【異世界大量転生5終】辺境伯次男は鬱展開を全力で回避する

餌からのオリジンの本能

公爵夫人の皮を被った《天宮》が悲鳴をあげる。あっ、ここからは見ない方がいいんだけどね？わりとグロいから。あっ…そう？見る？えー…うん、わかった。

嫁たちとマクシミリアンが問題なさそうなので、テッド兄ちゃんの時にくっつけといた分体を解放する。

さあ、お食べ。遠慮はいらない。

ま、魔力えいようは俺の腹に入るんだけどね？


「あああああああああああぁぁぁぁぁぁああああああぁぁぁっぁぁぁぁああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁああああああひっぎ…あああああああああぁぁああああああやめやめやめやめぎやあああああああああああああああああああがああぁあああああっくぁあああああああああああああああああああ！！！！！！」


ブツリと空間が裂け、大量の血液のような何かが俺と《天宮》の上に降りそそぐ。


ああ……美味い。


第二世代はやはり格別だ。


「勝てる、とでも思ったのか？《天宮》？」


私と俺は笑う。


ブツリ。グチュッ…ガリ…ゴリ…………ブチブチ…

聞くに堪えない音と悲鳴。


「う、そ…あっ、が……あ、ああ……ぎぃ………あああああああああああああああああ！！！いっ、いだい！！いだい！！！！！やめでえええええええええええええええ！！！」

「私が偽装していたから至っていないと思ったのか？バッカだなあ、《天宮》。私はもう数千年前から砕くのを諦めていたんだよ？天上の御方々は、私の胎が大事らしい」


血と。

肉塊と。

悲鳴。


そうだ。これがオリジンの本能だ。恐怖も絶望も血も肉も。すべては餌だ。大多数の同胞たちは混ざって忘れてしまったらしいが。

ひとおもいに？なんて勿体ない。苦しませて。苦しませて。苦しませて、苦しませて、苦しませて苦しませて苦しませて苦しませて苦しませて苦しませて苦しませて苦しませて残らず食うのがオリジンの本能だろう？






「お前は私のハーレムを壊した。ならば。ならば、お前のハーレムを私は壊そう」