39 / 101
おこの羅刹さんとお母さんの黒歴史
しおりを挟む突然始まった羅刹さんvsギータにいちゃん。紅葉さんに「こちらへ」ってちょっと遠くの椅子に案内されたら、千早のお膝抱っこでファイトを観戦することになってた。当然のようにお母さんもニコニコしながら隣に座った。
「ユキ?突然に始まる争いは巻き込まれないようにするんですよ?体を低くして、頭を守りつつ素早くその場を離れましょう」
天災レベルなの?お母さんが慣れすぎてて怖い。
《System》個体名《深紅》は色んな権力者に奪われ続けた記録があるからねえ?
あっ。神託でなんか問題発言きた。
《System》奪い合いの争いが洒落になんなくて、最終的には《聖龍》に娶られて《深紅》の名が忌み名になったっていう記録は、本人にとっては黒歴史なのかなあ?
お義兄さんのチクリによる、お母さんの黒歴史きたあー!?
お母さん、魔性のオンナなのかな!?おっさんなんだけど!?
そんな『奪われ続けた』おっさんのお母さん。ニコニコしながら紅葉さんにもらったお茶を啜ってる。
「相変わらずユキはモテますねえ?僕は鼻が高いです(ニコニコ)」
お母さんのことだってば!?黒歴史どころか気付いてないよね!?
「どんな…状態……って…」
「ユキ様はなあ!素っ裸同然で千早様が抱えていらっしゃったんだ!最初は子リスみてえに果物と米粒しか食えねえくれえ衰弱してらっしゃった…」
「みぎゃあ!?ダメ!羅刹さん、スケスケの服のことは言っちゃらめえ!!えっち!」
「深紅様は羽虫みてえに手足捥がれて地下牢獄に転がされてたんだぞ!?」
「あっ…その節はお恥ずかしい姿をお見せしました…」
「……ユキ様も深紅様も完璧に感覚ズレていらっしゃいますね…」
「言うな紅葉…ユキはズレてても可愛イんだ」
「そうですね…。まあ些細なことです。ユキ様は愛らしさ成分100%で構成されていますから」
ギータにいちゃんは真っ青になって俺たちを見た。
「……まさか…そんな………!!」
「事実だ!!お前ら如き糞トカゲどもにユキ様と深紅様は任せられない!」
ドドーン!と某少年誌の主人公みたいに羅刹さんが言い放った。
応援ありがとうございます!
11
お気に入りに追加
932
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる