【７人の魔王 終】白の恋と、黒の愛

【凛視点】

……ああ、誰かが呼んでる。でも…寒い。体が動かない……。

罰バチが ーーー 当たったんだと思う。


僕は逃げた。嫌なものから目を背けて。嘘吐いて。自分も騙して。


死んでもいいって思った。死んだって平気。だってもう、僕はあの子供の頃に一生分の幸せを経験した。使い果たしちゃったんだ。なのに、なんで…。


 ーーー シロ！


あの子が僕を呼んだ。忘れてなかった。僕を、シロって呼んだ。


 ーーー いいか、シロ！アイツは俺で遊んでるだけだ。だからお前がケガしようと死のうと興味がない。だからシロ。ここから全速力で走って逃げろ！教団おまえんちに逃げ込めば、アイツでもすぐにはどうこうできない。


くろ、さき…くん……。


 ーーー アイツは俺がなんとかするから……逃げろ。シロ…俺は、お前が……


黒咲くん……クロ………ねえ、聞こえないよ。聴こえない。見えないよ。君の顔が見えない。君の顔はどんなだった？ねえ、あの時、









どんな顔で、僕に ーーー 。