【異世界大量転生4】役に立たない淫売聖女(♂)は極寒の地に追放されました。※なお、英雄王弟は即追いかけて行った模様です。

とうや

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始まりと終わり

89 ああ、まったく(アレクシス視点)

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ああ、まったく!!

桜座あのひと》は俺たちをオモチャだとしか思ってねぇ!!

俺は走った。全速力だ。それなのに、目の前にいたクリストファーを見失った。

血腥い戦場で、荒事のひとつも知らない王太子が生きていられる訳がない。あんな軽装で。しかも、俺を撒くなんて。

大方おおかた《桜座》が分体でも寄生させているんだろう。

悪趣味な…とは思うが、まあ仕方ないとも感じる。至高の御方々だいいちせだいに逆らう方がオリジンとしては狂っている。俺も随分としまったようだ。

《桜座》の仕込みだというなら話は早い。行き先はノアの元だ。

屍を乗り越えて、神殿に急ぐ。戦闘はあらかた終わっていた。うちの隊員たちも立派な猟犬になったものだ。結果はまさかの全員ノルマ達成。オデッサ山麓の前線基地まで行って通信網を破壊してきたクラークだけは除外されたが、拳で1人ずつ屠っていくアーロンまでもが達成。みんな頑張った!……《奈落》はちょっと残念そうに唇を尖らせていたが。

夕陽が赤い。気持ちの良いほど晴れ渡っていた戦場の太陽が沈む。

走って走って。

帰り着いた祭場には、王太子バカとノアと《桜座》が対峙していた。


……え………なに?どういう状況?


「……アレク…!」


ノアが俺を見て、花が綻ぶように笑った。
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