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黒歴史からのエプロン製作
しおりを挟むさて朝ご飯もしっかり食べたし、兄ちゃんに頼まれた『壁』作りを頑張ろうか。
兄ちゃんが言った『壁』っていうのは物理だけじゃない。魔力での防御壁を作れってことだ。つまり……
「やりたい放題だよな!」
「なんの話ですか!?」
身構えるなよダリル。ナイトレイ領には害がないオモチャだよ!うちにはね?
「大丈夫、兄ちゃんの許可は出てるんだぜ?ちょっとお籠りしてくるわ!」
「……ええ、はい。夕食のお時間にはお呼びしますね?」
うむ!さすがはダリル。長い付き合いだもんなあ。俺が工房に籠ったら1~2食は軽く抜くのを分かってる。まあ今回のは簡単。一点物だから機械回路を魔法陣でガッチガチに固める予定だ。俺としては機械回路だけで作る方が難しい。
俺の工房は地下にある。
一度屋敷を半壊させた黒歴史があるからだ。あの時はめっちゃ怒られた。兄ちゃんったら、怪我はないか!?って真っ青な顔して心配してくれたくせに、俺がかすり傷ひとつないってわかったら拳骨してきた。俺の怪我はその時のタンコブだけだ。解せぬ。
だいたいね?俺に何かあったら俺の中のアレが発動するんだから大丈夫に決まってるじゃん?でも拳骨は通しちゃう障壁。解せぬ。まったくもって解せぬ。
転生者だっていうのは隠してないけど、アレは隠しとかないと面倒だ。
まあでも、兄ちゃんは俺から魔道具開発を取り上げたりしなかった。優しい。ちゃんと安全確認をしなさいって言われた。優しさがつらい。反省した俺が真っ先に作ったのが『エプロン型防御魔道具』だ。火竜のブレスでも髪の毛一本も焦げない。ちなみに魔法陣が解析できる兄ちゃんに編み込んだ術式を見せたらあまりの細かさに吐いた。
ごめんよ兄ちゃん。美形なのにキラキラ修正させるようなもん見せて。
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