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2 呪いをゲロった
しおりを挟むなんかわかんないけど駆けつけてくれた人に縋り付く。なんだろう。でもわかる。この人は大丈夫!多分大丈夫!
「ひっ…ひうっ……たっ、たた…たす………!!」
舌がもつれる。駆けつけてくれた人が俺をぎゅっとしてくれたら、なんか知らないけどグゥッと息が詰まって……
「うっ……」
げぽっと吐いた。
「かふっ…え…っ……ぐぅ…っ………」
ごぽっ…ズルッ……ごほっ……!
「これ…は……!?」
えええええ……なに?なにこれなにこれ!?きっも!!??
俺は信じられないものを吐いていた。
黒くておおよそ喉を通らないような……ヌメヌメビチビチしてるなにか。巨大ナメクジにも見えるんだけど動きが魚みたいで……
キモすぎる!!
「…ゲホッ!ぉええ…!!」
ごぽっと一際大きいそれを吐き出した。胃液が酸っぱくて苦い!!
「クリスタリア様…!」
背中をさすってもらってる。ああ…申し訳ない。多分掛かった。めっちゃ掛かった。ゲロが。ゲロにまみれた寄生虫(?)ぶっかけちゃった…。見ず知らずの……みず、しらず…の…?
「……エル…にぃ…………」
「………!!…クリス?クリス……なのか…?」
誰ですかそれ!?
遠くで足音が聞こえる。
口…濯ぎたいなあ……とか考えながら、俺は意識を手放した。……すやあ。
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