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閑話:剣士オーウェン
しおりを挟む戦勝祝賀会はこの国始まって以来の大事件になった。
王太子エグバードが婚約者を殺そうと剣を抜き、それを俺たちの仲間であるクラリッサが庇い負傷。
そして、神が降臨した。
普通の神ではない。最高神大神デウス様だ。
デウス様は美しく汚れない乙女を陥れようとした王家を一喝し、抱き合うクラリッサとミュゲ嬢に祝福を授けた。神が降臨されるだけでも奇跡なのに、大神が降臨し、同性で愛し合う彼女たちに祝福を授けたのだ。
そしてデウス様はおっしゃった。
『幸せになるがいい、美しき乙女たちよ。そして……あ~…、その、じゃな?そのぅ…グレンに、な?ワシのおかげで事態はおさまったと伝えてくれんかの?あっ、いやその、ヨイショしろとかそういうんじゃないのじゃ!だがあのお方と同じ匂いのするグレンには最初から好印象を与えておきたいというかなんというかぶっちゃけあのお方よりグレンの方が優しいというか布施払いは良いし話しやすいし無茶振りはするがご褒美は用意してくれるし暴力も滅多に振るわんでの?あ~、その、できれば、でいいのじゃ!できれば!頼んだぞ!!』
グレン、お前デウス様に何したよ!!??
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