【完結】リオ・プレンダーガストはラスボスである

とうや

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偽神編

閑話・私の未来は

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(第一王子視点)


リオと、その婚約者であるティグレの仲が拗れた。計画通りだ。私が画策した訳ではないが、いずれこうなるとわかっていた。勇者と平民。高貴なる血と下賤の血。うまくいくはずがないではないか。

リオに相応しいのはこの私。モンサロ王国であるローレンスだ。

当然、リオを正妃として迎えるが、リオは子を産めぬ。仕方がないから私が然るべき血筋の女を抱き、その子供の中から優秀な者を私の子供と認めよう。リオは今まで通りにこの国を護り、私の傍に侍ればよい。リオが不在の場合は仕方がないから愛人たちで我慢してやろう。生意気なアンティエーヌも。差し当たっては罪を被せて婚約を破棄して傷物にしてやればいい。プリッドモア公爵家も適当な罪を被せて褫爵し、私以外に頼れる者が居なければきっと泣いて縋ってくる。聖女にまでなったアンティエーヌだ。子供を産ませてやればきっと私の治世の役に立つだろう。

……となれば、父上には早々に退位して頂き王位を譲り渡して頂かねば。宰相おじうえ王妃ははうえも邪魔だな。纏めて辺境の地にでも閉じ込めてしまおうか。四公爵とかいう老害たちも引退させて……はは、なんだ。素晴らしい!私の未来は薔薇色じゃあないか!


ああ、リオ。早く帰ってこい。四公爵や伯父上たちが抵抗したらお前が捻り潰せ。私の、私だけの勇者。

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