【7人の魔王1】転生したら悪役令嬢の父だったらしい

【暁視点】恋！？

「あっくん、それは恋だよ！」


シロが言った言葉に心臓が跳ねた。


「えっ…え……えええ…」


おれたち『《名状しがたきものとうさん》の息子たち』はこうして夢の中でミーティングができる。もちろん参加したくなかったら参加しなくても良いやつだ。


「ほー、アキがねえ？どんな奴？」


クロが笑う。えっ…でも……こ、恋、とか…。


「良いんじゃない？恋すると気分が上がるよね～」

「ア…アキくん？だ…騙されて、ない…？よ、ね……？」

「飯が美味いの！？俺も行っていい？」

「あの暁が…！赤飯炊かなきゃな！」


みんな言いたい放題だ。


「え…で、でも……その………」


恋！？え…だって、そんな…！？だって他人は怖いんだよ！？笑顔で騙してくるし、無表情でぶん殴ってくるし、それに…それに……家族だって、おれを、おれ、を………


「とりあえずひっついてみよう！」


シロが適当なこと言い出した。


「だって、他の奴がそのユスってのと仲良くしたら嫌なんでしょ？だったらあっくんがもっと仲良くすればいいんだよ！(邪魔者を排除するのはその後だよね)ボソッ」

「え？なにシロ？最後聞こえなかった」

「あーあーあー…アキ、こいつのアドバイスは聞くな。こいつの恋愛に対する倫理観ぶっ飛んでるから！」

「でも仲良くするのはアリだよぉ？体の相性も大事だから一度ベッドに誘ってみたら～？」

「アキくんにとって良い人…なら……僕は…いいんだけど…」

「どうでもいいから飯が美味いんなら絶対モノにしろって！マジで！絶対！！」

「いや待て、とりあえず浮気を謝らせろ。話はそれからだ」



ええええええ～………