侮りがたしローレンス…!さすがはクズオブクズのトラヴィスの息子!
「ローレンス、お前はアンティエーヌが言った3つ以上に間違えております」
「は…ははうえ……?」
「まず、それです。お前はわたくしと陛下の子ではありませんので、王太子にはなれません」
「えっ……」
「えっ」
「え」
「え…っ」
ローレンスと側近候補たちが戸惑ったように声を上げた。……あら?ヒロインの成り損ないの愛人は知っているのね?ではやはり……この断罪劇もまた、19年前と同じということ。
ヒロインは転生者、もしくは転生者だという記憶を植え付けられた者である。
では、誰がどう記憶を植え付けるのか。
ヒロインが生まれてから今日まで、一番近い者だ。
ちらりと群衆の中の一人を見遣る。……まあそうよね。簡単に尻尾は出さないわよね。でもね、神様。あなたもう終わりなの。だってこの世界には東野様が ーーー リオ様が居るのだもの。
「ローレンス、何故お前の名に『一番目』が無いのか疑問に思ったことは無いのですか?お前の誕生日が、わたくしと陛下の婚姻前だということを知っていましたか?お前は知りもしなかった。調べもしなかった。気付きもしなかった。わたくしたちはお前に問われればすぐに情報を開示する用意がありました。……結果、先に気付いたのは第二王子でした」
「え……そ、そん…な……、え……え…?」
「お前は三番目の息子。わたくしの元婚約者であるトラヴィス・トエ・モンサロと、大聖女から魔女へと堕ちたマリリンの息子です」
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