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楽園と崩壊と
59 アレクとお風呂(ノア視点)
しおりを挟むとりあえずセックスという恐ろしい行為はアレクに諦めてもらった。うん、ほんとごめん。でも無理。あんなのお尻にいっ…いれ、いれ……入れる、なんて、無理!出し入れするとか絶対無理!!
セックス出来ないなら別れるとか言わない優しい人で良かった…!頭の中でまだ混ざりきってない《白妙》が「馬鹿!」「怖がり!」「意気地なし!」「へたれ!」と大騒ぎだった。でも無理。無理なものは無理。
代わりに触っていいかってアレクに訊かれたから、全力で頷いた。アレクに触られるのは気持ちいい。
気持ちいい……んだけど…。
アレクはあの日からべったりくっついてくるようになった。いや、今までもべったりくっつきあっていたんだけど、さらに密着してくるようになった。寝る時も、食事も、その他色々…。さすがにトイレだけは断固拒否した。でも扉の前で待ってるのはやめて欲しい。アレクはいつしてるの!?こわいよ!付き纏いなの!?
そして今も、お風呂でアレクに洗われている…。
うん、一人で出来るんだけどね?洗いあいこしようって凄い良い笑顔で言われたらね?セックスが怖いって断ってる負い目もあったりしてね…?
アレクと洗いあいこするのはすごく疲れる。主に俺の精神が。
頭とか背中だったら良いけど、前の方とかお尻まで洗われるんだよ!?恥ずかしいよ!部屋に小さなお風呂付いてて良かった…。
アレクに洗われた後は、なんか俺がぐったりするから先に俺がアレクを洗う。
どこもかしこも俺と違う、アレクの体。背中も大きいし腕も太くて、お腹なんか6つに割れてる。手も大きくてゴツゴツしてる。そうだよね。あんなに大きな剣を振り回して戦うんだもんね。
アレクに比べたら、この俺の体の貧相なことったら…。
そして毎回、アレクの……その、えっと………アレを見てヒエッって思う。入らない!入らないから!!怯む俺を見て、アレクは「そこは俺的にやばいから自分でする」って言ってくれるんだけど、アレクは俺のアレも洗いたがる。っていうか洗う。なんかお臍がムズムズして苦手なんだよ~…。
「……そう言えば、ノアは…その、精通はまだだったか?」
「ファッ!?」
おかしな声出た!
えっ…え……ええ~…。なんでそんな話!?
「ま…まだ、だよ?アーロンがそろそろですよって教えてくれたけど…」
精通する年齢は個人差があるらしい。でも、俺はアレクと結婚するんだから子供いらないし?なくても問題ないよね?
「ムズムズするって言ってたな?ここ?」
「ふぁ…!く、くすぐったいよアレク!」
お臍の辺りを触られて身を捩る。でもアレクに背後から抱っこされてる状態だから逃げられない!石鹸がヌルヌルするのもくすぐったい!
「んんー…石鹸は滲みるかもなあ…」
なんの話!?
「ノアはもう大人だろう?大人は適度に出しとかないと体に悪いぞ」
「えっ?そう、なの…?出す?えっ?」
「ああ、そうだ。イライラしたり、気分が塞いだり…」
それはいけない。でも、出す……出す、って………
「手伝うから、ちょっとだけしてみようか?」
なにを!?
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