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王都編

都会のDoS攻撃半端ねえ

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叙勲式から一夜明け。プレンダーガスト王都屋敷は『お手紙』で大変なことになっていた。えっ…なにこれ、DoS攻撃!?大量の手紙が次から次に配達されていく。


「……茶会や夜会、あと屋敷に遊びに来ないかという誘い。サロンや紳士倶楽部への誘い。まあこういったところですね。ほぼ同じお断りの手紙で良いでしょう。代筆屋に任せても?」

「頼む!」


初めてのことにオロオロする俺とティグレに、うちの騎士のリーダーであるウォーレンが提案してくれる。ウォーレンは高位貴族の令息だったが妾の子で、冷遇、虐待されて耐えきれずに生家を飛び出したらしい。その際に除籍されている……らしいのだが。


「1割ほどは我々騎士宛ですね。……どの面下げて…っ」


チッと小さく舌打ちする。まあ、『竜殺しドラゴンスレイヤー』で、勇者(っぽい何か)の騎士だしな?お互い人生色々あるわなぁ。俺は遠い目をする。

大量の手紙に紛れてラドから「四公を呼びますのでお茶会しますよ」という手紙。あっぶねえ!まじで気付かねえわ。

……というわけで、時間通りに迎えにきた大公家の馬車に乗る。ドラゴンを討伐したので結構な額の報奨金が出たのでありがたく頂戴し、プレンダーガストの家紋の入った馬車を注文中。あまり派手じゃない感じで…とお願いしてるんだけど、爵位の格によって意匠は大体決まっているとのこと。そうだよなぁ。だってラドの馬車の色は派手派手な銀ピカだもんなあ…。

ちなみにドラゴンの死体も買い取らせてくれと冒険者ギルドと商人ギルドがやってきたが、


「仲良く半分ずつ。あと買取価格は出来るだけ高くしてくれ。買取金は全て王都の復興支援へ寄付をしてもらって良いだろうか?」


と言ったらなんか泣きながら土下座された。大人じぶんの醜さ、汚さに涙が出たらしい。だって俺の方は国から報奨金出てるし、プレンダーガスト領は自力で稼いでもりもり発展中だ。だったらこの瓦礫の一本道のできた王都復興だろ。


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