【完結】リオ・プレンダーガストはラスボスである

とうや

文字の大きさ
上 下
91 / 160
学園編

地雷は避けるのが常識だろ

しおりを挟む


学園生活は概ね良好。勇者で侯爵めうえのものに不躾に話しかけてくる阿呆は流石に居らず、ならば平民従者ティグレに……とチャレンジした奴らも婚約指輪を見て沈黙。いや~、最初から虫除けしとくと静かで良いわ。

入学試験の際に歴代最高得点を更新した俺は最終学年の3年生に飛び級スキップ。ティグレも3年生の上位に食い込むくらいの学力ありと太鼓判を押され3年生になった。セバス先生の地獄の1週間つめこみ授業が功を成した。セバスもプレンダーガストうちに来なきゃ王都で学者でもやってたくらいに頭はキレるらしいんだが…謎だよなぁ。

3年生の授業は選択制で、『最低3つの授業を選択』というゆるゆるご都合設定。俺とティグレは『疫病学科』『呪学科』『魔物学科』をチョイス。この3つは王都の子女たちには非常に不人気で個人授業状態だ。担当教師からは「数年ぶりの教え子だ」と感謝されたり珍しがられたり。辺境いなかではめちゃくちゃ役に立つと思うので真面目に受ける。結構面白い。選択授業の空き時間は、普通は令嬢はお茶会したり、令息は紳士倶楽部とかいうやつで社交する。大人になる前の予行練習のようなもんだ。俺はさっさと王都屋敷に帰って自領の仕事したりしている。場合によっては転移門を使ってプレンダーガストやケレスに行く。他領から要請があれば魔獣討伐にも行く。一応、大勲位聖剣大綬章持ちだからな。お得な特典があれば義務もあるのだ。

うまい感じでを避けていたわけだが、入学1ヶ月。とうとう馬鹿が特攻して来やがった。





!なぜお前は私に挨拶にも来ないんだッ」


………湧いた。なんか湧いた。いやわかってる。わかってるんだけどさあ?俺は地雷原でスキップもタップダンスもする趣味はないんだよ。地雷は避けるのが常識だろ。


「『帝王学科』にも顔を出さない!なぜだ!!お前は将来をちゃんと考えているのか!?」


帝王学ってアレですやん。国王教育とか当主教育とか。あとそれらにが受講するやつじゃん。


「騎士科にも顔を出さねえ!俺の相手になるやつはお前くらいのモンだぞ!」

「魔法学科はどうしたんです!?父上の弟子なのでしょう!!」

「文官科に来ないとは…!私を馬鹿にしているんですか!?」

「お茶会のお誘いのお手紙出したんですけどぉ~、お返事まだですかぁ~?」






地雷がまとめてやって来た……。




しおりを挟む
感想 76

あなたにおすすめの小説

【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?

アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。 泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。 16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。 マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。 あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に… もう…我慢しなくても良いですよね? この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。 前作の登場人物達も多数登場する予定です。 マーテルリアのイラストを変更致しました。

【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました

佐倉穂波
恋愛
 転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。  確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。 (そんな……死にたくないっ!)  乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。 2023.9.3 投稿分の改稿終了。 2023.9.4 表紙を作ってみました。 2023.9.15 完結。 2023.9.23 後日談を投稿しました。

本当に悪役なんですか?

メカラウロ子
BL
気づいたら乙女ゲームのモブに転生していた主人公は悪役の取り巻きとしてモブらしからぬ行動を取ってしまう。 状況が掴めないまま戸惑う主人公に、悪役令息のアルフレッドが意外な行動を取ってきて… ムーンライトノベルズ にも掲載中です。

転生先がヒロインに恋する悪役令息のモブ婚約者だったので、推しの為に身を引こうと思います

結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【だって、私はただのモブですから】 10歳になったある日のこと。「婚約者」として現れた少年を見て思い出した。彼はヒロインに恋するも報われない悪役令息で、私の推しだった。そして私は名も無いモブ婚約者。ゲームのストーリー通りに進めば、彼と共に私も破滅まっしぐら。それを防ぐにはヒロインと彼が結ばれるしか無い。そこで私はゲームの知識を利用して、彼とヒロインとの仲を取り持つことにした―― ※他サイトでも投稿中

乙女ゲームが俺のせいでバグだらけになった件について

はかまる
BL
異世界転生配属係の神様に間違えて何の関係もない乙女ゲームの悪役令状ポジションに転生させられた元男子高校生が、世界がバグだらけになった世界で頑張る話。

婚約破棄されて捨てられた精霊の愛し子は二度目の人生を謳歌する

135
BL
春波湯江には前世の記憶がある。といっても、日本とはまったく違う異世界の記憶。そこで湯江はその国の王子である婚約者を救世主の少女に奪われ捨てられた。 現代日本に転生した湯江は日々を謳歌して過ごしていた。しかし、ハロウィンの日、ゾンビの仮装をしていた湯江の足元に見覚えのある魔法陣が現れ、見覚えのある世界に召喚されてしまった。ゾンビの格好をした自分と、救世主の少女が隣に居て―…。 最後まで書き終わっているので、確認ができ次第更新していきます。7万字程の読み物です。

【完結】私との結婚は不本意だと結婚式の日に言ってきた夫ですが…人が変わりましたか?

まりぃべる
ファンタジー
「お前とは家の為に仕方なく結婚するが、俺にとったら不本意だ。俺には好きな人がいる。」と結婚式で言われた。そして公の場以外では好きにしていいと言われたはずなのだけれど、いつの間にか、大切にされるお話。 ☆現実でも似たような名前、言葉、単語、意味合いなどがありますが、作者の世界観ですので全く関係ありません。 ☆緩い世界観です。そのように見ていただけると幸いです。 ☆まだなかなか上手く表現が出来ず、成長出来なくて稚拙な文章ではあるとは思いますが、広い心で読んでいただけると幸いです。 ☆ざまぁ(?)は無いです。作者の世界観です。暇つぶしにでも読んでもらえると嬉しいです。 ☆全23話です。出来上がってますので、随時更新していきます。 ☆感想ありがとうございます。ゆっくりですが、返信させていただきます。

悪役令嬢と弟が相思相愛だったのでお邪魔虫は退場します!どうか末永くお幸せに!

ユウ
ファンタジー
乙女ゲームの王子に転生してしまったが断罪イベント三秒前。 婚約者を蔑ろにして酷い仕打ちをした最低王子に転生したと気づいたのですべての罪を被る事を決意したフィルベルトは公の前で。 「本日を持って私は廃嫡する!王座は弟に譲り、婚約者のマリアンナとは婚約解消とする!」 「「「は?」」」 「これまでの不始末の全ては私にある。責任を取って罪を償う…全て悪いのはこの私だ」 前代未聞の出来事。 王太子殿下自ら廃嫡を宣言し婚約者への謝罪をした後にフィルベルトは廃嫡となった。 これでハッピーエンド。 一代限りの辺境伯爵の地位を許され、二人の幸福を願ったのだった。 その潔さにフィルベルトはたちまち平民の心を掴んでしまった。 対する悪役令嬢と第二王子には不測の事態が起きてしまい、外交問題を起こしてしまうのだったが…。 タイトル変更しました。

処理中です...