【完結】リオ・プレンダーガストはラスボスである

とうや

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王都編

祖母ができた……らしい…

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どうも。東郷晶とうごうあきら改め、リオ・プレンダーガストです。突然ですが『祖母』ができました。名前はメアリー。先王の ーーー 腹違いの妹らしいです…。

メアリーの母は平民で、先々代の王が踊り子に手を付けて生まれた。当時王太子だった先王は、それはもうメアリーを疎んじて虐めまくり、自分の妾の侍女にするという屈辱的なことを命じた。先々王も止めなかったそうだ。親子揃って普通にクズだな。だが先王の愛妾はメアリーをきちんと敬い、良い関係を築いた。そして第一子…つまり、ラドを妊娠した際に、未婚で出産経験がないにも関わらず乳母にした。王女と認められない王女であるメアリーの立場を少しでも良くするために。良い話だなぁ。なんでそんなまともな女性がクズの妾に…って思うけど、まあ王族相手じゃあな。

……でもさ?なあ?


もおおおおおお!どうしてこうなるかな!?


俺を孫認定したメアリーさんはウッキウキで「おばあちゃま♡と呼んでね?」と宣った。えええええ……


「ええっと……メアリー様  」

「『お ば あ ち ゃ ま』。はいっ、復っ唱♡」

「いやあの、メアリーさ…  」

「リオ?わたくしをおばあちゃまと呼ばないと…」

「……と…?」

「泣き喚きますわ。三日三晩泣き続けます。この年寄りの体力、保ちますかねぇ……」

「メ…メアリーおばあさま!」


ひい!高齢者の脅し、半端ねえ!!


「あら、すてき…(うっとり…) はい、もう一回」

「メアリーおばあさま!!」

「……ばあば、でも良いですわねぇ?もしくは、……おばあちゃん?」

「メアリーばあちゃん!」

「あら…!うふっ。よろしいですわ。わたくし、元気な孫も欲しかったんですの」


ウキウキのメアリーさん。いや、メアリーばあちゃん。……えー、ばあちゃんって呼ぶの?えー……


「付き合ってやってくれ。私も孝行になる」


いやいやいやいや……ちょっと待ってくれよ、ラドぉ…。王族だろ?王女様だろ?あ、ラドも王兄だったわチクショウ…。


「さぁさ、リオ。お披露目の衣装の微調整を致しましょう。……あら?髪と爪の手入れも必要ですわ。お肌もサラサラですけれど、もう少し艶々に致しましょうね。それにしてもまあ…リオちゃまは本当にヘスティア様に似ていらっしゃいますわ。これは磨き上げるのが楽しみですわぁ。ヘスティア様は女神のようにお美しく、わたくしのような者にもお優しく、わたくしの憧れの女性でしたのよ。ああ、本当に、その北方貴族特有の髪の色も瞳も生き写しで……」




このあとめちゃくちゃ磨かれた。


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