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終わり
しおりを挟む「ひっ…いっ、いっ……いやあああああああああああああああああああああ!!!」
耳を劈く悲鳴とはこのことだろう。うるせえ通り越して痛い。アキが潰した『神』の頭部はドロリと黒い液体になって地に落ちて消えた。
「いやっ、いや…!!いやよ!!もういい!ヒロインじゃなくていい!!帰る!!帰るううううううううううううううう!!」
「えっ?なに言ってんの?地球に…って、帰れるわけないじゃん?あんたもわかって……」
「アキ…」
俺は首を振った。
俺とアキは《世界記録》が閲覧れる。イチは部分的には見れるんだろう。けど、この子は……
「アキ、この子は《世界記録》が閲覧できない。だから知らないんだ」
「えぇー?だって…《聖女》でしょー?」
この子は《聖女》らしいが、《世界記録》を閲覧する権限が与えられていない。多分……《世界闘争》への参加権限も無い。だから知らない。
「……地球は滅んだんだよ。千年前に」
「…え……」
滅んだのだ。
アキたち《星辰》と呼ばれる《鍵》が揃って。《旧支配者》の封印が解けた時から《世界闘争》は始まっていた。
ただの駒だったアキたちを《古きものども》が我が子のように愛した。その時から地球が滅びるのは決定していた。
自分たちが《星辰》たちをそういう境遇に放り込んだというのに、《古きものども》は虐げた仮親たちを赦さなかった。まあ俺から言わせれば「なんて勝手な…」ということなんだが、《古きものども》とはそういういきものだ。アキたちを『可愛い』と思う心が生まれただけでも驚愕の変異だろう。
「君はもう帰れない。帰る場所がないんだ。そして《世界闘争》の参加資格のない君は聖女ではなかった。ただの駒だった」
「な…に……?なにを言ってるの?わからない…わからないわ、ユスティア様…」
「あー…知らないのかぁ。んじゃあ、しょーがないね。……ねえ、ユス?生かしておいても可哀想なんじゃない?」
「……君には選択肢が2つしかない。奴隷として生きるか、 ーーー 死ぬか」
「……ッ…!?」
「乳房は控えめですが腰付きは安定している。良い孕み腹になりそうですね」
「……はら…み……!?」
あー…イチさんや。アキの前でそういうこと言わないでくれるかな教育に悪いから。
「い…いや…!!そんなの…いやよ!いや!助けて、ユスティア様!!あっ、そ……そうよ、あ、あたし、ユスティアの妻になるわ!あたし、虐げられたあなたを癒してあげるし、いやらしいことだっていっぱいさせてあげるししてあげる…!!ユスティア様が欲しいなら子供だって産んであげる!…ね?だから…だからっ……!!」
癒しとかエロとか、そういうのは間に合ってます。もー…そういう変なこと言わないでくれよ。アキの顔が……うっわ怖っ!!めっちゃ怖!!!美人が怒ると死ぬほど怖
ドン!!!
い…?は?え?ええ???
「あっ、ごめーん!手が滑ったぁ」
女がいた場所にとんでもなく深い穴が空いていた。直径1メートルくらいの。ものすげえピンポイントで。えーと…アキ?『滑った』どころじゃないよね?
「最下層の豚どもの孕み腹になって地の底まで堕ちるのも見たかったけど、1秒でもユスと同じ空気吸わせたくない(ボソッ)」
ヤンデレどころか病んでるわ。うちの奥さん。
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