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18 仲良くしろよ
しおりを挟む良い拾い物をした。
涼音にくっついて家畜見に行ったら、狩りの時に生け捕りにしといた雌がいた。おっぱい大きいとこがポイント。
その雌が地球世界の料理の名前なんか叫び出すもんだから確認したら転生者だった。ご飯作れる子らしい。ラッキー!
檻から出してもらった雌転生者は薄汚れて酷い臭いだったけど美人だった。
「あ……愛妾、に、でも…召し上げるおつもりで御座いますか?」
何故だか声を震わせながら瑞穂が訊いてきた。
「愛妾?ないない。会ったばっかりのご飯作ってくれるだけの子がお妾さんなら、瑞穂ちゃんは第二夫人かな?」
「えっ…!?」
えっ?
「丁度良いから瑞穂ちゃん、この子の躾お願いできるかな?先輩として」
「せっ…先輩!?」
によによ…と瑞穂の口が歪む。満更でもないらしい。
「しっ…仕方ありません!第二夫人!の、わたくしが、先輩!として躾けて差し上げます!!」
嬉しそうだね。良きかな良きかな。
「……新婚早々に二番目と愛人を作られた妻の立場…!!」
涼音が項垂れるけど無視。だって俺、ちゃんと結婚前に宣言したし。ってか、二番目と愛人って誰だ?俺が好きなのは《久遠》だけだって言ったよな?
「では!行きますよ後輩!この先輩自ら竃に案内致しましょう!」
「……えっ…きゃ…!?」
そうして瑞穂は雌転生者の手を引いて走り出す。うーん、名前訊いてなかったな。
「……残りの選別は僕がやるしかない…のか……」
涼音、がんば☆
「刹那、魔力の強いのを選んで拘束しといたから、そっちで遊んでて?すぐ終わらせるから」
「おー」
「では私がご案内致します《桜座》」
ススーっとイケメン兄ちゃんが歩み出てきた。腰付きがエロくて大変美味しそうである。……って、うん?
「……《天地》」
「……!!はい!《天地》でございます!!私如きを覚えて頂き恐悦至極にございます!!」
オリジン時代の部下で、《高天》と《奈落》の子だ。
視界の端で涼音が舌打ちするのが見える。うん、お前らまだ仲が悪いのか。良い加減仲良くしろよ。
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