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ルーカス・フェリエーラとあちら側とこちら側
しおりを挟む最終学年最後の課題、交流会。それは学園でやるものもあれば、自宅や貸し切ったカフェで行われることもある。
今日はデボラ・ボタルト嬢の茶会にロゼマリアをエスコートして来ている。多くの招待客を招いた立食式のガーデンパーティーだ。顔ぶれをざっと見たが全てこちら側のようだ。王妃派閥は1人もいない。……そういうことだ。
ロゼマリアは会場に入ってすぐに令嬢たちに囲まれてスイーツの積まれてあるテーブルの方に移動した。まあ嫌な空気ではない。デボラ嬢が「お任せください!」と頬を染め鼻息を荒くしていた。頼もしい気がするがよくわからない。俺はというと、何故かデボラ嬢の婚約者にシガールームに引っ張り込まれ、「あの集団には逆らうな。ようこそこちら側へ」と苦笑された。なんでもシガールームに集まったのは彼女たちが書く詩や小説のモデルになった男たちらしい。
なるほど、ロゼマリアから俺の話を聞きたいのか。
俺としては小説や詩のモデルでもなんでも構わない。ロゼマリア以外の評価ってあんまり気にしないし。
いろんな銘柄の葉巻を回し吸いしている彼らを見て、あー…これは餌食にされるだろう、というのが俺の見解。こっちではないのかな?間接キスっていう概念。俺は家族同然の二八部隊のみんななら兎も角、あんまり知らない人が口をつけたものはちょっとなあ…。
魔道具で煙の匂いを消して会場に戻ると、ロゼマリアとお嬢さん方が笑顔で出迎えてくれた。「なにしてたの?」「どんな話?」「お友達はできた?」って聞かれたから、素直にあいつらが葉巻を回し吸いしてたけど俺はしてないと報告。色めき立つご令嬢たちと、苦虫を噛み潰したような顔をするシガールーム友の会。ロゼマリアは「ほら!やっぱりルーカスは浮気はしないの!」って何故かドヤ顔。
「ねえルーカス!カーディナル家からレイジーンがここに来てるそうなの!会ってくれる?」
「レイジーン?」
「弟よ?私がカーディナル家にいた時に仲良くしてたの。良い子よ!可愛くて、素直で、ちょっとひねくれてるけど!」
それは……『良い子』なのか…?
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