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帰宅からの高笑い

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実家に帰り着いたら父ちゃんが待ってた。泣きながら鼻水垂らして。

あれえ?いつ別荘とりでから帰ってきたの?帰って来てるってことはピオ母ちゃんのお怒りが解けたのかな?良かった良かった。


「グレン、わたくしはまだ旦那様を許していませんよ」


エスパーなのピオ母ちゃん!?


「グレンくんがせっかく辛い旅から帰って来たのに、浮気されてた挙句に離婚させられて王都から追放って聞いて……もう、いてもたってもいられなくて…!!」


伝言ゲーム並みの報告だな。だいたい合ってるけどニュアンスが違う。

図体のでかい父ちゃんが、俺に抱きついて洟を啜っている。うん、汚え。


「えっとね、父ちゃん。離婚したんだけど、俺の意思だから。ね?」

「グレンくん…!!心配させないように気丈に振る舞って…!!泣いても良いんだよ!」


父ちゃんの中で俺は、あの11歳の頃の俺で止まってるらしい。


「……ふむ。良いでしょう。お茶でも飲みながら聞きましょう」


わあ。ピオ母ちゃん冷静www



ティールームでお茶を飲み、ついでに出されたサンドイッチを食べながら大体の報告をする。

魔王討伐は成功。ただし、内緒だが魔王は生きているし、なんやかやで友達(?)になったからナイトレイ領には今後攻め込まない。俺がいる限り…って注釈付きだけどね?

元嫁の浮気は知ってたから先回りして、浮気現場を押さえてその場で離婚。王太子と元嫁は、今後一切俺に関わらないという誓約付き。これを話したら、ピオ母ちゃんの唇の端っこがニィィって釣り上がった。うわ怖え。俺の意図に一発で気付くピオ母ちゃん怖え。

ついでに王都の俺の新居を派手に燃やして、魔王討伐で知り合いや友達になった奴らとバーベキューしながら離婚の事実を広げて来た。更地になった新居跡もさくっと売ってもらった。

で、現在、兄ちゃんが独立準備中。帰って先に王国とナイトレイ領の間に壁作ってくれって言われたから、もうそれは手配中。


「こんな感じかな?」

「……ふっ…ふふっ………ははは…………おっほっほほほほほほほほ!!」


ひい。元王女様の高笑い怖え!父ちゃん引いてる引いてる!でもね残念!この怖い美女はあんたの嫁だから!!




「良くやりましたグレン!それでこそナイトレイの男です!!後はジェラルドが土産を持って帰るのを待ちましょうね」





なんかそのお土産怖い。








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感想 36

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