側妃、で御座いますか?承知いたしました、ただし条件があります。

とうや

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高位貴族が駄目なら下位貴族や平民で良いではないですか

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「使用人が足りない、ですか?」


わたくしは首を傾げました。

続々とお客様が集まりつつある王宮、使用人が足りず満足におもてなしができていないようです。


「側妃宮は問題ないようですが、王宮が…」


あらあら、まあ…?

わたくしが王宮に行っていた7ヶ月前までは、侍女もメイドもたくさんいたと思いますが…?


「高位貴族の娘たちが……行儀見習いの侍女たち、それに……王太子妃のメイドがどんどん辞めているようですね。側妃宮に駆け込んできた侍女たちは婚約者もおらず、家に帰ると下位貴族や平民、歳の離れた殿方の後妻にやられる女性ですよ」


まあ…大変なのね?


「仕方がありません。今回は側妃宮から人材を回しましょう。けれどいつまでも側妃宮の人材を王宮に貸し出すわけにはまいりません。高位貴族がダメなら下位貴族、優秀なら平民でも構わないのでは?まずは側妃宮で試用期間を設け、研修して派遣いたしましょう」


ちょっぴりいやらしい考え方ですが、平民や下位貴族の方が安く雇えると思うのです。その後、能力に応じて給与を段階的に上げていく。現在お勤めの高級取りの、上位貴族の侍女の方々はいずれご結婚されて退職するでしょう。将来的にはそこまでの不公平にはならないと思います。今の倍以上に人手を増やしても、国家の予算でお給料が払えるようにはなるはずです。

こうなった今、わたくしが側妃になってパレードやその他諸々が取りやめになり、規模が大幅に縮小していて良かったと思います。結果論ですが。


「では身元のしっかりした平民と下位貴族にわたくしが募集をかけますわ!」


アーミテイジ伯爵令嬢 ーーー アリサが手をあげてくださいました。あら素敵。頼もしいわ。



「ご安心ください。で無様に踊った、頭の悪い浮かれポンチには声はかけませんから!」



パティとケイレブが頷きましたが……例の一件?浮かれ?ポンチ?どなたのことでしょうか?







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