【異世界大量転生5終】辺境伯次男は鬱展開を全力で回避する

とうや

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関所からの売られた喧嘩

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知らせを受けて青くなっているレイを抱きしめる。

クロで……いや、間に合わない。なら蘇生だってできる。だがレイの精神がもたない。

……仕方ない。もう転移できるってバレるけど仕方ない。レイの方が大事。


「ぼ…ぼくが……僕が、テッドに……無理を…言ったから………」

「レイ、大丈夫だから。な?一緒に行こう?」


たとえ死んだって、魂を拘束して再生した肉に突っ込む……とかいうのは黙っておく。オリジンのやることは《ちいさきものにんげん》にはショッキングだろうから。たとえ全身腐り落ちてたって、無理矢理再生して動かしてやる。第一世代《高天》ならそれが可能だ。

そのまま国境の関所まで転移。いきなり現れた俺たちに一堂がギョッとする。


「連絡を貰った。レイモンド商会のテッドは?」

「……はっ、あ…グ、グレン様………それが…」


うん、良い教育だ。即座に俺を認識して、どうしてここに、とか時間の無駄をしない。


の関所で出国許可が下りないのです」

「………は?」


受け答えしてくれてた衛兵がビクッと身を強張らせた。おっといかん。ハイ深呼吸。俺は人間。良い人間。擬装は完璧……な、はず。よっしゃ。


「ごめんごめん。で?」

「こ…高額な通行料か……そ、その…………」

「うん、大丈夫。君に怒ってないから。言いなさい」

「元聖者、グレン・ナイトレイを引き渡せ、と… ーーー 」

「………………………」



………………ふーん?



ピキッと青筋が立っちゃうよね?よし殺そう。


「ば…!馬鹿なの!?グレンを渡すわけないだろ!?」


ショックでぼんやりしてたレイが再起動。どうどう。落ち着け嫁さん。


「いかないって。兄ちゃんの許可がないとには行かない。まあ行くんならかな?」

「…………っ」

「レイ、ここに居て。ちょーっとO・HA・NA・SHIしてくるわ」

「グレン…!」


足腰立たないレイを衛兵さんに任せて関所に歩いていく。俺が魔法陣を刻んだ壁だ。何があろうと俺が許可しないと。けれど俺は出れる。チートだろ?







「さて、そこの蛆虫ども。を返してもらおうか」












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