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「誰だよこんな兵作ったの…」
しおりを挟む血と死の臭いが風に乗って流れてくる。怒号、鉄と鉄がぶつかり合う嫌な音。俺たちはそれを見渡せる丘の上にいた。
『レオ?始めるよ?』
「ばっちこい」
通信機から楽しそうなアリストの声。ああ、お前もこっちの世界で壊れちゃったんだな、と少しだけ眉間にシワが寄る。
『敵は典型的な二重作戦。斥候さんが さっき後発部隊が動き出したっていうから行ってみよっか?』
「了解」
俺はハンドサインで背後の騎兵たちに合図を送る。消音と認識阻害の魔法を纏った騎馬たちが一糸乱れず進軍を始める。別働隊も通信機でGOサインを出して進軍開始。
俺が率いる騎兵は4年前に新設した新しい部隊だ。200名ほどの騎兵部隊で、名を『特殊騎兵』という。命名、わい。
彼らは4年前まで、いわゆる『半端者』と笑われていた万能型だ。
魔法も剣もできるがどちらも中途半端。騎士隊と魔法士隊どちらに行ってもパッとせず。俺に言わせりゃ使い方が間違っている。
俺はそいつらを集めて直属の騎兵に仕立てた。
馬も兵も鎧なんか着せずに魔法で全身防御。風魔法と回復魔法をかけ続けて、ただ敵の本陣に斬り込むだけの簡単なお仕事です。
絶対に止まらない騎兵。ま、騎兵は止まったら死ぬ。うん。
稼働時間は4時間が限界なので、敵指揮官の首を獲ったら速やかに帰還。2時間したら首が獲れてなくても帰還。頑張って俺手ずから育てたから死んでもらっちゃ困る。
後発部隊の敵本陣を横っ腹から蹴りつける。
まさかサイレントで迫って来ているとも知らない敵軍大混乱www
もはや認識阻害は不要と判断した俺の可愛いワンコたちが、怒号を上げながら旗を掲げて隊列に風穴を開けていく。
反対側からも特殊騎兵別働隊が挟撃。正面で耐えてもらってた大盾士隊が遠慮は終わりとばかりに押し込み、踏み潰していく。弓士隊が逃げていく兵を残らず食い、魔法士隊と治癒士隊は今からバフとデバフに特化。
「王弟殿下の名の下に!!」
「殺せえええええええええええええ!」
「王弟殿下万歳!王弟殿下万歳!」
「黒獅子に勝利を!」
「レオンハルト殿下に勝利を!」
「1人も逃すな!皆殺しだ!!」
特殊騎兵の掲げる旗印はうちの国旗じゃない。ワンコの誰かが悪ノリで作った黒いライオンに剣と杖をあしらった厨二病っぽいやつ。爆笑しながらアリストが採用。
今後この旗を見たら、敵が震え上がるくらいに暴れてね?
そう言ったアリストの笑顔が怖かった…。夢に見そう。
「ウワア…こっわ!誰だよこんな兵作ったの…」
『レオでしょ?』
「俺かあ…」
デスヨネー。
弾丸のように走り抜けながら、薙刀で落馬させ、馬で踏み潰す。爆炎魔法を撒き散らしながら進む。
我が騎兵の馬は爆炎魔法くらいじゃ驚きもしないお嬢さんばかりだ。牝馬ってほんと強いwww
ちなみに俺の乗ってる馬は黒い一角獣だ。処女好きでも無ければ神聖でもないダンジョンボスモンスターだが、なんでか俺を気に入ったとかで乗せてくれている。特殊騎兵の牝馬たちはこいつのハーレムだ。
そうか、馬。お前が主人公かwww
さあてw俺が大将首獲っても意味がない。
「犬ども!指揮官の首 獲ってこい!喧嘩はすんなよー?」
「「「「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」」」」」」
かくして、ワンコどもは喧嘩も足の引っ張り合いもせずに、指揮官の首を咥えて戻ってきた。よーしよしよしよし!良い子!グッボーイ!
「撤収!」
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※小説家になろう様、カクヨム様にも掲載させていただいています。
※作者創作の世界観です。史実等とは合致しない部分、異なる部分が多数あります。
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体等とは一切関係がありません。
※実際に用いられる事のない表現や造語が出てきますが、御容赦ください。
※リアル都合等により不定期、且つまったり進行となっております。
※上記同理由で、予告等なしに更新停滞する事もあります。
※まだまだ至らなかったり稚拙だったりしますが、生暖かくお許しいただければ幸いです。
※御都合主義がそこかしに顔出しします。設定が掌ドリルにならないように気を付けていますが、もし大ボケしてたらお許しください。
※誤字脱字等々、標準てんこ盛り搭載となっている作者です。気づけば適宜修正等していきます…御迷惑おかけしますが、お許しください。
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