【7人の魔王4】転生したら最弱の村人で、拉致監禁暴行のフルコンボからの略奪婚(物理)されました。

オムライスとお母さん(ステイ)

神官様の呼び名は『お母さん』になった。しんくさんって言いにくかったんだ。

『マミー』と『お母さん』と『ママ』どれが良い？って3択にしたら、しばらく眉間に皺を寄せてウンウン唸って『お母さん』で良いってさ。やったあ！俺ね、前世は親っぽくない親から使用人っぽく扱われて育ったから、お母さんって神官様みたいな人だって思ってたんだ。前の家族はお母さんお父さんって呼ばせてもらえなかったし。学校の友達に言ったらそれって虐待じゃんって言って児童相談所？に連れていかれそうになったけど。でもねえ、殴る蹴るされなかったし良いかな～？って。

…そう言ったらなんかみんな泣いてた。千早も目をウルウルさせて「俺が幸せにする！」ってギュッてしてきた。えっ、なんで？俺、幸せだよ？

そういうことで、お母さんが同居になった。まあ部屋は下の階の、大鬼のみんなの居住区になったけど。えー…だってさ、俺、千早とチューとかしたいし、ぜったい気まずいじゃん？

でね、なんかお母さん見ながら羅刹さんがソワソワしてる。

あんなに大きな体で、筋肉ムッキムキのコワモテイケメンが、女の子みたいにソワソワチラチラソワソワ。うーん…これは……アレかあ。


「あレだな」

「やっぱりぃ？」


神官様って呼ばれてたお母さんはモテる。モッテモテだ。超美人だけどおっさんなのに。村の男の半分くらいはお母さんのことが好きだったんじゃないかって思う。そう思うほど貢がれてた。キレイな服も宝石っぽいものがついたアクセサリーもそんなに好きじゃないお母さんが、貰って一番喜んだのは食べ物。そのおかげで俺は、あんな厳しい環境の村で飢えも知らず育った。

そのお母さん。ニコニコしながらご飯待ち。ステイの姿勢だ。

お鍋で炊いたケチャップライスをお皿に盛る。そう、ケチャップライス、お米から炊き込んだ方がキレイにできる。大量に作るの簡単だし。玉子を溶いてバターたっぷりのオムレツを作る。俺と千早は半熟。お母さんはしっかり火を通す派。お義兄さん…お義兄さんはどうだろう…。


《System》僕も半熟ぅ～


あ……神託っぽいの使って指定きた。

半熟オムレツをケチャップライスの上に乗せて、すーっと包丁で切る。フワットロンとケチャップライスの上に半熟スクランブルエッグが広がった。完成～☆あ、お母さんのは薄くしっかり焼いたよ？

ケチャップを一本添えたオムライスとコンソメスープをお盆に乗せてお供えする。シュッて消えた。いつ見ても素早いなあ…。








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ケチャップライスは炊飯器で作るとパラッと仕上がって簡単です(*´ω｀*)余ったらおにぎりにして冷凍できます。