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12.見事にゴミだらけのラインナップ
しおりを挟むわたくしは貴族的な微笑をたたえてバ…いえ、殿下の前に立ちます。
「殿下、わたくしはここですわ」
さあ!ばあや監修、『生贄にされた挙句滅多打ちにされる悲劇の侯爵令嬢ムーブ』いきますわよ!!
「ソワヨ!お前は今のままでは私に相応しくない!」
「…殿下、それは…どういう……」
ハッとしたように、クソ殿下の隣に居る女性を見る。ああ、いいえ。知ってました。盗賊ギルドの『内偵調査パック』、非常にお得で優秀ですのよ?
「クズーヴィチ様…」
殿下の腕にぶら下がり、勝ち誇ったように笑うクズビッチ令嬢。そして元側近候補たち。
宰相家の三男は王宮でお茶汲みをしているそうです。お茶汲みは見習いの学生なんかがよくアルバイトしている印象ですが、就職して2年目の高位貴族男性のお仕事ではありませんねえ。ま、仕事ができないのだから仕方ありませんわね?
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商家の末の孫息子は隣国で丁稚奉公からのスタートとききましたが、一方的な『契約』破棄の幇助をした商人など信用できませんわよね?しかも証拠の捏造。わたくしが店主なら絶対に取引は拒否しますわ。事実、わたくしのドレスブランドの『ロサブランカ』は彼の実家関連のお取引は全面禁止です。当たり前ですわね?そのせいで商会が傾いたとか言われても知りませんわ。
見事にゴミだらけのラインナップ。ねえ殿下?今の貴方様は、この会場にいる皆様にはどう映っていらっしゃるでしょうね?
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