【7人の魔王4】転生したら最弱の村人で、拉致監禁暴行のフルコンボからの略奪婚(物理)されました。

お土産のフカフカパン

おもてなしが……とか紅葉さんが泣きながら訴えていたけど、急遽運んできたテーブルにはご馳走がいっぱい並んでいた。主にお肉。っていうか全部お肉だけど。煮たり焼いたり蒸したり…いっぱい調理方法があるよねお肉って。

俺は定位置となりつつある千早の膝の上に座っている。えー…あの……お客さんの前だよ？いいの？あ…いいんだ……うん…。


「予想してたけどホンット肉しかねえな」


黒眼の魔王様が苦笑してテーブルにパンを出してくれた。え…どこから出したの？空間収納ってやつ！？

パンだ！と目を輝かせた俺に千早が千切って食べさせてくれる。うわあ！フカフカだあ！さすがお土産パン！すごいすごい！ほんのり甘くてすぐに飲み込める！前世のパンと同じくらい柔らかい！


「ちいちゃん……その子めっちゃガッついてるけど…」

「おお、美味いか、千早の嫁。たんと食え」

「……お肉よりパンの方が好きなんじゃない？」

「アあ、そウいえバ、肉よリ食いツきガいいナ。…ゆキ、ぱんスきカ？」

「好き！このパン好き！」

「……なにこの可愛い生き物…」

「竜人って小動物だっけ？ひまわりのタネとか食うかな？」

「うちの嫁もこんくらい可愛けりゃなあ…(泣)」

「もっと持ってくりゃよかったかな」


美味しいは正義なんだよ？


夢中で食べてるとお義父さんがよーしよしと頭を撫でて


「うむ！これは気合を入れてダンジョンを作らねばな！米と林檎と芋と麵麭パンの木でいいな？」


待って。異世界ってパンは木になるの！？お芋は地下茎だよね！！？？


「砂糖もいるんじゃねえ？」

「この間のコンポートは食べたんだよね？」

「生クリームとかも好きそうだよね」

「あーwこれってアレだよ。他所ン家ちの子犬に貢ぐ感覚？」

「ユきはこ犬じゃナい。だが世界イちかわイイから貢ゲ」

「よし、貢ごう」





なんの話！？