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噛み跡からの神官と話し合い
しおりを挟む治癒魔法を含む聖魔法ってのは非常に便利だ。
噛み跡もキスマークもハイ!この通り!イカ臭いお部屋も一発消臭!ダリルに聖魔法の無駄遣いはおやめくださいって言われたって、このシーツとか他人に洗わせるのは断固拒否。浄化魔法かけた後で一応洗ってもらうけどね。レイモンド商会の柔軟剤良い匂いだから好きだし。
噛み跡を治癒させると、なんかアルヴィンが残念そうにしてた。やめて罪悪感を刺激するのやめて。また今度付けさせてやるからって言ったらすげえ良い笑顔した。お前さあ、俺だったから噛み跡すぐに治癒できるけど、普通の娘さんを嫁にしてたらコレ立派なDVだからね!?
婚姻パレードは軍事パレードに移行し、俺はそっちには最後しか顔出さないから引き続きお客さんの相手。主に神殿関係とオリジン関係。《奈落》の嫁2のレミング商会長との商談はレイに任せた。
オリジン関係の《八雲》には、3升炊きの炊飯器と大容量圧力鍋を作った。なんでも、《八雲》んとこのハーレムの養い子とか《眷属》とか前世の弟妹が良く食うらしい。えっ、お前が餌作ってんの?って言うと、そうですよ?って当然のように言われた。変われば変わるもんだ。
《御倉》には1台だけ《八雲》にやったのと同じ炊飯器と圧力鍋を渡した。100台とかふざけたこと言ってたから、それはレイモンド商会から買ってもらうことになった。まあ…とりあえず卸値で。一般の《眷属》に配るのに魔法陣付きのはやれない。魔石を入れて使う機械回路の量産品だが、《御倉》がぴょんぴょん飛び跳ねて喜んでたからまあ良いか。今世の《御倉》のおっぱいでけえ。飛び跳ねる度にバインバインだ。あれ?ノーブラ?まーじーかー…。
神殿関係は、申し訳ありませんが…と前置きしておいて『白紙の誓約書』と『誓約のインク』は今後レイモンド商会経由で買ってもらうように通達。お布施の意味での無償提供だったからね。すごい悲壮な顔してたけど、誓約する時に神殿を通すっていう手間は俺が『白紙の誓約書』作る前は当たり前だったんだし。手間を取るか金を取るか、だ。まあ…がんばれ。
あとはやっぱりというかなんというか。
「グレン・ナイトレイの『聖者』の称号を剥奪する」だってさ。
「良いですよ?私は聖者というような、清く正しい性根ではないので」
アルヴィンもナイトレイに移住する際に『勇者』の称号を剥奪されている。その他パーティーメンバーも、『勇者パーティー』という称号剥奪。ねえ、わかってる?剥奪ってことは、最初から与えられなかったことより不名誉だって。
「貴方々の言うように純潔でもないですしねぇ?」
にっこり笑うと、神官たちも昨夜の『グレンさんと妻たちのおたのしみ事件』を知ってるようで頬を染めた。いい歳したオッサンどもがむさっ苦しい男同士のアッー!想像して頬を染めるな、きめえ。
清く正しい勇者を堕落させ、実の兄と肉体関係をもち、金蔓までも咥え込んだ『聖淫者グレン』。そういう官能娯楽小説が王都で出回ってるらしいね?ミナちゃんの副業の本だけど。魔王を倒したのは実は王太子だったのだー!っていう別の作家の本も面白かったよ、読み物としては。急ごしらえらしく、誤字脱字酷かったけど。
その『堕落した聖者グレン様』を見に来た腐女子が、このナイトレイを『聖地』って言ってるの知ってる?好奇心で俺を見に来た観光客がめっちゃ腐に感染してるんだけど、それってどうなの?
ああ面白いね?デウスさんが祝福した結婚なのにね?ドーンの神殿の主神ってデウスさんだろ?ふむ……今後主神が変わる可能性が高い、かな。
「……笑える…」
クスリと流し目で笑ってみせる。《桜座》程じゃないが、俺だって色気の使い方くらい知ってるんだぞ?俺がド淫乱だって設定なら演じてやろうじゃないか。
「では、私の称号剥奪と言うことはドーン神殿からの『破門』と受け取ります。今までありがとうございました。ダリル!お客様がお帰りだそうだ」
「は」
デウスさんがどう出るのかは知らないけどねぇ?って言ってる側からデウスさんが神託で叫んでる。あー…はいはい。わかってるわかってる。捨てないってば。爺さんのくせに泣くなよ。可愛く思っちゃうだろ!?
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