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学園編
魔王と踊れ 2
しおりを挟む天国の母さん、大変です。あなたの愛した男の顔面で、屋敷の前が死屍累々です。
ヴィンセントがフードを下ろした瞬間に魔力が膨れ上がり、フルアーマーの騎士たちや魔術師たちがバタバタと倒れていった。ヴィンセントの顔を正面から見た者などは泡を吹いて倒れ込んだ。うーん。これを至近距離で見て耐えたティグレって凄い。俺が見ても「うーん、やっぱり色男」としか思わないんだけど。
「コレが今の世界の意思なのかな?」
魔王は笑う。やべえ。正直やべえ。格が違う。
「魔王ヴィンセント・ローズブレイド…!」
ラドが土気色の顔色をしてヴィンセントの前に立つ。おお、凄いね。さすが王兄!(根拠不明)
「……失礼をしました、魔王陛下。リオに願い、貴方との茶会に同席させてくださるように頼んだのは私です」
「……んー?あ?見たことあるね、君?攻略対象だよね?」
「聖女マリリンの物語は終わり、世界はすでに次の物語に移っています。どうか、どうか……」
「ふぅん?……の、割には神の娘が僕を狙って祝詞を紡ぎ続けてるのは何故かなあ?」
「………っ」
だーかーらー!言ったじゃん!ヴィンセントには通じないって!なんかラドが初めて馬鹿に見えるゥ!!
はーーーーーぁあ……もおおおおおお!
「…… ーーー 父上?」
「!?!?」
ぐりん!とヴィンセントがこっちを向いた。ヒィ!こっええええええ!!
「父上?父上は、俺とお茶をしに来たんですよね?なのどうしてラドルファス殿下と立ち話を?」
「あっ…?リ、リオくん!?違うんだよ!?コレはね、そのぅ…?」
「父上に食べさせて頂いた菓子には敵わないかも知れませんが、俺も頑張って準備しました。……食べて頂けますよね?」
「もちろんだよリオくん!?!?」
魔王、ちょっれええええええ!!
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