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魔王サマ…らしい

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「人の子の王とは呆れるほど頭が悪いのか」


冷たい声音でアキが言った。口調も違う。これが魔王仕様のアキか…。


………かっこいい。


うちの天使は可愛くて綺麗でエロいうえにかっこいいとか…!!最高じゃね!?


「お前たちがを捧げてきたから。押し付けるように捧げて、やはり惜しいと臍を噛む。阿呆のすることよ」

「ユスティアをお前に差し出したのはエネシア国王だ。私ではない…!」

「私たちから見ればお前たちニンゲンなど一括りよ。国も何も関係ないわ」


言い合ってる間にも、アキの手が手綱を握る俺の手をにぎにぎして、袖から指を入れて素肌に触ったりとかしてる。触ってるだけなのにエロい。さすが淫乱天使エロい。魔王モードだけど。


「返せ…!!ユスティアは人間だ!私のものだ!!」

「痴れ者が。ユスティア・ヴァル・エネシア・ヴェルミアという男は死んだ。男だ。そうだろう?」

「……ッ!」

「人の子の王。。ユスティア・ヴァル・エネシア・ヴェルミアという無辜の人間が冤罪をかけられ、幽閉されるのを。ユスティアを冤罪にかけたのはお前の子供だということも。ユスティアのやってもない罪の証拠を血を分けた子供がせっせと作っているのも。ユスティアの兄がユスティアを殺そうとするだろうことも、妻が、息子が尻馬に乗ることも知っていた。ユスティアの娘が父を見捨てて逃げるのも知っていたし、ユスティアが居なくなった領地が、国がどうなるかも。そうだろう?薄汚い虫の王?」


あー…やっぱり調べてたのか。そうだよなあ…。結婚相手のことを興信所に調査させるのは普通だもんなあ…。『出稼ぎ組』なら調査も簡単だっただろう。…にしても、煽る煽る。イチだな!?アキにこんな意地の悪い煽り方を教えたのは!?












「ありがとう虫けらの王、感謝しよう。お前のその醜い感情のおかげでは私の腕に落ちてきた」











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