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ルーカス・フェリエーラと突撃男爵令嬢 3
しおりを挟む救世主ロゼマリア登場!
あー、もう。ほんと助かった!だって俺がぶん殴るわけにはいかないんだよ。『被害者』を演出しないといけないからね。少なくともおしおきの直前までは。
「バッヘム様、ルーカスから手を離してください。お相手のいる殿方にそのような行為……男爵家、いいえ、神殿はご存知ですか?」
「えー?なぁに?この負け犬!ルーカス様は私を選ぶんだから!アンタは愛人の王弟にでもエスコートしてもらったらぁ?」
「それは王弟殿下への侮辱でございますが……はあ、貴女あの夜会で懲りなかったのですね…」
うーん、惜しい!当日ロゼマリアをエスコートするのは俺じゃなくてトビアスだし、アレクシス様は確かにロゼマリアのパパだ。義父だけど。
「ルーカス、こちらへ」
「は」
糞売女から腕を抜き取りロゼマリアの斜め前に立つ。護衛の正しい位置だね。
「ああん!ルーカス様ぁ!……ロゼマリアァ!アンタね、いい加減にしなさいよッ!ルーカス様に命令とか、アンタってほんっと悪役令嬢なのね!『もうルーカスを解放してあげて!可哀想よ!彼はオモチャじゃない!!』」
「………っ!また…その台詞ですか……」
「えっ?やだ効いてる!?やっぱり効くんだ!ゲームのキメゼリフ!強制力ぱねぇ!」
「………っ」
ゲラゲラ笑う糞売女と、辛そうにするロゼマリア。え?なに?何かの呪いか!?
「……俺は解放して欲しくないよ、ロゼ?」
「……っ、るーか…す……」
真っ青になったロゼマリアを支えた。このクソアマ、ブチ殺したい。でもまだだめだ。ロゼマリアが自分で乗り越えると言ったのだ。お兄ちゃんは妹の意志を尊重したい。甘やかすだけなのは優しい虐待だ。
「ずっとそばに置いて?縛り付けて?こんな素敵で優しいレディになら玩具にされて弄ばれたいよ?」
「ルーカス…!」
キャアアァ!と工房スタッフの黄色い悲鳴。うん、我ながらくさい台詞だけど本音だし。おいそこ、男は頬を染めるな!支配人の爺さんまで!?
ギリギリと歯を食い縛って睨み付ける糞売女。ははっ、それ『愛されヒロイン』ってやつのする表情じゃないよね?みんな見てる?
ふうー、と息を吐き出して、ロゼマリアが糞売女に向き直った。
「お帰りください、ウルリカ・バッヘム男爵令嬢。この件は正式にロストアーテル大公家から抗議していただきます」
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