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終幕(フィナーレ) 1
しおりを挟むザリエルがすうっと空気に溶け込むように消えていく。同時に王家の影当主とギルド長、そして罪人2人の黒い檻が消えた。
「……さて、ここで体調の優れない者は退出してよろしい。フェリエーラ子爵は引き続き任務に当たるよう」
「は」
心底疲れたような声で宰相が指示を出していく。ぞろぞろと会場を後にする観客は、漏らしたり吐いたり泣きじゃくったりと散々だ。いっそ気絶した方が良かったのかもね?
「さて、王家の影はそのまま控えよ、盗賊ギルド長は……」
「は、私もこの結末を見定めさせて頂きたく」
うん、まあ最後まで見ていってよ。どうせ変装してるんだし。
「ロゼはどうする?」
「わ…わたし………」
「もう大丈夫だよ?あとは全部俺が終わらせてあげる」
「あ……ぅ、ううん、私、最後までいるわ。あの2人ともこれが最後だもの」
「そう?じゃあトビアス、頼んだ」
「ああ」
ふーむ。ロゼマリアが見てるならここで酷いことはできないなあ。
「陛下、縄を打ちますか?」
「いや、よい。アレにそこまでの度胸は無かろう」
縛った方がいいと思うけどなあ。
呆然とする糞王太子と糞売女。ああ、もう王太子じゃないのか。
「さてルドルフ、ウルリカ」
穏やかな陛下の声。びくりと2人の肩が跳ねた。
「お前たちの罪状と沙汰を言い渡そう」
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