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始まりと終わり
89 ああ、まったく(アレクシス視点)
しおりを挟むああ、まったく!!
《桜座》は俺たちをオモチャだとしか思ってねぇ!!
俺は走った。全速力だ。それなのに、目の前にいたクリストファーを見失った。
血腥い戦場で、荒事のひとつも知らない王太子が生きていられる訳がない。あんな軽装で。しかも、俺を撒くなんて。
大方《桜座》が分体でも寄生させて楽しんでいるんだろう。
悪趣味な…とは思うが、まあ仕方ないとも感じる。至高の御方々に逆らう方がオリジンとしては狂っている。俺も随分と混ざってしまったようだ。
《桜座》の仕込みだというなら話は早い。行き先はノアの元だ。
屍を乗り越えて、神殿に急ぐ。戦闘はあらかた終わっていた。うちの隊員たちも立派な猟犬になったものだ。結果はまさかの全員ノルマ達成。オデッサ山麓の前線基地まで行って通信網を破壊してきたクラークだけは除外されたが、拳で1人ずつ屠っていくアーロンまでもが達成。みんな頑張った!……《奈落》はちょっと残念そうに唇を尖らせていたが。
夕陽が赤い。気持ちの良いほど晴れ渡っていた戦場の太陽が沈む。
走って走って。
帰り着いた祭場には、王太子とノアと《桜座》が対峙していた。
……え………なに?どういう状況?
「……アレク…!」
ノアが俺を見て、花が綻ぶように笑った。
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